浜名湖を一望できる「湖西連邦」【miteco登山部】
険しい山道の先には壮大なパノラマが!
秋になって涼しい日が増えましたね! ライターの小枝です。
今回はmiteco登山部の第8弾として、地元にある湖西連峰を訪れてみました。
湖西連峰の基礎知識
湖西連峰は、浜名湖の南北に連なる山々。
標高100mから400mの低い山並みは、ハイキングや山登りをする方に人気のスポットです。浜名湖を一望できる山頂や、自然豊かな山道が広がっています。
湖西連峰はその広さから、登山口やコースがたくさんあるのが特徴! 自分だけのお気に入りのコースを探してみるのもいいかもしれません。
今回は「おちばの里親水公園」を出発地に、豊川道と呼ばれる道を歩きながら、標高340mにある「大知波峠廃寺跡(おおちはとうげはいじあと)」をゴールとします!
豊川道は、大知波に住んでいた人々が豊川稲荷へ詣でるために使っていた道だそう。昔から使われていた里道で、その道中に大知波峠廃寺跡があります。
大知波峠廃寺跡は、標高340メートルに位置する寺跡。書物や伝説に残されていない、謎に包まれたお寺です。
平成に入ってからおこなわれた調査では、平安時代に作られたお寺だと判明しました。平安時代の山寺のなかでも遺物の保存状態がよく、歴史を紐解くために重要な場所でもあります。
古くから地元民に使われていた参道を通り、謎に包まれたお寺を目指す。歴史を感じながら豊かな自然を満喫できる登山へ、いざ出発です!
道なき道? 岩と木の根に覆われた自然豊かな道中
おちばの里親水公園には無料の駐車場があります。公園内はバーベキューやキャンプもできるので、アウトドアシーズン中(夏~秋)は混雑に注意しましょう。
駐車場を出て右側、真っ直ぐ進むと分岐点がありますが、右側の豊川道を進みます。
ゆるやかな傾斜が続き、この時点では登山という雰囲気はありませんね。整備された歩道を進みながら右へ曲がると、森の入口が見えてきました。
森に入ると雰囲気は一変。道は岩肌と木の根がむき出し、登山らしい雰囲気になってきました。この日は雨上がりで、むき出しの岩肌に何度も足を取られ・・・。
しかし、登山道として整備されている道は広く、「ハイキングにはちょうどいいかな?」と思いながら進んでいくと、分岐点が見えてきました。案内版の指す道を覗いてみると・・・。
えっ、狭くない?
完全に油断していました。穏やかな登山はここまで。この先は、急斜面にプラスして岩肌むき出しの狭い道がしばらく続きます。
「これ本当に登山道?」と、少し怖くなりながらも登っていきます。自然が豊かすぎる。吸い込む空気のマイナスイオン率がすごい。夏の終わりの虫の声、風で揺れる葉の音以外はなにも聞こえません。
この険しい道を参道にしていた昔の人々の健脚、すごいなぁ・・・。現代人は休み休み登っていきます。休憩で立ち止まると、深い緑に囲まれた自然の涼しい空気が気持ちいいです!
道なき道をひたすら無心で登っていくと、広い道に出ました。正直、道が険しすぎて整備された広い歩道を見たときは「やったー!」と安心していたのですが・・・。
歩いて数十秒もしないうちにまたも分岐点がありました。案内によると、右側へ登る必要があるそうです。
左は整備された広く平坦な道、右はまたもや険しい山道。思わず「まじか・・・」と呟いてしまいました。
左側へ行きたい誘惑を抑えながら、またもや山道へ突入します。
しかし、先程までと比べると岩肌や木の根がむき出しということもなく、登りやすい山道です。
道中には炭焼き窯跡(山の中で木炭を作っていた場所)がありました。歴史を感じる山道です。
15分ほど登ると、開けた場所に辿りつきました。山頂まであと少しです!
謎のお地蔵さん? 不思議な雰囲気に包まれた山頂
大知波峠廃寺跡に到着しました! 山頂は背の高い草に覆われ、陽射しが眩しい開放感のある場所です。
寺跡だからでしょうか、お地蔵さんがずらりと並んでいます。
緑に包まれた山道から一転、開けた場所に広がる一面の背の高い草原、並ぶお地蔵さん・・・。なんだか不思議な雰囲気に包まれた場所です。
山頂から見える景色は、浜名湖を一望できる絶景スポットです。しかし、他の山の頂きとは異なる、静かでどこか厳かな、不思議な雰囲気を感じました。
湖西連峰ハイクのまとめ
湖西連峰へのアクセス、登山情報やアドバイスは以下のとおりです。
- ライター登山日
2017年9月10日
- アクセス
天竜浜名湖鉄道に乗車、知波田駅下車(公共交通機関)。※おちばの里親水公園まで
- 往復歩行時間目安(昼休憩などをのぞく)
約2時間
- アドバイス
急斜面で滑りやすい場所が複数あるので、軽登山装備がオススメ。緑が多く虫もいることから、虫刺され対策も必需です。また山頂には日陰がないために、日焼け止め対策をするといいでしょう。
- 寄り道スポット
・おちばの里親水公園:今回のスタート地点。バーベキューやキャンプができるスポット。
- 参考サイト