EC月商250万円から1,000万円超えを実現。Web広告で顧客層を広げ、実店舗売上も2倍超に。

前田工業株式会社様

提供サービス広告運用

支援内容 Web広告運用(Instagram広告、Google広告、Pinterest広告)
ECサイト基礎診断
運用ディレクション
本社所在地 〒422-8076 静岡県静岡市駿河区八幡2-9-14
運営ブランド Recipe(レシピ)
ブランドサイト:https://shoes-recipe.jp
オンラインショップ:https://recipeshop.jp
インタビュイー 代表取締役社長 前田 洋希様

抱えていた課題と取り組みの成果

課題 (Before)

  • リピーター中心で、新規顧客に情報を届ける仕組みがなかった
  • 靴は画像だけでは購入を決めにくく、ECでの売り方がわからなかった
  • 社内にWeb広告の専門的なノウハウがなかった
  • 広告の内容や費用が不明確な提案に不安があった

成果 (After)

  • EC月商が平均約250万円から平均約900万円へ拡大
  • 東京・丸ビル店の来店も増加し、平均売上が以前の2倍超へ
  • 30代への広告検証により、新たな顧客層を獲得

具体的な取り組み

  • 【ECサイトの基礎診断】
    広告開始前に、検索や広告からの流入を受け止められる状態か確認
  • 【段階的な広告配信】
    月30万円ほどのInstagram広告から開始し、効果を見ながらGoogle・Pinterest広告へ拡大
  • 【ターゲットの調整】
    年代別の閲覧・購入実績をもとに、広告の配信先・配分を調整
  • 【定期的な効果検証】
    月1回のミーティングで、広告の結果と次の打ち手を確認
前田工業株式会社様のサービス

靴の製造・販売、自社ブランドの展開

目次

Web広告を正直信用していなかったのですが、「エストリンクスに任せてみたい。」そう思えたんです。

前田工業さんの事業内容と、これまでの歩みを教えてください

当社は1921年(大正10年)に創業しました。前身は漆器を扱う店で、蒔絵を施した高級下駄の製造・販売から履物の世界へ入り、その後はサンダル、合成皮革靴、本革靴製造へと事業を変化させてきました。

1972年(昭和47年)に現在の前田工業株式会社となり、現在は靴の製造・販売が中心です。以前は受注の100%がOEM案件でしたが、現在では自社ブランド(レシピ)75%、OEM25%です。この10年で、受託製造会社から、自社ブランドを展開する会社へと、大きく舵を切ってきた歴史があります。

OEM主体から自社ブランドへ転換した背景は何だったのでしょうか

2007年頃は、靴業界全体としてコストを抑える動きが強まっていました。中国生産品が安い。市場も価格を重視する傾向があり、国内生産だけではバランスがとれない、メーカーとして大きな葛藤を抱えていました。時代に逆らえず、2008年、弊社も上海に自社工場を作りました。しかし、2013年頃、円安や現地コストの上昇が重なり、中国で「安く作る」こと自体も難しくなっていました。「チャイナプラスワン」という言葉が広がり、より内陸へ、アジア全般に生産地が移動した時代です。

OEM先が主導する価格競争や自分たちの利益に合わせて品質や産地を調整するのでは、本当にただの下請け。自分たちで物づくりの主導権を握り、消費者に本当に必要とされる商品を自ら考える。自社ブランド設計・生産・販売を行う会社へと舵を切り、生産拠点も日本・静岡の自社工場へ戻すことにしました。2014年には、上海の海外自社工場も閉鎖しました。

海外と比べて競争力のある部品、日本国産の革・底材・中底材を使い、純粋に国内だけで生産を完結する。そこから生まれたのが、2015年に立ち上げたRecipe(レシピ)です。2015年7月1日に最初の一足を出荷し、初年度レシピ出荷額は4,000万円。11年が経過した現在では年間約9万足を出荷させていただき、2026年8月期のレシピ出荷売上高は約6億5,000万円を見込むなど、成長を感じることができています。本当にありがたい限りです。

詳しくはぜひ、RECIPE WEB内のコラム「RECIPEのレシピ」をご覧いただければ幸いです。

Web広告を始める前、ECにはどのような課題がありましたか

エストリンクスさんへお願いするまで(2025年5月まで)は、Web広告に1円も使っていませんでした。その状態で自社ECの月商は平均で約250万円。ECサイトで購入いただける方は、Recipeを口コミで知っていただいた方や、リピーターの方の売上が中心で、新規のお客様へ情報を届ける仕組みは特に意識していませんでした。コロナ禍で皆様がネット市場に集中し、広告単価も割高に。ネット販売の参入者も多くなり、ここで戦ってもレシピは目立たない、と考えていたのも事実です。

社内のメンバーがSNS運用などを行っておりましたが、Web広告に対する専門的なノウハウは持ち合わせていませんでした。

特に靴は画像で見ただけでは購入を決めにくい商材です。足は立体で左右差があり、サイズや季節、用途も複雑。最終的には「履いて痛くないか」が決め手になります。ですから、Web広告で認知だけを広げても、試着できる場所がなければお客様を困らせてしまうのではないかと考えていました。返品や交換も、他の商材とくらべ圧倒的に多いです。その対応が自社でやり切れる仕組みづくりも準備しないといけません。

そのため、取扱店やイベントポップアップショップの機会を増やし、お客様に実際に靴を履いていただくことに、しばらく重きを置いてきました。ECを伸ばしたい気持ちはあっても、アナログで販売し、履いていただいた感想や口コミが自然と広がるような戦略を優先しました。それは、ECで売る方法論がわからなかったこと、なによりかかる費用が全く不透明であったことが大きな理由です。アナログ、口コミの方がシンプルでわかりやすいと考えていました。

