「田んぼをつかった花畑in松崎町」
春を喜ぶ田んぼに広がる花の絨毯
みなさん、春です!
西伊豆にある松崎町の特産品である桜葉は国内シェアの7割を占め、なまこ壁の歴史的な街並みがいたるところに残り、自然があり温泉は湧き、伊豆のいいところをぎゅっと詰め込んだようなまち、松崎・・・(控えめに言っても筆者は松崎のファン)。
「花とロマンの里」の名のとおり、静岡県松崎町の那賀川沿いにある田んぼには、3月から5月にかけて小さな花々が一面に咲きほころぶ花畑が広がっています。
来年以降の来訪者増に期待して、3月から4月にかけて、花の開花を追いかけた様子をお届けいたします。
「田んぼをつかった花畑」とは?
3月上旬、開きはじめの花々
平成12年度から松崎町で実施されている大規模花畑事業が、こちらの「田んぼをつかった花畑」。毎年この時期になると「花とロマンの里」たるゆえんを感じる風景に出会うことができます。
今年は民間有志である松崎花畑実行員が中心となり、実行されました。
なんとこちらの敷地面積、約25,000平方メートル!
農閑期である田んぼを利用した、この時期限定で出現する春の喜びの画です。
2018年の10月ごろ、「種を蒔く人プロジェクト」として募った種蒔きのボランティアへの参加人数はなんと150人。参加資格は「花畑が大好きな人!」という愛のこもった募集でした。
3月中旬には第一陣の花が見頃を迎えます
半年前に地域の人の手によって撒かれたタネが、見頃を迎えるこの時期。色々な方の思いがこもったこの風景に、なんだか胸が熱くなります。
1月頃からチラホラとつぼみが開きはじめ、春一番が吹く2月には少しずつ、ソワソワと春の訪れを待つ花たちの開花がはじまりました。
順番に咲く、7種類の花たち
3月上旬の花畑で咲く「アフリカキンセンカ」
3月上旬、満開を迎える花々の先陣を切るのは、一面の黄色とオレンジ色の「アフリカキンセンカ」です。
まるで色の洪水の中に身を浸しているような感覚になります。
晴れた日の花々は圧巻
映えるどころの騒ぎじゃない、鮮明な色彩に圧倒されるのです、それが正しい。
アフリカキンセンカのそばで淡い青と白の身を揺らすのは「るりからくさ」。別名「ネモフィラ」はギリシャ語で「小さな森を愛する」という意味を持ちます。
4月には桜と花畑のコラボも
4月上旬〜中旬に掛けては、ピンク色や紫色のヒメキンギョソウとネモフィラが満開に。
色彩が暖色から寒色に変化し、また背丈のある花々のため、ぐっと立体的になります。
そしてこの時期限定で、春の花の代名詞である桜とのコラボレーションも楽しむことができますよ!
雑草が生えることも加味して、背の高さなどを計算して花を選んだりされているそうです。
ちなみに私、花にめちゃくちゃ詳しい人みたいになっておりますが・・・
花の名前を覚えて、ちょっとツウな気持ちに
花畑にはこのように、各花の詳しい説明の書かれたボードが設置されているのです!
ぜひぜひチェックして、ツウな気分を味わってください。
4月の時点でしげっている緑の草は、これから花を付け満開を迎える「ツマジロヒナギク」や「ヤグルマギク」、そして「ヒナゲシ」たち。毎回訪れるたびに違う表情を見せてくれるので、何度も足を運ぶのも楽しくて仕方がない・・・!
観光協会提供、去年5月の花畑の様子
魅力は花畑だけにあらず、盛りだくさんの開催イベント
トレンドを押さえた、看板かかしがお出迎え
ちなみにこちらの花畑の会場では、期間中に様々なイベントが開催されています。
3月21日から設置されたのは、手作りの「リアルかかし」たち。田んぼといえばカカシですよね。
そうだった、ここは田んぼだった・・・!
「飲み仲間」や「子供の情景」など、テーマ性のある味わい深いリアルかかしたちが、いたるところに出現します。
人と見分けが付かなかったり、ただでさえ花々の存在で華々しい田んぼが、彼らの登場でさらに賑やかに!
カカシの制作風景
かかしは一点一点手作りをされていると聞いて、さらに味わい深さを感じます。
観光協会提供、花畑に現れたヤギの親子
ヤギやウシ、馬など動物モチーフのものは、本当にイキイキとして見えてくるので不思議!
比較的近くまで行けるポイントもあるので、絶好の撮影スポットとしてオススメです。
3月23日実施のキャンドルフェスの様子
3月下旬には、お隣の西伊豆町と連携して、4,000本(!)のキャンドルが会場に並びました。
飲食ブースなどの出店や、ボサノバライブ、ファイヤーポイ、活け花やナマコ壁アート、オイルキャンドルの展示が実施されたキャンドルフェスは大盛況! 来年もぜひ開催を所望します。
今まで松崎町に行ったことのない方も、行ったことのある方も。地域に愛される「田んぼをつかった花畑」をぜひ知っておいてください。
少し気が早いですが、来年またこの風景に出会えるかと思うと、すでに楽しみ。
観光協会提供、今年一番の見頃だった際の様子
それではみなさん、来年の松崎町で会いましょう!