さかなクンもおすすめした駿河湾の水族館!
三保の松原すぐそば「東海大学海洋科学博物館」

  • posted.2018/01/24
  • ゆっけ
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さかなクンもおすすめした駿河湾の水族館! 三保の松原すぐそば「東海大学海洋科学博物館」

世界文化遺産の構成資産、三保松原すぐ近くにある「東海大学海洋科学博物館(通称:海のはくぶつかん)」。

比較的こぢんまりとした水族館ですが、じつはかつて「東洋一と言われた大水槽」を持つ立派な施設です。しかも駿河湾に面しているからこその「深海魚展示」も楽しめるそう。

そんな「ここにしかない」がたくさんつまった東海大学海洋科学博物館の魅力に迫るべく、学芸員の柴正博さんにお話を伺ってきました。

uminohakubutsukan_13東海大学海洋科学博物館 学芸員 柴正博さん

※この記事は、静岡のWEBメディア「DOMO+」「いいとこ静岡」とのコラボ企画。明日(1月25日)はDOMO+で「海のはくぶつかんデートコース」を、明後日(1月26日)はいいとこ静岡で「恐竜のはくぶかん」をゆっけさんがご紹介します!

東海大学海洋科学博物館の基礎情報

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東海大学海洋科学博物館は、大きく分けて「水族館部門」「博物館部門」といったふたつのエリアから構成されています。

1階にある水族館部門では、約400種もの海の生きものを展示。2階にある博物館部門には、マリンサイエンスホールと機械水族館メクアリウムがあり、科学的な視点から海を学ぶことができます。

またこの施設は以前、テレビでさかなクンが「おすすめの水族館」として紹介していたことでも有名。昭和の雰囲気が漂う水族館ですが、静岡県民ひいては市民すら知らない魅力があるんです。

そのなかでも、とくに訪れてみたいスポットを柴さんと一緒にふたつピックアップします。

1. 迫力の大パノラマ「海洋水槽」

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約50種1,000個体以上の生きものたちを観察できる、迫力満点の大水槽「海洋水槽」。冒頭で触れた「かつて東洋一と言われた大水槽」とはこちらのことです。

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ゆっけ

言葉を失うほどの迫力と美しさですね。
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約45年前の1970年、アジアで初めて作ったアクリルガラス使用の大水槽です。これをきっかけに、いろんな水族館が大水槽を作り始めるようになりました。

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いまでは大きな水槽を持ってる水族館も全国にたくさんありますが、じつはこの水槽は大きさではないところでまだ日本一なんですよ。
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ゆっけ

え?! 大きさではないとなると・・・魚の展示数ですか・・・?
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はずれです(笑)この水槽は4面全ての面から観察できますよね? 一般的な大きな水槽は片面が壁。だから自立式で4面の水槽として、日本一の大きさなんですよ
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ゆっけ

言われてみればたしかに! ほとんどの大水槽は片面が壁に面してますね。ぐるりと一周いろんな面から観察できるなんてワクワクします。

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見る場所によって「サンゴ礁」「海藻」「砂底」「岩礁」の4つの海中景観を楽しむことができます。あとスロープを上がると水槽上層を、階段を下りるとトンネルの窓から水槽内を見上げることもできますよ。
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ゆっけ

水槽の隅々まで観察できるなんて、魚にとっては逃げ場がないですね(笑)中の海水もとても綺麗ですが・・・。

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それはアクリルを高精度に4枚重ねていて、透明度がいいからです。水も循環水を使ってるので、ばい菌も入らなくてとても綺麗なんですよ。

2. 深海魚の生態を学べる「駿河湾の深海生物」

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「日本一深い湾」の駿河湾に面しているからこそ、深海魚との関係も深い静岡県。続いてご紹介するのは、とても美しい深海魚の標本を見ながら、その生態を学べるコーナー「駿河湾の深海生物」です。

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ゆっけ

一般的な標本はビンやケースに入った地味なモノが多いと思うんですが、こちらの深海生物の標本はとても綺麗ですね! 思わず見惚れてしまいます。なぜこのような展示の仕方を?
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深海生物ってだいたいグロテスクなんですよ(笑)普通に標本にしたらただ「気持ち悪い」で終わってしまうので、こうしてなるべく美しく見えるように工夫しています

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ゆっけ

たしかにグロテスク(笑)個体はグロテスクなのに、全体像は綺麗という相反するところが面白いですね。
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深海魚は揚げてくるとすぐ死んじゃうんです。本当は泳がせたいんですけどできないので、標本にしています。普通の水族館だとこういう標本はないんですが、うちは水族館でありながら博物館でもあるので。そういう活動も知っていただきたいですね。

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圧巻の深海生物標本の隣には、深海生物の生態を学べるコーナーも。駿河湾に生息する深海生物について、この機会に学んでみるのもいいですね。

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さてピックアップしたコーナーのほかには、「きらきら☆ラグーン」「クラゲギャラリー」「くまのみ水族館」など、名前を聞いただけでもワクワクするようなエリアがたくさん。

案内して頂いた学芸員の柴さんの「駿河湾の魅力を多くの方に知ってほしい」という言葉がとても印象的で、僕自身取材を通してあらためて駿河湾に魅了されてしまいました。

大迫力の自立式海洋水槽や、日本一深い駿河湾に面した水族館ならではの深海魚の美しい標本など、「ここだけ」でしか堪能できない魅力たっぷりの東海大学海洋科学博物館。今度の週末、ぜひご友人と一緒に訪れてみてはいかがでしょうか?

海のはくぶつかんと一緒に回れるスポット!

東海大学海洋科学博物館(海のはくぶつかん)

住所:〒424-8620 静岡県静岡市清水区三保2389
電話番号:054-334-2385
開館時間:9:00~17:00(最終入館時間は16:30)
休館日:火曜日(祝日は営業)、年末 ※詳細は公式HPをご覧ください。
入館料:大人1,500円、小人(4歳以上)&シニア750円