静岡県は地域でポリタンクの色が違う!?
真相を大手ホームセンターで調査してみた
こんにちは、miteco編集長の吉松です。
随分と冷え込む日が続いていまして、もう冬本番といったところでしょうか。車を走らせていても、目に入る景色の全てが冬仕様に映ります。
さて本題、あれは日用品を買いに静岡市のホームセンターに行ったときのこと。売り場を歩いていて、ふと見かけたものにめちゃくちゃな違和感を抱きました。
・・・なんで赤いの?
説明するまでもなく、これはポリタンク。ストーブなどに使う灯油を入れる容器ですが、僕の知っているポリタンクといえば「青」なんですよ。
おかしいな~と思って、編集部の安藤と山口に話してみると「逆に青が違和感なんだけど・・・」と返されました。
たぶんこれ、生まれ育った地域の違いですね。
僕は島根県松江市の出身なんですが、安藤と山口は静岡県静岡市の出身です。いままでもポリタンクに限らず、同じようなカルチャーショックを何回も経験してきました。
やっぱり「この地域は○色」みたいな傾向があるんじゃ・・・?
地域差は歴然! でも、静岡県は割れている!?
出典:NIKKEI STYLE 「フォッサマグナで変わるポリタンクの色 赤と青、白も」
ありました。
画像は、NIKKEI STYLEさん「フォッサマグナで変わるポリタンクの色 赤と青、白も」で公開されている、読者VOTE(投票)を集計して明らかになったポリタンクの色分布(全国版)。
やっぱりポリタンクの色は地域によって異なるようで、大きく分けると「東が赤」「西が青」という勢力図です。
僕と編集部2名のあいだで認識が違ったのも、島根県は青が優勢、静岡県は赤が優勢だったから――。
ってあれ。静岡県、なんか変ですよね。赤と紫で色が分かれています。
なんだろうと思って、NIKKEI STYLEさんの同記事を読んでみると、「静岡市役所から東部は赤が優勢、同じく市役所から西部は混在が優勢(あくまで仮説)」というようなことが書いてありました。
静岡市と浜松市のポリタンクを大手ホームセンターで大調査!
静岡県の中部以東と西部でポリタンクの色は違う・・・?
「これ、ほんとなの?」という単純な好奇心から、この目で確かめてみたいと思った僕。
赤優勢代表を静岡市、混在優勢代表を浜松市として調べてみました。
調査は、両市に存在するホームセンターへそれぞれ足を運んで、店頭で並べているポリタンクの色を確認する方法をとっています。A社の静岡店と浜松店を比べるみたいなイメージです。
本当に中部以東と西部で色が違うなら、同じホームセンターでも静岡市と浜松市で差がでると思ったんですよね。
とりあえず、調査の過程を以下からどうぞ。
※調査対象のホームセンターは、静岡県内で複数店舗を持つ大手3社に絞っています。また社名と店名は大人の事情で出しませんのでご了承ください。
A社のポリタンクの色
――静岡市の場合
こちらの写真は冒頭でも登場しましたが、静岡市にあるA社の店舗です。色は「赤」ですね。
――浜松市の場合
A社の浜松店に並んでいたのも「赤」。
「データと違うぞ?」と思ってスタッフさんに話を聞いたところ、A社さんでは赤のポリタンクしか取り扱っていないようです。残念。
B社のポリタンクの色
――静岡市の場合
B社さんの静岡店には、「赤」のポリタンクが並んでいました。中部以東のポリタンクの色が赤っていうのは、かなりリアルな話かもしれません。
――浜松市の場合
でましたーー!!
B社さんの浜松店には、赤と青のポリタンクが「混在」しています。これを見たときは正直、ちょっと感動しました。
C社のポリタンクの色
――静岡市の場合
C社さんの静岡店は、「赤」のポリタンクです。ここまでくると安心感すら覚えます。
――浜松市の場合
混在だーー!!
C社さんの浜松店には、B社さんと同じく赤と青のポリタンクが並んでいました。西部の混在説は妥当性がありそうです。
ポリタンクの色は静岡県内でたしかに違う!
出揃いました。調査の結果をまとめると、次のとおりです。
- A社:静岡市「赤」 浜松市「赤」
- B社:静岡市「赤」 浜松市「混在」
- C社:静岡市「赤」 浜松市「混在」
静岡市の赤率は「100%」ということで赤が圧勝。浜松市は赤のポリタンクだけを取り扱っている店舗があったものの、混在率「約70%」で混在が優勢となりました。
まあ、僕の調査件数が少ないのでこれだけでは断定できないんですけど・・・。ほかの調査結果も踏まえて、「中部以東は赤が優勢」「西部は混在が優勢」だと思ってもいいんじゃないでしょうか。
ちなみにいったいなぜ、ポリタンクの色が地域によって違うのかという問題。これは諸説あるんですが、「東西のポリタンクメーカーで使用する塗料が別だから」という話をよく見かけます。
かつて関東のメーカーは、「灯油は危ないもの」だと認識させるために赤の塗料を使用した。その一方で関西のメーカーは、「青の塗料のほうが安いから」として青の塗料を使用していまに至るとか。
じつは静岡県にある容器製造系の複数社に、上記について電話で聞いてみたんですが、どこも「ちょっとわからない」とのお話しでした。
実際のところはどうなんでしょうか。もし信ぴょう性のある情報を持っている方がいればぜひ教えてください。
おまけ
・・・最後におまけを少しだけ。以下は、A社さんの静岡店から「D社のポリタンクはすごいんだよ」と教えていただいて、なにがすごいのか足を運んでみたときの写真です。
うん、すごい。
ポリタンクに黄緑や黄色、ピンク色があるんですか。
D社のスタッフさんは、「灯油用のポリタンクには塗料をつけましょう、という決まりはあるものの、どの色を使うのかは法律でも決まっていないんですよ」と話していました。
カラフルなポリタンクは一緒に並んでいる赤よりも人気だそうです。この話を聞いて僕は、カラフルなランドセルが現代の小学生の当たり前になっていることを思い出しました。
ポリタンクもそのうち「東は赤、西は青」ではなく、「○○世代はピンク」みたいになるのかな、なんて思ったりするわけですけれど。