富士山ご当地アイドル3776の本拠地復活!
新展開のLINKモード含む年末ライブレポ
オカムラです。“富士山ご当地アイドル3776(みななろ)の本拠地が復活する”と聞いて富士宮に来ました。
3776は「LINKアイドル」という宇宙で3776だけのスタイルで活動してます。詳しくは過去の記事を参考にしてください。
この日は2017年12月23日。富士山の魅力を発信する「富士山世界遺産センター」の開館初日でした。富士山世界遺産センターの外観は、水面に映る「逆さ富士」を表現。インスタ映え間違いなし。
施設内部ではスクリーンに映し出された映像を見ながら、らせん状のスロープを登り、擬似富士登山体験ができます。
3776の聖地爆誕?
開館初日、約3,200人の来館者が訪れ、賑わいを見せた富士山世界遺産センターとともに、現地から徒歩8分くらいの富士山本宮浅間大社付近には小さな広場がひっそりとオープン。
富士宮市の関係者が集まり、テープカットがおこなわれ、新しい広場の名前が発表されました。その名も・・・
「宮のにぎわい広場」!!!
そう、ここがかつて3776が定期公演をしていた「花と食の元気広場」に代わる3776の新しい本拠地。これから毎月第3日曜日に定期公演が復活開催されます! 拍手!
凝った演出で発表された広場の名称でしたが、ステージ下に設置されていたライブスケジュール表で、がっつりネタバレしていたことはmiteco読者だけの秘密にしておいてください。
またこの日は富士山世界遺産センターオープン記念祭として、浅間大社に隣接した神田川ふれあい広場に特設ステージを設置。
こちらを第1会場「オレンジステージ」、宮のにぎわい広場を第2会場「フラワーステージ」として、ふたつのステージで並行してステージパフォーマンスがおこなわれました。
フラワーステージでアイドルショーが始まる!
富士山麓ご当地アイドル「Mi-Ⅱ」のみゆゆん。
フラワーステージで始まったのはアイドルショー。司会は富士山麓アイドルグループ「Mi-II」のみゆゆんことみゆうさん。この日、ほかのMi-Ⅱメンバー、あきなさんとすずなさんは体調不良でお休みでした。
それによりMi-IIのパフォーマンスは残念ながら中止となってしまったのですが、みゆうさんは明るく笑顔で最後まで司会を務めていました。推せる。
宮のにぎわい広場ステージのこけら落としとなったのは・・・やっぱりこの人! 3776静岡担当の井出ちよのさん! まずは「井出ちよの」としてソロで登場。
セットリスト:井出ちよのソロ
- もうすぐ高校生活〜Introduction
- ハートの五線譜
- 体調管理のために
- 恋する仔羊
続いては3776のLINKモード。「今回のふたりのステージはどうなるのかな?」なんて思っていると、
――山梨担当の広瀬愛菜さんはフラワーステージ、静岡担当の井出ちよのさんはオレンジステージでLINKモードをする。
とアナウンスが。え? え? え?
オレンジステージとフラワーステージ、めちゃくちゃ離れてますけど!
LINKモード史上最大規模! 130m!
富士山世界遺産センター周辺図。
オレンジステージとフラワーステージ、その距離なんと130m! 過去のLINKモードで、ちよのさんと愛菜さんふたりのステージが1番離れていたのは60mほど。その2倍以上です。
(ちゃんとレポートできるのか?)(これ、壮大な音楽実験じゃないの?)(地域のイベントのなかでこんなことをやっちゃう3776最高だろ!)(そもそも、こんなに距離があってちゃんとLINKできるんだろうか?)
そんな感じで困惑していると、LINKモードライブが始まってしまいました。ええい、ままよ!
セットリスト:3776静岡担当 井出ちよの
- 富士山神話 第一楽章「天地創造」(新曲)
- 私のものです!
セットリスト:3776山梨担当 広瀬愛菜
- 富士山神話 第一楽章「天地創造」
- 私のものです!
結果、両ステージ間を走って何度も行き来したら、汗だくになりました。もはやLINKモードの鑑賞はスポーツ。こんなレポーター泣かせのアイドルいませんよ!(笑)
それでも、ちゃんと曲をMIXして聴ける場所を見つけたときの感動はひとしおでした。
写真は宮のにぎわい広場横の道をまっすぐ行った突き当たり。この周辺で両曲をMIXして聴くことができました。しかし、ちよのさんのステージも愛菜さんのステージも見えない(笑)
3776LINKモードに新たな展開が!?
