「大道芸ワールドカップin静岡2016」直前!
実行委員に聞いた押さえておくべきコト6つ

  • posted.2016/11/02
  • 吉松京介
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「大道芸ワールドカップin静岡2016」直前! 実行委員に聞いた押さえておくべきコト6つ

ついに明日11月3日(木/祝)から4日間、世界も注目する静岡のお祭り「大道芸ワールドカップin静岡2016」が始まります!

1992年にスタートして以来、静岡市内で開催されているこのお祭りは、なんと今年で25周年です。

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記念すべきアニバーサリーイヤー、行かないのはもったいない! miteco編集部でも初日の会場をぐるっと回る予定です。

と言いつつも、僕(吉松)は人生初参加。

右も左もわからなかったので、「楽しむためにこれだけは押さえておくべきことってありますか?」と、実行委員会のチーフディレクターを務める市川貴之さん(以下、市川さん)に聞いてきました。

daidogei01_04大道芸ワールドカップ実行委員会 チーフディレクター 市川さん

ここからは、とくに僕のような大道芸ワールドカップ初心者は必見です!

大道芸ワールドカップとは

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はじめに市川さんに伺った内容をもとに、お祭りの概要を!

大道芸ワールドカップin静岡は、JR静岡駅から徒歩圏内の市街地をはじめとした計39か所を会場に、国内外のアーティストがパフォーミングアーツを繰り広げるアートイベントです。

※パフォーミングアーツ:身体表現によるパフォーマンスのこと。

入場料は、プレミアムステージを除いた38か所はすべて無料。パフォーマンスを見て面白いと感じたら、拍手と投げ銭によって気持ちを伝える、独自のシステムが設けられています。

また参加アーティストがいくつかの部門に分けられているのも、独自のシステムのひとつ。たとえば、「ワールドカップ部門」というパフォーミングアーティストの世界一を決める部門があります。

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そして観客動員数は昨年度で150万人を超え、今年の参加アーティストは過去最多の108組。訪れる層も一般の方から海外のフェスティバルディレクターまで幅広く、いまや静岡を代表するお祭りといっても過言ではありません。

ちなみに運営はスタートした1992年から、民間のボランティアで構成された実行委員会が担っています。最初のメンバーは20人~30人だったそうですが、いまでは130人もの大所帯になっているとか。

コンセプトは「人を元気にする。まちを元気にする」。まさに市民がつくる、街のためのお祭りです。

押さえておくべきコトその① 「クラウン」

さて、前置きが長くなりましたが、「楽しむために押さえておくべきコト」をガンガンお伝えしていきますよー!

daidogei01_face_01吉松 大道芸ワールドカップを楽しむために、押さえておくべきことってありますかね?
daidogei01_face_02市川さん そうですね。まずは25周年の軸が「クラウン」ってことですね。

押さえておくべきコトその①

  • 25周年の軸はクラウン

daidogei01_face_02市川さん クラウンは日本ではピエロと呼ばれていますが、そもそもピエロはクラウンというジャンルのなかのひとつです。たまたま日本にはピエロが先に入ってきたので浸透してしまいましたが、世界ではクラウンって呼ばれ方をするんですよ。
daidogei01_face_01吉松 え、そうなんですか。
daidogei01_face_02市川さん たとえば、チャップリンやミスタービーンはクラウンのひとつですし、グループになるとドリフターズもそうですね。だからクラウンの幅広さを知っていただいてかつ、見ていただきたいと思っています。

 

ということで、今回は世界のさまざまなクラウン5組にプラスして、過去のワールドカップチャンピンが出演する特別企画「Clown×Clown×Clown ザッツ笑(ショー)タイム」をプレミアムステージでするんです。25周年が凝縮されているのでおすすめですね。

※チケット料金2,100円が必要です(小学生、65歳以上、障がいをお持ちの方は1,600円)。

こちらは「Clown×Clown×Clown ザッツ笑タイム」に出演する、ベルギーの4人組「ル ヴレ マジョール」。ピエロのメイクどころか、ノーメイクで軍人のような恰好。これもクラウンのひとつとのことで、ほかのクラウンも気になる・・・!

