好きなコトを1冊にする「ZINE」ってなんだ?
富士市吉原で開催されたZINE×LIVEレポート
どうもどうも。ロッキーです。
みなさん「ZINE(ジン)」って知っていますか?
「なんか聞いたことあるな〜」って人、「全然知らな〜い」なんて人、たくさんいると思います。
じつはまだあまり知られていませんが、ZINEは全国の20代から30代の女子のなかでジワジワとブームがきているモノ。今日は好奇心旺盛なロッキーが、そんなムーブメントをレポートしていきたいなと思います。
この記事を読み終わったあと「僕も、私も、ZINE作ってみたい!」と思ってもらえたら嬉しいです。
ZINEって一体どんなもの?
ZINEって一体どんなものなのでしょうか? 簡単にいうと個人で作った小冊子のこと。名前の由来は「Magazine(雑誌)」のZINEが語源と言われています。
そしてZINEの最大の特徴は「自由なこと」。
なんかかっこいいですよね!
「え〜! 自由とか言いながら本当は決まりとかあるんでしょ〜?」
やっぱり思っちゃいますよね。でも大きさも、テーマも、表現も自由なんです。マンガを描いてもいいし、詩を書いてもいい。自分の撮った写真を乗せてもいいし、食べ物のレシピや感想を書いてもOK。
とにかく自分の好きなように、やりたいように、自分を表現する小冊子のことをZINEと言います。
なんかおもしろそうでしょ?
僕とZINEの出会い
2013年にボストンでゲットしたZINE。
僕とZINEとの出会いは2013年。自身のバンドでアメリカツアー中、ボストンのレコード屋さんに立ち寄ったら、そこにスーパー手作り感満載の小冊子が置いてありました。
「地元のバンドマンが作っているZINEだよ〜」と親切に教えてくれる店員さん。「ああ、これはZINEと言うものなんだ」「うわ〜なんかすげ〜」と感動して持って帰りました。
内容は自分の買ったCDの感想や漫画など。好き放題やりたい放題な感じでした。このZINEはいまでも大切にしています。
自分でZINEを作ったこともありました。珍しく元気がない時期で、英語だと読めちゃうのでポルトガル語で世間に対する悪口を書きまくったり。あとはライブの写真を載せたり、友達に小説を書いてもらったりと、作っていくプロセスがとっても楽しかったです。
ボストンでゲットしたZINE②。
ボストンでゲットしたZINE③。
実際にZINEイベントにいってきた!
さて、今回レポするのは「ARCADE ROCK!plus」というZINEとLIVEとDJが楽しめちゃうイベントです。
会場は富士市吉原にある「KICKERS(キッカーズ)」。普段はスポーツバーとして営業しているところですが、週末はライブイベントや映画の上映などカルチャーの発信基地。じつははじめて行ったのですが、足を踏み入れてみると、富士市吉原に住む人々のなかでとても大切な場所なんだなとすぐわかりました。
お店の雰囲気もとってもいいですけど、なんといってもオーナーの鈴木さんが気さくでとってもいい人。近郊にお住いの方、ぜひ遊びに行ってみてください。
ダンディなオーナーの鈴木さん。
イベントの様子を写真でドン!
BGMはコチラでどうでしょうか? 僕のなかではこんな感じの雰囲気でした。
The Wannadies – Big Fan
テレビの砂嵐の上にお店のロゴが。さりげない工夫が素敵です!
こんな感じでZINEがずらり。ジャンルもなにもかもがさまざまです。
老若男女富士市吉原の人たちが集まっていました。
DJの方はライブの合間にレコードで、かっちょいい音楽を流してくれています。
見た目も大きさも違う! ZINEの表現は自由だ!
個性的なZINEのなかでもひときわ印象的な表紙でした。
富士市で活動するZINEのグループ「paper knife zine」さんのコーナー。
同時に開催されたライブイベントでは、心地よい音と綺麗なメロディが印象的なアカシックレコードさんが演奏。
三島のオルタナティブスペースとして活動されている「CRY IN PUBLIC」さんもこのイベントにZINEを。
富士吉原在住のご夫婦で活動されている「tamaki sixteen」さん。
こちらも素敵なデザインの表紙。
テイクフリー(無料)のZINEもいくつかありました。
こちらの表紙は版画。小学生のとき好きだったな、版画。
さまざまなチョコミントについてのZINE。面白かったです。
小学生でもZINEは作れちゃいます。
よく見る街並みの写真集。あらためて見るとホッとするんだなと思いました。
僕が好きな映画「メタルヘッド」のレビューが秀逸でした。
これらのZINEは会場のいたるところに照明があるのでライブ中でも読めました。
企画したのは富士市吉原在住の2児のお母様でした!