3776静岡担当の井出ちよのさんが披露した静岡版『天地創造』。
この曲は2018年12月17日、「いちばの朝市@岳南富士地方卸売市場」で初披露され、今回は2度目でした。先に愛菜さんが披露していた山梨版『天地創造』と完全にLINKする新曲です。
ここで前回レポートした3776LINKモードを振り返ってみましょう。
3776山梨担当の広瀬愛菜さんは、富士山神話をコンセプトにした多楽章形式(全四章)の第一楽章『天地創造』と第二楽章『イザナギ』を披露し、3776静岡担当の井出ちよのさんは、それにLINKする『富士山の成り立ち概要』と『観覧逃げ』を披露しました。
- 第一楽章『天地創造』(山梨)←LINK→『富士山の成り立ち概要』(静岡)
- 第二楽章『イザナギ』(山梨)←LINK→『観覧逃げ』(静岡)
このときは富士山神話を展開する愛菜さんがLINKのベースとなっている印象で、MCなしで歌い踊っているあいだ、ちよのさんは曲をLINKさせるタイミングになるまでMCでつなぐスタイルでした。
そして前後でこれに続く新曲を披露するとの公式アナウンスがあり、自分はてっきり愛菜さんが富士山神話の第三章、第四章を披露し、ちよのさんはそれにLINKする新曲を披露すると思っていたわけです。
しかしフタを開けてみると披露されたのは、最初から最後まで完全にLINKしているちよのさん(静岡側)の富士山神話 第一楽章『天地創造』!
- 第一楽章『天地創造』(山梨)←LINK→ 第一楽章『天地創造』(静岡)
ということは、山梨側『天地創造』にLINKする静岡側の曲は、『富士山の成り立ち概要』と静岡側『天地創造』の2曲に・・・。
- 第一楽章『天地創造』(山梨)←LINK→ 『富士山の成り立ち概要』+第一楽章『天地創造』 (静岡)
これは新しいパターン! ひとつの曲がふたつの曲とLINKするという展開。これはLINKモードのさらなる進化! しかし、このことの公式説明は3776からはまだありません。
では、新曲レポートに移ります。
新曲:富士山神話 第一楽章『天地創造』 / 3776静岡担当 井出ちよの
2017年12月17日「市場の朝市」@岳南地方富士卸売市場にて撮影。
静岡版『天地創造』では、日本の大地の発祥から、山々が作られ、1番高い山(=富士山)に呼び寄せた神様は誰だったのか、という場面までが表現されます。
山梨担当の愛菜さんと同じく、巫女神楽のような舞を踊ってから「地面っていうのは〜♪」と歌唱スタート。歌詞は前半まで山梨版『天地創造』と同じで、途中から内容が分岐して「山っていうのは〜♪」という展開になっていきます。
2017年12月24日「冬の宮町まつり」@宮町商店街にて撮影。
曲調が目まぐるしく変わるのは両曲共通していますが、愛菜さん(山梨側)の『天地創造』はシリアスな表情と繊細な声と振りによって演じられている印象。
一方でちよのさん(静岡側)の『天地創造』は、笑顔で声も振りもコミカル。さらにギターのカッティングがキレッキレで、同じ天地創造でもコントラストが際立っています。
またこの日の静岡版『天地創造』は、初披露時にはなかった曲中のナレーションが入っていました。これは地域のイベントということで初見への配慮?
ナレーションによれば、ちよのさんが曲中で土を掘って山を作る振りで演じているのは、国之常立神(クニノトコタチノカミ)。そして富士山に呼び寄せた神様は大山祇神(オオヤマツミノカミ)。
しかし現在、富士山の神は大山祇神の子、木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)。「これにはどんな経緯が?」「これからどうなる?」と次の展開を匂わせ、静岡版『天地創造』は終了。
・・・謎が謎を呼ぶ3776のLINKモード。静岡側の富士山神話は、第二、第三、第四章が未発表。山梨側の富士山神話は第三、第四楽章が未発表。それ以外にもまだまだ新曲が発表されるかもしれません。
LINKモードがこれからどんな展開をしていくのか、全く読めません!
LINKモードの展開にはミステリー要素が含まれていると思います。新曲を発表して「いい曲だった」で終わらず、徐々に披露される新曲からヒントを見つけ、今後の展開を予想したり、仮説をたててみたり、そんなふうに謎を解いていくのがたまらなく面白い!
あの3776が帰ってきた!
