静岡の古着屋&gallery「ものがたりを着るお店choosy」
あなたの日常にきっかけを与える1着を
平成最後の夏、へいせいさいごのなつ。
なんだかエモくって、「とびきりの思い出をつくりたい」なんて仲間に連絡しちゃって、もうつま先まで押し寄せる季節にソワソワしている女の子。特別な夏にふさわしいお洋服の準備はととのっていますか?
お気に入りの古着屋さんが気づいたらからっぽの箱になり果て、「わたしに夏など来ぬ」とガクゼンとしていたとき。救世主のようなタイミングで出会った、かわいいお店を共有します。「ものがたりを着るお店choosy(チュージー)」です。
「ものがたりを着るお店choosy」のあらまし
新静岡駅から北街道沿いに歩くこと5分。この日は、若草色のワンピースを着たトルソーが立っていました。
ものがたりを着るお店choosy (以下choosy)は、2016年9月にオープンした古着屋&ギャラリー。写真右側が古着スペース、左はよく見ると展示スペースになっています。
もともとこの場所は「ギャラリーとりこ」という愛される画廊だったことから、それを残す形で共存させているのだとか。
街中に現れるのどかな木立
ドライフラワーに観葉植物、エアプランツ。「緑が少ない街中のお店、だからこそ店内に森をつくりたい」、木立に囲まれたような内装はmiyakoさんの構想を形にしています。
気づけばずらりと並ぶ表情豊かな古着やアクセサリーたちも、森に咲く花々、色づいた果実、樹木の幹を思わせるからふしぎです。
写真提供:ものがたりを着るお店choosy
今年3月は「静岡PARCO」へ、この空間そのままに5日間の限定出店。あまりの完成度の高さに、てっきり新規オープン店だと勘違いしたお客さんから「どこへ消えてしまったの?」と問い合わせが続いたと言います。
アメリカ、ヨーロッパ古着から日本のレトロまで
choosyの品ぞろえは、コーディネートの主役になる柄モノから、手持ちのお洋服と合わせやすいシンプルなものまで。主にアメリカから買い付けているほか、大人っぽく着られるヨーロッパ古着もあります。
最近は日本のレトロアイテムにも注目し、積極的に仕入れているそう。「そんなお店を待っていた」という方も多いんじゃないでしょうか。静岡街中で女の子向けのレトロ古着が手に入るところ、わりと少ないのでありがたいですよねえ。
お値段はだいたいトップス・ボトムスが4,000~7,000円。ワンピースやセットアップで6,500~10,000円くらいと考えておけば大丈夫。たとえば「雨の日デート」をテーマに全身をコーディネートしてもらうと、こうなります。
- 襟レースブラウス 5,200円
- 刺繍ボレロ 4,200円
- 花柄レトロスカート 4,800円
- OLD COACH ショルダーバッグ 9,800円
こんなのキュンだよ、キュン。おおよその価格感と、miyakoさんのコーディネートの雰囲気もわかっていただけたのではないでしょうか。
コッソリみなさんだけにお教えすると、choosyでは現在「森チケット」なるものを用意し、なんと「植物をお店に贈るとアイテムが50%OFF」に。切り花でもドライフラワーでも、choosyに似合いそうなお花を持ってお出かけくださいね。
ひと月ごとに入れ替わるギャラリー
わたしが推したいchoosyのスキポイント。内装とセレクトアイテムと、そしてギャラリースペースです。
冒頭でもご紹介したとおり、ここは古着とアートがしっくりと共存しているお店。取材時は富士市出身のアーティスト、おおいしももこ(@014014momo)さんの個展『いとする』の真っただ中でした。
人からゆずり受けた洋服を加工し、つなげて作ったインスタレーション作品です。「ずっとこのままにしたいくらい」というmiyakoさんの言葉のとおり、めぐらせた布はすでに壁へ、天井へ深く根を張っているようにも見えました。
展示は月に1回入れ替わり、現在は静岡県出身在住の絵描き・海野麻子さんの個展『ふくを着ること』がスタートしています。こちらの展示も7/22(日)で終了し、別の作家さんに入れ替わってしまうため気になる方はぜひ。
ときにアートに触れることは、服を買うことよりもずっとハードルが高いように感じていませんか。反対に、「古着屋さんは入りづらい」と踏みとどまっている方も少なくないはず。たしかにわたしも、ひとりでクラブに行って踊れと言われたら戸惑います。
choosyなら「ついで」で構いません。洋服を選ぶついでに絵を買う。作家さんの展示を見たついでに古着デビュー。クラブで踊るついでにポケモンGO。いいじゃん。ここのクラブにミュウツーが出るって聞いたんだもん。
そうして「アートって身近かも」「もう緊張せず古着屋さんへ行けるかも」と、わたしやあなたの日常にあらたな色彩を添えてくれるお店です。
1編の詩とともに販売されているワンピース。
miyakoさんが古着屋をオープンさせたのは、choosyがはじめてではありません。以前のお店に勤めて1年半、純粋な古着屋さんでいることに違和感を覚えました。
「この服を着ていたら憧れの人と親しくなれた」「あのワンピースのおかげで、アパレルの就職面接で注目された」。笑顔で話すお客さんを目の当たりにして、自分が売った1枚の洋服で人の人生が変わることに気づいたと話します。
choosyへ移転すると同時にコンセプトを一新。古着の販売というよりも、人生にうれしいきっかけを与えてくれる一着を。「ものがたりを着るお店」で、映画みたいな夏の予感を手に入れませんか。
歩いて出かける静岡の街
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