daidogei01_face_02市川さん あとこのお祭りでは、第2回目から「大道芸カレッジ」という講座をやっていまして。これはクラウン初心者の市民に、クラウンの精神とスキルを身に付けてもらう講座なんですけど、気づいたら市民クラウンが470名にもなっていたんですね。
daidogei01_face_01吉松 静岡市にそんなにクラウンがいるんですか!
daidogei01_face_02市川さん そうなんですよ。世界中に470名ものクラウンがいる街があるかって話なんです。これが静岡の特色というか、ひとつの柱になるんじゃないかと思っていまして。

 

だから静岡のクラウン文化をもっと高めるために、クラウン特集をやっているという背景がありますね。

押さえておくべきコトその② 「投げ銭」

daidogei01_05和製クラウンの代表として、クラウンステージに登場する「イェンタウンフールズ」

daidogei01_face_02市川さん それと・・・投げ銭をすることかな?
daidogei01_face_01吉松 投げ銭!
daidogei01_face_02市川さん もう必須ですね。

押さえておくべきコトその②

  • 投げ銭をする

daidogei01_face_02市川さん 基本的に無料のイベントですので、アーティストはパフォーマンスで食べている、生活をしているってこともありますし・・・。なにより自分で価値を判断してお金を支払う、っていういまの時代には珍しいことができると思うんです。
daidogei01_face_01吉松 たしかに日常生活ではあまりない場面ですね。
daidogei01_face_02市川さん そういう意味で必須かなと。もちろんいくらでもいいんですけどね。好みは人それぞれなんで、パフォーマンスを見て本当に面白いと思ったらその気持ちを伝えてほしいし、そうでなければちょっとでいいと思いますし。

押さえておくべきコトその③ 「服装と持ち物」

daidogei01_06昨年の特別賞を受賞した、フランスのサイクリングアクロバット集団「ラソテッラ」

daidogei01_face_02市川さん あ、動きやすい恰好で、レジャーシートみたいな敷物もあるといいなと思います。

押さえておくべきコトその③

  • 動きやすい恰好で敷物を持参する

daidogei01_face_01吉松 それはなぜですか?
daidogei01_face_02市川さん まず街のなかを歩き回ることになるので、動きやすい恰好のほうがいいですね。

 

敷物については、多くのお客さんがいらっしゃいますので、アーティストを見るとき前列の方には、地べたに座っていただくようお願いをしているんです。

 

だから自分が座れるくらいに、折りたためる敷物があると便利かと思いますね。

daidogei01_face_01吉松 なるほど。

押さえておくべきコトその④ 「プレミアムステージ」

daidogei01_07アコーディオンのメロディに乗せて空中演技をする、昨年度チャンピオンのフランス人コンビ「ハイドラゴン」

daidogei01_face_02市川さん 有料ですけど、やっぱりプレミアムステージはひとつの選択肢としていいと思いますね。
daidogei01_face_01吉松 あ、特別企画をするステージですよね。
daidogei01_face_02市川さん じつはそのほかにも、「プレミアムショーケース」などの企画がありまして。とくにお子さん連れやお年寄りの方、あと大道芸ワールドカップの初心者におすすめですね。

押さえておくべきコトその④

  • お子さん連れ、お年寄りの方、大道芸初心者にはプレミムステージもおすすめ

daidogei01_face_01吉松 どういったところがおすすめの理由なんですか?
daidogei01_face_02市川さん ふたつありまして、ひとつは全員座れてゆったり見れること。前列の方には座ってくださいとお願いしますが、お子さん連れやお年寄りの方だと難しいことがあるんですよ。そこがネックになるときは、プレミアムステージを選ぶとストレスなく楽しめるはずです。
daidogei01_face_01吉松 はーそこまで配慮されたエリアもあるんですか。
daidogei01_face_02市川さん もうひとつは、実行委員会が選んだ一流アーティストばかりが1日中出演することですね。ジャンルもさまざまなので、まとめてがっつり見たかったり、どこから見ていいかわからなかったりする方にはいいと思います。
daidogei01_face_01吉松 僕にピッタリかもしれないですね。
daidogei01_face_02市川さん かもしれませんね。それをもとに、もっとパントマイムを見たいなとかジャグリングを見たいなと思えば、ほかの無料ポイントに足を運ぶとより楽しめそうです。