その後のフラワーステージは、記念祭を盛り上げるため県外のアイドルが駆けつけ、それぞれ個性あふれるパフォーマンスをおこないました。
アイドルラップグループ「WEST SIDE PRINT CLUB」(東京都)
ローファイドリームポップアイドル「SAKA-SAMA」(東京都)
春日井アイドル所属のファンキーパンクユニット「ゴリトピア」(愛知県)
春日井アイドル所属の終末アイドル「オタマちゃん」(愛知県)
『正月はええもんだ』の見せ場。
トリを飾ったのは「3776 season#3Neo」。これはかつて花と食の元気広場でパフォーマンスしていた当時のスタイルで、2017年はこのスタイルで全国行脚をしていたのでした。
セットリスト:3776 season#3NEo
- 正月はええもんだ
- メリークリスマス&ハッピーニューイヤー
- 八合目にゃまだ早い
- 避難計画と防災グッズ
- A∩B
富士宮での披露は久しぶり。これには「3776が帰ってきた!」と胸が熱くなったハイカー(3776ファンの総称)も多かったのでは?
衣装がアップグレードされた3776 season#3Neo。
2017年は3776にとって激動の1年だったと思います。本拠地「花と食の元気広場」の閉鎖、ちよのさんの受験による活動休止、復活ライブ、愛菜さんの3776加入、LINKモード、全国行脚etc…。
激動の1年の最後に、新しい定期公演の場ができて本当によかった。
ハイカーが撤収を手伝う伝統は、花と食の元気広場から引き続き。みなさん手際がいい。
・・・と、本日の取材はここまで。でも記事はもうちょっと続きます! 最後までお付き合いください!
富士山世界遺産センターオープン記念祭の翌日
12月24日クリスマスイブ。この日は富士宮市の宮町商店街「冬の宮町まつり」のなかで、3776Season#3NeoとLINKモードのライブがあるというので、2日連続で富士宮に来ました。
午前の部(特設メインステージ)
セットリスト:3776Season#3Neo
- 温暖湿潤山ガール
- 3.11
- メリークリスマス&ハッピーニューイヤー
セットリスト:3776静岡担当 井出ちよの(LINKモード)
- 富士山の成り立ち概要
- 観覧逃げ
午後の部(商店街路上)
セットリスト:3776静岡担当 井出ちよの(LINKモード)
- 富士山神話 第一楽章「天地創造」
- 観覧逃げ
- 見えない
- 私のものです!
午前の部(商店街路上)
セットリスト:3776山梨担当 広瀬愛菜(LINKモード)
- 富士山神話 第一楽章「天地創造」
- 富士山神話 第二楽章「イザナギ」
午後の部(特設メインステージ)
セットリスト:3776山梨担当 広瀬愛菜(LINKモード)
- 富士山神話 第一楽章「天地創造」
- 富士山神話 第二楽章「イザナギ」
- 見えない
- 私のものです!
この日のLINKモードは、宮町商店街内の特設ステージと路上でパフォーマンス。その距離、約30m。
特筆すべきは、山梨版『天地創造』に対して、午前の部では『富士山の成り立ち概要』が、午後の部では静岡版『天地創造』が披露されたこと。やはりLINKモードの新しいLINKパターンが気になります。
そこんところを聞いてみましょう。ということで、3776メンバーのインタビューに移ります!
2017年の振り返り:3776山梨担当 広瀬愛菜
オカムラ |
あいかわらず忙しそうですね。生徒会の役員にもなったそうで。 |
愛菜 |
へへ。はい。 |
オカムラ |
愛菜さんは普通にファンとして元気広場に行ったことがあるんでしたね。新しく「宮のにぎわい広場」ができた心境を教えてください。 |
愛菜 |
前の元気広場よりステージが浅間大社に近いので、通りすがりの見てくれる方が多くなると思うと嬉しいです! |
オカムラ |
2017年を振り返るとどうですか? 愛菜さんはものすごく環境が変わった1年だと思うんですけど。 |
愛菜 |
そうですね。3776になってもう1年くらい経つのかと思いきや、5月から3776になったので、まだそんなに経ってないっていうのが1番の驚きで! |
オカムラ |
そうか、加入してまだ1年経ってないんですね。 |
愛菜 |
去年のいまごろは、普通にいちファンとして元気広場に行っていたので。あのころの自分に教えてあげたいですね。いますごいことになってるよって(笑) |
オカムラ |
説明が難しそうですけど(笑) |
愛菜 |
もし3776になれたらこんなふうになるのか、っていうのは一応想像してたんですけど、まったく! もう360度くらい違いました! 180度じゃ収まりきらないくらい! |
オカムラ |
1周まわっちゃったってことですか(笑) |
愛菜 |
アハハハ! そうです! |
オカムラ |
来年の目標はなにかありますか? |
愛菜 |
まずは山梨でLINKモードをしたいっていうことです!! |
オカムラ |
