あれ?そんな言葉まで静岡弁なの?
県外に住んでいてもついつい出ちゃう静岡弁
富士市出身、滋賀県在住のライター、宮島ムーです。
娘がこの春から幼稚園に入りました。家の中では静岡弁のわたしですが、幼稚園の先生やほかのお母さんたちの前では標準語っぽくふるまっています。しかし、ついつい出てしまう静岡弁があることに気付きました。
そこで関西在住歴10年以上の筆者が、いまだに使いがちな静岡弁をご紹介。静岡弁ユーザーにとっては「これって静岡弁なの?」と思う言葉があるかもしれません。
ら、だら
静岡弁の定番ですね。家の外では使わないようにしていても、思わず出てしまうことがあります。静岡県出身のアンタッチャブル柴田英嗣さんも、生放送のラジオ番組でごくまれに「~だら?」と言っていたことがあって、もはや静岡人の宿命なのだと思いました。
だもんで
あまりに一般的な言い方なので、静岡弁であることに気付かない人も多いのではないでしょうか。とくに、中年以上の男性がよく言うイメージがあります。
静岡で働いていると職場にひとりは「だもんで」を多用する「だもんでおじさん」がいるものです。わたしもたまに「だもんで」と言ってしまい、だもんでおじさんを懐かしく思い出します。
いいにする
やめておくという意味で、「いいにする」という言い方をすることがありますよね。たとえば家の掃除をサボるときに「きょうは掃除いいにしちゃおう」みたいな言い方です。
自分を責めることなく、前向きな言い方になるのが気に入っています。サボりすぎは禁物ですが。
さー
わたしの両親はバリバリの静岡弁なのですが、夫の父(兵庫県在住)がわたしの父のしゃべり方について「語尾に『さー』がつくのが面白かった」と言っていて、「そこが気になるのか~」と驚きました。
「◯◯に行ったさー」や「だもんでさー」みたいな言い回し。結構使いますよね? 夫の父が言うように、あまり関西では聞かない言葉遣いで、たしかに静岡人特有かもしれませんね。
じゃん
静岡県に限らず、関東~中部地方で使われている言葉です。関西では100%「~やん」なので、「~じゃん」と言うと非常に目立ちます。だからといって「~やん」と言うとニセ関西弁になってしまいますし、うまい言い換えが見つからないので、「~じゃん」と言うしかありません。
動詞+だって
個人的には「だら」以上に静岡っぽいと思う言い回しです。「するだって」「行くだって」というように、動詞にそのまま「だ」を付けることがありますよね。過去の記事でも書いたのですが、全国的には「するんだって」「するって」が一般的です。
兵庫県出身の夫はこの言い方が気に入ったらしく、わざと真似して使っています。一緒に静岡に行ったときには「ほんとにみんな『するだって』って言ってる!」と感激していました。
以上、静岡人に染み込んでいる静岡弁についてご紹介しました。よく使われる言い回しなので、ずっと静岡に住んでいる人にとっては方言だと気付きにくいのではないでしょうか? もしも静岡弁を直したいと思っている人がいたら、こうしたポイントを主に意識するといいかもしれません。
(イラスト:川名ひろ)