あの”動かない巨大鳥”に会える！
見られるのは全国でもレア「掛川花鳥園」

こんにちは、掛川市在住のこうだです。

私が取材に訪れたこの場所、言わずともご存じの方も多いでしょう。1年中きれいな植物が見られて、さまざまな鳥に会えて、天候に左右されずに行ける場所。

そう「掛川花鳥園」です。JR掛川駅から800ｍほどの道のりなので、気軽に遊びに行くことができます。

見どころも多い花鳥園ですが、こちらでお届けするのは2016年に迎えた「動かないことで有名な仲間」。

冒頭の画像左下のイラストになっている鳥がまさしくそれです。その名もハシビロコウ！

ハシビロコウって、本当に動かないの？

ハシビロコウとはどんな鳥で、掛川花鳥園にどれほど影響をもたらしたのか。色あざやかな花の下で、広報企画担当の高橋正和さんに教えてもらいました。

こうだ	まず、ハシビロコウがやってきたことへのお客さんの反応はどうでしたか？
高橋	ハシビロコウを知ってる人がこんなにいるんだっていうくらいの人が来て、みなさん「動かないっていう割にはけっこう動くよね」と（笑）
こうだ	ブログで画像や動画を拝見して、こちらのハシビロコウの活発さは気になりました。石のように動かないものだと思っていたので。
高橋	動かない時間も長いんだけど、基本的に待ち伏せ型の狩りをするので、「自分は生き物じゃないよ」っていうことでじいーーーっとしていて。   足元にえものが来るのをひたすら待つので何時間も動かない。でも飼育環境におかれると、そこまで動かないことはないんです。

飼育員さんと葉っぱで遊ぶハシビロコウ。

こうだ	野生の生活を前提とした習性ですね。   私の場合、ハシビロコウが掛川花鳥園にいることをテレビで知ったのですが、お辞儀やクラッタリング(求愛行動)をしてもらえる飼育員さんがひとりいらっしゃるそうで……。
高橋	その番組、『ピラミッド・ダービー』※ですね。
こうだ	はい。その飼育員さんの前でしか動かないんでしょうか？
高橋	いや、動くことは動くんだけど、反応の仕方が全然違う。彼にだけ特別っていうのはありますね。いまほかに3人飼育担当がいて、その3人にも反応するようになりました。最近ちょっと心が広くなったのか、けっこういろんな人を受け入れるようになってきたなあ、と。
こうだ	一度動く姿を見たいと思っていましたが、可能性はなきにしもあらず……？
高橋	いやー、動くと思うよ。
こうだ	！！　そうなんですか！？
高橋	動かないときのほうが少ないので。

※ピラミッド・ダービー：2016年4月24日から2018年3月11日まで放送されたTBS系列のクイズバラエティ。2017年5月21日（日）放送回「珍種目No.1は誰だ！？」にて、掛川花鳥園のハシビロコウが取り上げられた。

お話を伺ったあとで、実際に見にいったのですが……、

最初はまったりして動かなさそうだったのに、30分もせずに立ちました！

それにしても、からだに対する脚の細さとくちばしの存在感がはんぱないです。次はもう少し近くで見られるといいな。

じつは、木の家から出た姿を少しだけ見たんですけど、……近づいたら帰っちゃいました。画像がないだけですよ！　嘘じゃないです！

応募総数3,000票以上！ 名づけ親はお客さん

ハシビロコウぬいぐるみM（税込2,000円）。かわいらしい……。

こうだ	ハシビロコウには、お客さんからの応募で「ふたば」という名前がついたそうですが、募集時の様子はどうでしたか。
高橋	とにかく応募総数がすごかった。通常の名前募集の3倍くらい応募があって、選ぶのが大変でした。名前の由来はブログで見られると思います。
こうだ	はい、拝見しました。頭の後ろに生えてる羽から名づけたんですよね。かわいらしいお名前ですが、ふたばの性別って……？
高橋	不明。見た目では判断できない種類で、ストレスかけてまで検査する必要はないかなと。
こうだ	じゃあ、ふたばに限らず性別不明な鳥って……。
高橋	たくさんいます。
こうだ	そうなんですか！！　でも、ふたばってオスでもメスでもおかしくない名前ですよね。
高橋	ええ、どちらでもいけるように。うちはペンギンで悲劇が起こっているので。女の子に「虎徹（こてつ）」っていう名前がついてしまってからは、できる限り性別を調べて募集しましょう、となってます。

日本唯一のバードショーにも注目！

もちろん、ふたばも見てほしいけれど……。

こうだ	ふたばのほかに注目してほしい鳥はいますか？
高橋	注目されてないわけではないけれど、ヘビクイワシ。蛇を蹴り殺して食べるっていう鳥なんですけどね。   それを真似た「“おもちゃの蛇”を蹴り飛ばす内容のバードショー」をやってて、日本で見られるのここしかないんですよ。飼育自体はやってる動物園もあるんですけど。
こうだ	日本唯一って、大きな魅力ですね。鳥類というとくちばしで攻撃するイメージが強いけれど、相当脚が丈夫なんでしょうか。
高橋	あるテレビ番組でどれだけキック力があるか測定したんですよ。そしたら、人間がトンカチでクギを打つくらいの力はあるって。
こうだ	蛇はひとたまりもないですね……。おそろしい。   あの、掛川花鳥園は自分も動物の名づけ親になるチャンスがあるのが素敵だと思いました。最近はなにか募集されましたか？
高橋	2018年1月13日から2月12日までペンギンのひなの名前を。お客様と接触する機会が多い鳥は、名前を募集したほうが愛着を持ってもらえるので。まだ公開していない新しい鳥もいますし、公開に合わせて今後も募集をするんじゃないかと思います。

ハシビロコウは日本に20羽程度しかおらず、見られる場所は全国で8か所。その8か所のうち、2か所が静岡県内にあります。

それが掛川花鳥園と伊豆シャボテン公園で、バードショーが見られるのもこの2か所くらいなのだとか。高橋さんからのお話でハシビロコウ、そして掛川花鳥園がどれほど貴重な存在かを知ることができました。

静岡県に住んでいる人も、県外から来ている人も、掛川花鳥園に来ないともったいないですよ！

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