愛菜さんずっと「山梨でやりたい」って言ってますもんね。前のインタビューでも言ってましたもんね。 |
愛菜 |
もうずーっと言ってるんですけど、ずーっとできていないので。 |
オカムラ |
山梨でやるなら絶対行きたいです。これから富士山神話のほうも第三楽章、第四楽章と続いていくのが超楽しみです。 |
愛菜 |
ありがとうございます! |
オカムラ |
「新曲を披露予定」というのをネットで見て、僕はてっきり愛菜さん側の富士山神話の第三章、第四章が展開されて、それに対応するちよのさんのほうの新曲も発表されるのかなと思っていたら、「あれ?」って。 |
愛菜 |
まさかの静岡側にも富士山神話があるんだっていう! |
オカムラ |
そう、びっくりしました。今日のLINKモードでは、愛菜さん側(山梨)の『天地創造』がLINKするベースになっていて、ちよのさんのほうが『富士山の成り立ち概要』と静岡側の『天地創造』、この2曲がLINKしていたじゃないですか。 |
愛菜 |
はい。 |
オカムラ |
これってLINKする曲に組み合わせっていうか、パターンができたって認識でいいんですか? |
愛菜 |
そうですね。 |
オカムラ |
このことについて、愛菜さんもちよのさんも石田さん(3776プロデューサー)も明言してないですけど、感じ取れってことなんでしょうか?(笑) |
愛菜 |
私もこれからLINKモードがどうなっていくかわからないですし、たぶんちぃちゃんも、石田さんもわからないんじゃないかなと思います(笑) |
オカムラ |
そうですかー。先が読めないのが3776の本当に面白いところですよ! |
2017年の振り返り:3776静岡担当 井出ちよの
オカムラ |
3776の本拠地復活ですね。「宮のにぎわい広場」ができて心境はどうですか? |
ちよの |
あ〜ありがたいですね。前、市長訪問に行ったときに「元気広場がなくなって困ります」っていう話をしたんですよ。そしたら「いまちょっと新しいところを作ろうと話をしてるから」というようなことを言ってて、「これのことか!」と。
実物を見ると、とても嬉しくて。これから第3日曜に市場(いちばの朝市)のあとに定期公演が連続してできるようになったので。ありがたいです。 |
オカムラ |
2017年を振り返るとどうですか? |
ちよの |
まずLINKモードが始まって、愛菜ちゃんが入って、それが1番大きい出来事だったと思うんですけど。LINKモードの楽しみ方がわからないという人が未だに多いんですよ。 |
オカムラ |
昨日のふたりのステージは130mぐらい離れてたみたいなんですけど、走り回ってレポートする身としては本当に3776はレポーター泣かせだなと思いました(笑) |
ちよの |
ハハハハハ。 |
オカムラ |
でも、ちゃんとLINKしてて、MIXして聴けるところがあったんですよ。 |
ちよの |
あっても、どっちのステージも見えなかったですよね。 |
オカムラ |
はい、見えなかったです(笑)来年の目標はありますか? |
ちよの |
私は常々言っているんですけど、3776主催のフェスがやりたいと。 |
オカムラ |
あぁ、前の取材のときもそんな感じのこと言ってましたね。昨日の宮のにぎわい広場はフェスみたいな感じじゃなかったですか? |
ちよの |
野外で、だだったぴろいの野原みたいな、朝霧高原みたいなところでやりたんです! 長渕さんみたいな感じで。「ナガブチヨノ!」みたいな(笑) |
オカムラ |
ナガブチヨノ(笑) |
ちよの |
とりあえずの私のアイドルとして目標はそれなんですよ。ちゃんと自分が確立した立場にいて、有名な方から、地下の方から、自分が好きなアイドルさんを呼んでわちゃわちゃみたいな。 |
オカムラ |
実現してください! では次の質問です。山梨版『天地創造』に『富士山の成り立ち概要』と静岡版『天地創造』の2曲がLINKするようになったじゃないですか。
これはLINKする曲に組み合わせっていうかパターンができた、ってことでいいんですか?(あえて愛菜さんに聞いたことをちよのさんにも聞いてみた) |
ちよの |
・・・えっと、言っていいのか、言っちゃ悪いのかわかんないんで、それはもうPに聞いてくださいPに! |
オカムラ |
P(笑) 石田さんに、ですね。わかりました! |
ということで、今回はここまで!
2017年は3776のおかげで楽しい年を過ごすことができました。ありがとうございました。マジで2018年も3776から目が離せません。今年もよろしくお願いします。
あとで気づきましたが、ナガブチヨノが「P!P!」と言ってるの、長渕剛さんの「ろくなもんじゃねえ」とLINKしてる!(笑)
さて、次回は3776プロデューサー石田彰さんのインタビューをお送りします。2017年の振り返りから、アイドル部の構想まで、たくさんお話を聞かせてもらえました。ご期待ください!
※3776プロデューサー石田彰さんのインタビューは現在準備中!