ふらっと寄りたい泊まれる純喫茶「ヒトヤ堂」
季節感あるトーストとクリームソーダ
梅雨になり、雨が降るとジメジメして気持ちがブルーになったり、出かけるのが億劫になりますね・・・。
気分変えたいときや、一人でそっと読書しながらのんびり過ごしたいときに訪れてほしいのが「泊まれる純喫茶 ヒトヤ堂」です。
「泊まれる純喫茶 ヒトヤ堂」について
ヒトヤ堂があるのは、JR静岡駅から徒歩で約12分の人宿町・七間町エリア。築50年のビルをリノベーションしていて、1階に喫茶店、2階にゲストハウスがあります。
レトロな可愛いさで、つい足を止めてしまう外観です。
タイムスリップしたような懐かしく落ち着く空間
お店に入ってみると、まるで大正時代にタイムスリップしたかのような店内です。1階の喫茶スペースには、ヒトヤ堂の前に営業していた「珈琲舎 茜」のレトロ感が残っています。
喫茶スペースを作るとき、いかに今までのものを残して、新しいものをうまく元の空間に馴染ませるかということにもこだわったそうです。
カウンターはお客さんとお店の方との距離が近いため、気軽に話すことができます。注文したドリンクや料理を待っている間に、作っているプロセスを目の前で見て待つのも楽しみのひとつですよね。
店内の奥に行くと、お客さんが自由に過ごせる共同スペースがあります。
飲み物を飲みながら時間を忘れてひたすら本を読んで過ごしたくなる空間
棚にある本は誰でも手にとれるので、注文を待っている間やドリンクを飲みながら読むのもいいかもしれません。
2階のゲストハウスには、ドミトリータイプと個室タイプがあります。
半個室になっているドミトリータイプ
ダブルベットとシングルベットがあり、複数人でも泊まれる個室タイプ
最近は旅行で利用する人だけではなく、ご近所さんが気分転換で宿泊の利用をすることもあるそうです。
初夏の爽やかさを感じる限定メニュー
私がオススメする喫茶メニューは、5・6 月限定の「新茶クリームチーズとあんこトースト」「すっぱレモンクリームソーダ」です!
トーストの新茶クリームチーズには、お茶の産地で有名な牧之原の新茶を使用。さらに下のトーストにはバターが塗ってあります。
新茶クリームチーズとあんこトースト (500円)
食べる前は「お茶とクリームチーズ、それにあんこって合うのかな?」とドキドキ。クリームチーズとあんこの組み合わせは甘しょっぱくて、あとから新茶の苦味を感じられます! 梅雨のじめじめした時期に食べたら、爽やかな気持ちになれるはず。
新茶クリームチーズとあんこを混ぜて食べるのも美味しいですが、あえて新茶のクリームチーズとあんこを混ぜないで交互で食べるのもオススメです。お互いの味をしっかり味わうことができますよ。
すっぱレモンクリームソーダ(500円)
すっぱレモンクリームソーダは、自家製のシロップで漬けたレモンの酸っぱさとアイスクリームが混ざったドリンク。ほどよい酸っぱさと甘さ、炭酸のシュワシュワが合わさって初夏の爽やかな味がします。
すっぱレモンクリームソーダを飲んでいたら、夏が待ち遠しくなりました。
さきほどのトーストとセットで頼むと、さらに梅雨のじめじめを忘れられそう。それくらい爽やかな気持ちになれます。お店で実際に味わってみてください!
オープンから1年経っての変化
オーナーの村松さんと小島さん。おふたりとも穏やかな雰囲気でいろいろ話したくなります
2019年6月末でヒトヤ堂をオープンして1年経つということで、オーナーの村松さんと小島さんにお話を聞きました。
空芯菜 | ヒトヤ堂は6月末でオープンして1年経ちますが、当初と比べてみて変化したこと、感じたことはありますか? |
村松 | まずゲストハウスのほうは、最初の頃よりさまざまな目的で来る人が増えました。 |
空芯菜 | 最初はどういう目的で利用する人が多かったのですか? |
村松 | ヒトヤ堂をオープンしたのが夏だったので、バックパッカーで富士登山に来ている人や、夏休みを利用してずっと旅行をしている人が結構多かったです。
1年が経って最近は、それ以外にもいろんな目的で静岡に来る人がいるんだと、お客さんを通して知る機会が増えました。1年やるなかで、お客さんの層が変化したかなっていう感じですね。 |
小島 | オープン当初はゲストハウスって「ミックスドミトリー」のタイプになっていたので、女性よりは男性のほうが多かったんです。 |
空芯菜 | そうなんですね。確かに男性が利用するイメージがあります! |
小島 | オープンして半年ぐらいから女性のお客さまも増えてきて。私たちと同じ20代女性の旅行に多く利用してもらえるようになり、「自分たちと同い年ぐらいの女性の一人旅を応援したい」っていう最初のコンセプトにようやく追いついて来たなと感じています。 |
空芯菜 | 喫茶店のほうで感じたことや変化はありましたか? |
村松 | 喫茶店は常連さんが増えてきたのが一番大きいですね。最初の頃はもちろんはじめて来る人がほとんどで、試しにのぞいてくれている感じでした。
オープン当初と比べると、何回も来てくれる人や季節ごとに来てくれる人など、だんだん顔見知りが増えています。気さくに話してくれる人が増えているなと。 |
小島 | 当初は、喫茶店はゲストハウスのおまけ的な存在として扱っていて、泊まった人がモーニングでちょっと利用するだけかなと思っていました。
でも喫茶店は喫茶店で独立して、ヒトヤ堂の前に営業していた「珈琲舎 茜」の常連さんが来てくださったり、「ヒトヤ堂」がオープンしてから毎週来てくれる方、地域の方などもかなり利用してくれて。そういうのは予想外であり嬉しく思っています。 |
何度かプライベートでヒトヤ堂に訪れたときに、常連さんがお店の方と楽しそうに会話しているところや、初対面で隣の席の人と話しているところを見たことがあります。
ヒトヤ堂に繰り返し行きたくなるのは、何度行っても飽きない魅力的なメニューがあることはもちろん、レトロで落ち着く店内や「いつでもふらっと寄っていいからね」という雰囲気があるからかもしれません。