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COLUMN

- 2020.03.01 - CONTENTS MARKETING

分散型メディアの可能性と危険性|オウンドメディアの”次の一手”になるか?

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自社商品やサービスのマーケティングやブランディングを目的として、多くの企業がこれまで、「オウンドメディア」を立ち上げ、運用してきました。

そこでは多くの場合、特定のテーマにフォーカスしたコンテンツマーケティングが展開されており、企業は様々な対策を施しています。

分散型メディア
出典:オプトホールディングス「グルーバー、広告主のコンテンツマーケティング実施動向調査を実施

これは株式会社グルーバーが実施した、「広告主のコンテンツマーケティング実施動向調査」です。(※2015年実績)

このデータでは、オウンドメディアには企業の約7割が興味を抱き、そのうち約3割は運用にこぎつけています。さらに、グラフをよく見てみると、SEO目的でコンテンツを制作している/ないしはしてみたい企業が8割を超えます。

これを仮に否定的な方向から見れば、検索ランキング上に競争相手が乱立する時代になってきており、新規の参入が難しい状況になっているとも言えるでしょう。

一方、企業のオウンドメディアから一歩引いた視点で世界を見ると、メディア運用の方法として新たに「分散型メディア」が注目を集めています。

そこで今回は、分散型メディアとは一体何か?といった基礎的な部分から、分散型メディアが注目されるようになった背景、そして分散型メディアの可能性と危険性にスポットライトを当てて、ご紹介していきます。

1. 分散型メディアとは?ーBuzzfeedの場合

さて、早速ですが分散型メディアというのは一体どのようなものなのでしょうか。

分散型メディアといえば、Buzzfeedがおそらくパッと頭に浮かぶメディアだと思いますが、創業者である ジョナ・ペレッティ氏はこう言っています。

On a simple level, that leads to a different publishing process, where there’s a core team of people making content, but they’ll publish that content to different placesー

出典:Techcrunch「BuzzFeed Pitches Advertisers On “Pound” Tech That Tracks A Story’s Viral Spread

かつては、コンテンツを母体となるメディアで配信して、そのあとコンテンツの更新情報をFacebookアカウントやTwitterアカウントなどに投稿するのが一般的でした。

しかし、分散型メディアはジョナ・ペレッティ氏が言うように「異なる場所」、つまりWebだけではなくアプリや、FacebookやYouTubeといった異なるプラットフォームにコンテンツを配信します。

その際、各プラットフォームにコンテンツを最適化させることでファンを増やしていき、母体となるメディアとは異なる場所でリーチを広げていける魅力があります。

SNS出典:総務省「SNSの利用率

ちなみに、こちらは総務省が発表している、平成27年の各SNSの利用率です。(10代以上の男女2,000人が対象)

日本国内でFacebookとTwitterの直近1年以内の利用率は3割を超え、LINEは4割に迫る勢いとなっています。

データの通り、SNSは国内外で多くのユーザーを抱える巨大なプラットフォームとなっており、当然、最大限に活かすべきです。

企業のオウンドメディアも、分散型メディアの手法を取り入れ、各SNSに最適なコンテンツを直接投稿すれば、効率的に多くの顧客にリーチできる可能性は高まるでしょう。

2. 分散型メディアが注目される背景

分散型メディアがどういったものかわかったところで、このようなメディア運営手法が注目されはじめている背景についてもご紹介していきましょう。

SNSの出現によって、記事が大規模に拡散する現象が出てきました。Webメディアの中ではこうした状況を「バズる」と表現していますが、「バズるコンテンツ=バズコンテンツ」を制作することは、それほど難しいことではなく、むしろ模倣の容易さが頻繁に話題となってます。

各SNSプラットフォームごとで、バズコンテンツの制作方法は変わってきますが、せっかく書いた記事がGoogleの検索システムの中に埋もれてしまうことを考えれば、多少の労力をかけてでも、Facebookにはこの内容を投稿、Twitterには文字数制限があるからこの内容を投稿、Instagramは画像メインで・・・といった具合に、プラットフォームごとで直接情報を発信した方が、効率的に顧客から支持を得ることができます。

1つのプラットフォーム上で完結する記事に対しては、顧客も「いいね」や「お気に入り」ボタンを押しやすいものです。分散型メディアは、消費者のそうした傾向を汲み取り、意図的にバズコンテンツの配信を行うことで、ファン数を拡大し、情報発信者としてのパワーを増大していきます。

3. 分散型メディアの可能性と危険性

分散型メディアとは一体何か、そして注目されるようになった背景についてお話してきましたが、以降では分散型メディアの可能性と危険性についてもご紹介していきます。

now this「Now This」のFacebookトップページ

現状、分散型メディアで注目されているメディアの1つに、米国の「Now This」があります。同メディアでは、1分程度の短い動画コンテンツをSNS上に配信しているのですが、Facebookのファン数は、なんと900万人を超えています。

動画コンテンツの有用性はこれまでも指摘されてきましたが、FacebookやTwitter、YouTubeでは、360度動画の導入や4K画質の実現、ライブ配信のスタートなど、様々な機能を追加投入しており、まだまだ伸びる市場です。

このことは、分散型メディアにも大いなる可能性を感じさせます。

プラットフォーム側が、こうした分散型メディアの有用性に気づき、それらが台頭する手助けをしていると考えることすらできますね。

しかし、良いことずくめにさえ見える分散型メディアにも、危険性はもちろん存在します。それは、極度にプラットフォームに依存してしまうことです。

可能性としては低いことですが、仮に明日、そのプラットフォームがなくなってしまったら、獲得したファン数は一切の価値を持たなくなります。

最近では、6秒動画作成・共有サービスの「Vine」が「Vine Camera」へと移行されました。独自のソーシャルネットワークプラットフォームは消失しています(※Twitterのフォローへと移行)。

同様の事態は、他のSNSでも0%ではないわけで、現にTwitterは何度か身売り報道が出ています。

分散型メディアには、大きな可能性がある一方で、危険性も大きい・・・。

まとめ

分散型メディアに大いなる可能性を感じる一方で、危険性もあります。

仮に企業がオウンドメディアのみの運用から、分散型メディアの手法を導入するとしたら・・・。

プラットフォームが分散するため、各プラットフォームに最適化されたコンテンツをつくる「チーム」を作れるのか?といった課題が、大きな焦点になってくるでしょう。

オウンドメディアだけの運用でも大きな負荷がかかるため、予算とコンテンツを作り続ける体力(企画力、編集力、運用力・・・etc.)が必要になります。

オウンドメディアで地道に成果を上げられる企業が、ソーシャルメディアを始めとするプラットフォームでリーチを広げるためという目的で、「次の一手」として考えるには良いかもしれませんが、個人的には相当ハードルは高いと思います。

どちらにせよ、BuzzfeedやNowThisの成功を分析しつつ、冷静に分散型メディアの導入・運営を検討する必要があるでしょう。

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