安心安全!富士宮のパン屋「どってん家」
自家製の富士宮産小麦にこだわるワケ!
富士宮市街から、ちょっと離れた山の上。
坂道をゆっくり登っていくと、卵と乳製品アレルギーのある子供に「このお店にあるパンは、全部食べてもいいパンだよ!」そう言えるパン屋さんがありました!
みんなの嬉しいがいっぱい詰まったパン屋さん、富士宮市にある「どってん家」の安心安全にこだわるパンをお伝えします。
富士山の麓、柚野地区でいらっしゃいませ
午前11時ちょっと前。静岡県富士宮市の柚野地区に到着しました。「富士山どどーん!」に感動いっぱいのスギノです。
ここは2016年11月にオープンした「Farmer’s Kitchen どってん家」。毎週水~金曜日の11時から売り切れまで営業している、小さな可愛いパン屋さんです。
どってん家の店主、平野映子さん。
店名の「どってん家」とは、土・天・家、土と天(お日様)の恵みをいただいた家、という意味。家族で土壁を塗って作ったお家の、一角にあるお店です。
映子 |
いらっしゃいませ! 今日はいいお天気で、富士山が綺麗ですよ。どうぞお入りください。 |
きっかけはアレルギーがあってパンが選べない娘のため
とっても優しい笑顔の映子さん。ぽかぽかとした日差しのなか、パンの特徴とこだわりをお聞きしました。
スギノ |
こちらのパンの特徴は、富士宮産の小麦粉を使っていること、アレルゲンになる「卵・乳製品」が入っていないことと聞きました。 |
映子 |
はい。娘が卵アレルギーで、パン屋さんで自由にパンを選べない生活だったんです。これはダメ、あれもダメ、おいしそうなパンに囲まれているのに、食べられない姿がかわいそうで。 |
スギノ |
おいしいものを目の前にして、私だけダメ・・・となる子供の気持ちを思うと、とても切ないですね。 |
映子 |
ええ。なのでせめて卵と乳製品くらいは使わないパン屋を開くことで、アレルギーの方のバリエーションが広がるといいなって思いました。
その思いから始まったパン屋なのですが、夫が農業をしているので、自家製の化学肥料・農薬不使用の小麦と野菜を使い、全ての人にとって、より安心で安全なものを提供することにして。
種類によっては地元野菜が手に入らない時期もありますが、そのときも安心できる国産を使っています。 |
全て自家製の色とりどり野菜が乗っかる人気のパン。
スギノ |
小麦から自家製で作っているとは! 富士宮産の小麦って珍しいですよね。一般小売りではあまり見たことないです。 |
映子 |
直売所ではときどき売っていますが、スーパーでは買えませんね。生産量も少ないんです。家で収穫した小麦が無くなったら、知り合いの農家さんから分けていただきますし、それが終わったあとはほかの安全な国産を使う予定です。 |
お日様の味と大地の香りのパン
パンのほか身体に優しいドリンクメニューも。
スギノ |
富士宮産や国産にこだわる理由というのは? |
映子 |
安全、安心だからです。外国産は残留農薬の心配があります。自分が土から育てた小麦や顔の見える農家さんが作った小麦は、100%信頼できますから。 |
映子 |
ちなみにオーダーで、ホールケーキや、詰め合わせのクッキーもあります。干し芋など季節の素材を使った4種のクッキーなんですけど、お中元や内祝いで利用してもらってます。 |
スギノ |
安心安全で、土の味がしそうな、ザクザク感がありますね! |
映子 |
そうそう、まさに土の味! どってん家は、お日様の味と大地の香りっていうのが特徴ですよ(笑) |
お客さんが他県からも地元からも集まる店
小さな店内の、机の上いっぱいに並んだパンをのぞき込んで、「あれもいい、これもいい」と選ぶお客さんは、神奈川県からの来店です。
「他のパン屋さんに比べたら少ないけれど、今日は多めなんですよ」と映子さん。一つひとつ、手間と時間と愛情を込めて作られるパンは、大量生産ができません。
お昼になると、たくさんのお客さんがやってきました。この日は富士宮「母力向上委員会」のみなさんが、春休みの子供たちを連れてご来店。
富士市から来た外テーブルのお客さんは、パンを口に入れ始めると会話がなくなりました。じっくり味わっている様子です。感動しているようなので、パンの感想を聞いてみました。
お客さん |
小麦の味が口の中に広がっていきますね。それと、お野菜の味がしっかりしていて、ゆっくり嚙んでいたい。「これが本当のお野菜の味なんだ」って感動。普段ジャンクな食べ物を食べすぎているのを反省です。 |
素晴らしい。どってん家のパンはまさに「お日様の味、大地の香り」のパンです!
都会から自然豊かな富士宮へ移住
すっかり地元の人の映子さんですが、じつは神奈川県出身。家族で静岡県に移住してきました。夫の達也さんは、革靴を長靴に履き替えて、現在は富士宮のホールアース自然学校で農業をしています。
看板犬の「麦」ちゃんが、元気にお出迎えだわん!
映子さんは「ピザ窯を作り、畑からお客さんが野菜を収穫して、ピザを焼いて食べる・・・」なんて夢も、ただいま構想中とのこと。これからますます楽しみが増えそうなどってん家から、目が離せません。
安心安全にこだわるパンのお店、どってん家は、またすぐにでも訪れたい場所です。看板犬の麦ちゃんも待っているので、ぜひ行ってみてくださいね!