いろいろな人たちが作ったさまざまな「ZINE」と「バンド」のライブ、そして「DJ」。
はじめての場所でしたがとても居心地がよく、空間作りもとてもしっかりしているんだな〜と思いました。お客さんの年齢層は世代を越えて、とにかく好きな人だけで集まっている印象です。
暗がりでは読みづらいZINEと暗い場所でやるLIVE。一見合わなそうな組み合わせでしたが、ライブの転換中に読んだり音を聞きながらZINEを見て回ったりと、ZINEがすんなりと音楽に溶け込んでいた気がしました。
こんなに素晴らしいイベントを組んだのは一体誰なんでしょうか?
今回のイベントの主催者である下珠季(しもたまき)さん(以下、下さん)に、イベントまでの経緯とZINEについてのお話しを聞いてみました。
下珠季(しもたまき)
富士市吉原在住。2児の母。「paper knife zine」というZINEチームで、毎月第3土曜日午前10時から2時間、富士市民活動センター(通称:コミュニティF)にてZINEを作ったり交換したりしている。参加者は子供からお年寄りまで幅広い。 旦那様とはふたりで「Tamakisixteen」というバンドで活動中。
ZINE×LIVEのキッカケとは?
ロッキー | いやあ〜。スーパー楽しかったです。今回、このイベントを企画したキッカケってなんだったんですか? |
下さん | 去年の4月にZINEをひとりで作り始めたんだけど、周りにZINEの存在を知ってる人が全然いなくて。地元富士市吉原でZINEを交換したり、一緒に作ったりする仲間がいたら楽しいな〜って思っていました。まずZINEの存在を知ってもらいたい、そしてZINEを作る人が富士市吉原で増えればいいな〜と今回のイベントを企画しましたね。 |
ロッキー | 「バンド」と「ZINE」のイベントって静岡県内で聞いたことがなかったんで、すごく面白いと思いました。このふたつをミックスした理由ってなんだったんですか? |
下さん | ZINEだけだと知らない人も多いし、なんかとっつきにくいし、オタクぽいとか・・・。先入観がもしかしたらあったりするのかなって思って。音楽やってる人がZINEを作っていたりすることもあるし、音楽とZINEって共通点が多いので、一緒にイベントでやったら面白そうだなと思ってやってみました。 |
ロッキー | 僕もアメリカで発見したZINEは地元バンドマンのものでした。確かに共通点が多いのかもしれません。 |
自分がワクワクすることを形にしてみよう!
ロッキー | 下さんが考えるZINEの魅力について教えてください。 |
下さん | ZINEは作り方も自由だし、内容も自由。だいそれたことじゃなくても自分が発信したいこととか、表現したいことをそのままストレートに発信できる、すごくパワフルなツールだな~と思っています。 |
ロッキー | 僕もそう思います。ZINEに興味を持つ人がもっと増えていくといいですよね。 |
下さん | 自分がワクワクするなにかを作ったり、表現していく人が増えたりすれば、加速的に人の輪や活動も広がって、もっと面白くなるんじゃないかと。
静岡県内で見てもZINEのイベントは少ないと思うので、「ZINE仲間」が増えて、県内で定期的に静岡のジンフェスとかが開催できたらいいなと思います。
SNSにはない、手づくりだから伝わるパワフルな表現が静岡全体に広がればいいな〜と考えていますね。 |
ZINEを通じてのコミュニケーションって暖かくて素敵かも!
吉原のゆるい街並みとZINE。なんだかじ〜んと暖かい気持ちになって家に帰宅しました。
また僕もZINE作ってみようかな。
静岡市内でもそのような活動を起こしていくのも楽しいかもしれませんね。好きなコトを認め合って、仲間の輪が広がるってすごくいい考え方だし、ZINEを中心に、新しい友達ができるっていいなあと思います。
SNSの大流行で「1億総お隣さん化」している昨今だからこそ、「作ったり」「読んだり」自分の身の回りで発信、受信してみるのもいいんじゃないかな?
手作りって楽しいし、自分の好きなことを発信するって素敵なことだと思います。
ぜひあなただけの1冊を作ってみてください〜!
※ZINEの作り方や詳しいお話しはネットでもいろいろな記事がありますし、ZINEについての本もたくさん出版されています。この記事を読んでZINEに興味を持っていただけたら幸いです。
paper knif zine
毎週第3土曜日に富士市民活動センターにて活動。
午前10時から12時まで。
HP:http://paperknifezine.wixsite.com/mysite