伊東市のパワースポット「大室山」でお鉢巡り
高山病の流れで天然記念物に挑戦してみた結果
2008年のM-1グランプリで惜しくも敗れ、「思てたんと違う!」と言い放ったのは笑い飯・西田さん。いま、まったく同じ思いで、単身伊東市にいます・・・。
あっ、どうも、ライターの安藤です。
国指定の天然記念物という伊東市のシンボルにして、パワースポットの「大室山」にお鉢巡りをしに来ました。お鉢巡りとは、火山の火口をぐるっと一周歩くことです。
伊豆の大パノラマを眼前に見下ろせて、気持ちよい山の空気を吸える・・・。そんな夢が見事に打ち砕かれた曇り空ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
大室山に来た理由は演繹法
いったいなぜ、私は大室山に来ているのか。その理由は編集部で富士登山をしたとき、私が高山病になったことに起因しています。
⇒富士山登頂の夢は叶うのか!? 登山未経験の3人がヒット祈願で富士山へ
- A.トラブルが起きる取材は面白い
- B.安藤が標高の高い場所に行くとトラブルが起きる
- C.面白い取材ができるとよい記事になる
「Aという大前提の上にBという小前提があるため、A=C」
これを演繹法(三段論法)と言うそうですが・・・。つまりは、「高山病の流れで面白そうだから行ってみよう」と編集部からそそのかされた、ということです。
演繹法は、大学生のSPIテストや若手社会人のロジカルシンキングなど、さまざまな機会でご活用ください。
ただし、あらかじめ謝っておくと、今回は何も起きませんでした。
読者のみなさんには深くお詫び申し上げ・・・
待て
大室山は標高580mの小高い山です。富士登山で高山病になったときに学びましたが、標高2,500m以上でなければ体調に影響は出ません。そもそもトラブルなんて起きないのではないでしょうか。
ま、念のために酸素サプリは持ってきました。デキるビジネスパーソンっぽく言うと、リスクマネジメントってやつです。
・・・こういう性格の悪さというか、日ごろの行いのようなものが天候の悪さを招いているのかもしれません。
大室山のお鉢巡りでよい気を取り込む
さて、気を取り直して大室山のお鉢巡りに行ってみましょう。
大室山の火口の周りは、歩道として整備されています。ゆっくり歩いても30分くらいで一周できるため、お鉢巡りは幅広い年齢層から人気です。ちなみに、休火山なので噴火する心配はありません。
そしてパワースポットでもある大室山では、エネルギーを吸収するために以下のことをするのが定番だそうです。
- 山の中腹にある大室山浅間神社でお参りする
- 3回深呼吸をする
深呼吸ねぇ・・・。
富士登山以来、山と深呼吸にネガティブです。果たして、大室山でエネルギーを取り込むことはできるのでしょうか?
まずは浅間神社でお参りしよう
なんと酸素サプリを用意したはいいものの、大室山では登山が禁止されていました。理由は、山野草保護のためだそうです。
リフトを使って山頂に登るので、私のように登山に不安がある人でも安心ですね。
大室山の山頂へ続くリフトに乗りました。時間にしておよそ5~6分。空中散歩という言葉がぴったりです(曇天ですが)。
リフトを降り、左手に進むと「大室山浅間神社」の入り口を見つけました。
趣を感じさせる雰囲気の鳥居です。ここから少し歩いていくと、大室山浅間神社があります。
・・・ん?
「祭典前夜は大勢の男たちがお籠りします」
行事について詳しく知らないのですが、いわゆる●ちゃんねる的というか、バラというか、そういう想像をしてしまいました・・・。うーん、想像力の問題か・・・やっぱり、私の心は汚れているのでしょうか。
WEBマガジンのライターですが、「インターネットのやりすぎはよくない」と思いました。
ちなみに大室山の浅間神社は、「縁結び」と「安産祈願」の神様が祀られています。歴史的にもきちんとしたエピソードがありますので、私のような想像は控えてお参りください。
晴れたのに見えたのは別荘地
少しだけ晴れてきたので、周りを見渡してみれば「晴れたー! 絶景スゲー!!」
って思ったんですが・・・どうも、眼前の住宅はすべて別荘地らしいです。
こんなリゾート地に別荘を構えるなんて・・・
撮影するタイミングだけ晴れるなんて・・・
と、資本主義が生み出したヒエラルキー、そして天候に悲しみを感じます。
なんか、思ってたお鉢巡りと違います。
こういう考え方が曇り空を呼び寄せるのでしょうか。
お地蔵さん(八ヶ岳地蔵尊)も、徳の低い私の発言に仏頂面です。地蔵面と呼ぶべきかもしれません。
こういう写真を撮影しているときばかり、晴れ間が覗きます。
大室山に沸き上がる感謝の気持ち
ぶつぶつと文句を言っていますが、お鉢巡りも後半戦。
山頂リフトと大室山浅間神社が対角線上に見えてきました。
急に天候がよくなってきた気がします。もしかすると、神からのお告げでしょうか。
そう思うと、少しだけ気分が晴れてきた気もします。
ちょっと前向きな気分で歩き出すと・・・
おおっ!
少し雲は多いですが、熱海の町並みと熱海湾が見えました。100点とは言えませんが、絶景ビューをまったくお見せできないよりマシです。
いやぁ、来てよかった!
五智如来地蔵尊にお礼を言いたくなりました。彼らは安産祈願のお地蔵さんですが、いまの私は感謝の気持ちを伝えたいという気持ちでいっぱいです。
この際、相手がどんな神でも仏でもよいでしょう。「感謝の気持ちを持つ」ということが何より大切だと思います。
最後に、お鉢巡りをした私を待ち受けていたのは、大室山名物のみたらし団子でした。
「運動したあとのご飯はおいしい」といいますが、30分近く歩いたあとの団子は格別です。
心のモヤモヤや悪天候も、すべて許せそうな気がします。
結局、花より団子でしょうか。
何はともあれ、大室山は天気がよい日なら、美しい富士山、一碧湖、伊豆七島などを一望できる場所です。
「高山病の流れで面白そうだから行こう」「写真撮影の取材なのに悪天候」「別荘地の方向だけ天候がよい」なんて状況で大室山に来ることはないと思います。
そんな私でもパワーを吸収できた・・・気がするので、ぜひパワースポット巡り中の方は訪れてみてくださ~い!!