押さえておくべきコトその⑤ 「ガイドブック」

daidogei01_08エレガントに魅せる昨年度のブロンズメダリスト、フランスのジャグラー「フランソワーズロッシェ」

daidogei01_face_02市川さん あとはですね・・・。商売じみた話になってしまいますが、ガイドブックをお買い求めていただきたいと。そうすると会場を効率よく回ることができます。

押さえておくべきコトその⑤

  • 会場を効率よく回るならガイドブックを持っておく

daidogei01_09こちらがガイドブックです。本屋さんはもちろん、コンビニでも売っています。

daidogei01_face_01吉松 ・・・どういうことでしょうか?
daidogei01_face_02市川さん あのですね、ガイドブックにしか、どこに誰が何時にでるかが書いていないんです。これは無料イベントだからこそ、ガイドブックにしかあえて載せない方針を立てさせていただいておりまして。
daidogei01_face_01吉松 あーそうですか。なるほど。
daidogei01_face_02市川さん 参加アーティスト全員の紹介が載っているので、目的のアーティストを見つけることもできますね。また先ほど、お客さんがたくさんいらっしゃるとお話ししましたよね。
daidogei01_face_01吉松 はい。前列のお客さんは座る必要があると。
daidogei01_face_02市川さん そうですね。でもその前に、目的のアーティストを前列で見るには、前のアーティストが終わるころには足を運んでおく必要があるんですよ。そのためには、ガイドブックでチェックしていただくのが一番いいかと。申し訳ないんですが。

押さえておくべきコトその⑥ 「新ジャンル」

daidogei01_10ボールのような洋服を着て街中に現れるらしい、フランスのコンテンポラリー集団「カンパニーディディエテロン」

daidogei01_face_02市川さん 最後に、いろんなアーティストを楽しんでもらいたい、ということから新ジャンルの3組ですかね。
daidogei01_face_01吉松 新ジャンルですか!

押さえておくべきコトその⑥

  • 新ジャンルの3組に注目

daidogei01_face_02市川さん たとえば、去年はじめてやってすごい好評だったバーティカルダンス。ビルの壁を使ったパフォーマンスなんですけど、屋上から身体を吊って壁をステージに見立ててダンスをするっていう。世界的にも流行っているジャンルなんですよ。
daidogei01_face_01吉松 ものすごい面白そうですね。
daidogei01_face_02市川さん そこで今年もということで、同じジャンルの別アーティストを呼びました。パフォーマンスの場所はですね、元青葉小学校の校舎です。
daidogei01_face_01吉松 校舎の壁でダンスってことですか。すごい。

こちらが元青葉小学校の校舎でパフォーマンスをする、オランダの「ベンチャ」。3:25~からパーティカルダンスが始まります。

daidogei01_face_02市川さん もう2組は、ボールのような洋服を着て街中にいきなり現れる「カンパニー ディディエ テロン(上記写真のアーティスト)と、おじいちゃんがおばあちゃんの誕生日を祝うストーリーを演じる「ラルブル ア ヴァッシュ(フランス)」です。

 

どちらもワクワクするような新しいジャンルのパフォーマンスなので、きっと楽しめると思いますよ。

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以上! ですが、正直なところ、大道芸ワールドカップは底が知れないなと思いました。じつは、まだまだ伝えきれていないことばかりなんですよね・・・。

でも、これだけ押さえておけば、明日からの大道芸ワールドカップを思いっきり楽しめるはず! そんなポイントが集まっていますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

それでは楽しい1日を過ごせますように!

(画像/動画提供:大道芸ワールドカップ実行委員会)

初日をぐるっと回ってきました!