なぜ、当初はWeb広告に消極的だったのですか

私自身がWeb広告に対して懐疑的だったこともあります。講習会等にも参加しましたし、多くの会社さんから「ネット広告やりませんか」「短期間で売上を倍にします」といった営業やコンサル申し出もたくさん受けました。

しかしすべてが、わかりにくい話ばかりでした。そうしたこともあって、あえて距離をおいていました。結果的には、エストリンクスさんの説明が圧倒的にシンプルでわかりやすかったです。

エストリンクスを知ったきっかけを教えてください

銀行さんからのご紹介です。「BtoCやD2Cを拡大することが売上と利益につながっている。なぜ加速しないのですか?」と言われ、私がECに踏み出せない理由(いい出会いがないこと)をお話ししたところ、地元で勢いのある会社としてエストリンクスさんをご紹介いただきました。

安藤社長にお越しいただいたのが、エストリンクスさんとの初めての出会いでした。印象に残ったのは社長の姿勢です。最初は雑談形式で、私のブランドに対する考えや靴メーカーとしての問題意識を、1時間以上お伝えし、その間ずっと耳を傾けて聴いてくださいました。

その際、提案や売り込みをせず、ECの仕組みや方法論の話は一切なし。最後に「わかりました。あとは弊社にお任せください、プランと順序を後日提案説明いたします。」とお話いただきました。同時に「まず100万円ほど予算を用意できますか?サイトの健康診断をします。サイトの健康診断に50万円、広告を受け入れやすくするためのサイトの改善に50万円。仮にサイトの設計が良好で改善が必要ない場合は、その50万円を広告にして、どれぐらい反応があるか試すことができればベストですね」と説明いただいたのも覚えています。「サイトの健康診断」「広告を受け入れやすいサイト」という言葉に、なるほどと思いました。

経営者として知りたいのは、その投資をしたら「どれぐらいで成果がみえる?」「総予算いくら用意したらいい?」「期間どれぐらいみる?」といった全体感です。いきなり数百万と高額な話をしてきて、やってみせます的な根性論は論外。自社の身の丈に合いませんしリスクです。

最初にやるべきは健康診断。ホントそうですね。身体の診察もしないで、やみくもに薬は飲みません。その発想は私にはありませんでした。その説明がとてもわかりやすくて、その場で了承しました。運よく、弊社のサイト設計はかなり良好でした。「このサイトのプログラムは優秀です。ECビジネスのことをよく理解し、広告を打つ時のことを考えて設計されている。よいプログラマーとお仕事されていたのですね」とお話いただけたのも思わぬ発見で、嬉しかったです。

支援開始後、プロジェクトはどのように進みましたか

予定どおり最初はECサイトの基礎診断から始まりました。診断の結果、サイトの土台はしっかりしているとわかり本格的にスタートしました。最初は月30万円ほどの予算でInstagram広告を開始。まず約3ヶ月間の推移を見て、「この伸び方なら、もう少し投資してもよいのではないか」と次の提案(月の広告予算金額を増やすこと)をいただきました。

私は、広告費を増やしても売上が伸びなくなる“天井”だけは見逃さないようにしたいと伝えていました。その点を数字で一緒に確認できたので、不安はあまりなかったです。現在も月1回、1時間ほどのミーティングで結果と次の打ち手を確認しています。

現在は、どのような広告施策を行っていますか

最初はInstagram広告から始め、その後はGoogle広告へ広げ、Pinterest広告などにも配信するようになりました。単に配信先を増やすのではなく、どの年代に届けるかも数字を見ながら調整しています。

以前、私たちはRecipeのお客様を45〜75歳ほどと捉えていました。そこで30代、さらに20代にも広告を届けて反応を検証したところ、20代は閲覧が多くても購入につながりにくい一方、30代には伸びしろがあることが見えてきました。

感覚だけで「若い人にも受け入れてもらえるのか」と考えるのではなく、閲覧や購入の実績をもとに配分を変えられる。この点は、アナログ中心だった当社にとって大きな進歩でした。

広告開始後、最初に感じた変化は何でしたか

一番驚いたのは、情報が伝わる速さです。Recipeという商品には、10年育ててきた経過・経験がありますが、ネットを通じてさらに知っていただくまでには、しばらく時間がかかるだろうと思っていました。ところが広告を始めると、平均約250万円だったEC月商は、比較的早い段階で400万〜500万円ほどに伸び、月によっては600万円に届くようになりました。

売上の上乗せに対して広告費などを含めると、広告宣伝費率はおおむね10〜15%。当時の私には、その比率が高いのか安いのかさえ判断できませんでしたが、製造業が直接販売をおこなっているので利益率は高く、「営業利益も売上も、広告で効率よく伸びるのだなあ」というのが、最初の率直な感想でした。

売上面では、最終的にどのような成果につながりましたか

大きな転機は、広告開始から約半年後の2025年11月です。ある一般の方がSNSで「私はこの靴のファン。とても履きやすい」とシンプルにRecipeを紹介してくださり、さらにその投稿を、多くの方が拡散してくださいました。いわゆる自然なバズの発生です。11月下旬の約10日間だけで、EC売上はなんと約1,000万円に達しました。

バズそのものは偶然ですが、SNS広告に露出が多くなったことが、その方が紹介投稿してくださったきっかけになったとも思います。間違いなく言えるのは、広告で若い世代との接点をつくっていなければ、この出会いは生まれにくかったということ。この影響により、その後も売上の土台が一段上がり、現在のEC月商は平均800万〜900万円ほどになりました。1,000万円を超える月も出てきています。

若い顧客層や実店舗にも効果は波及しましたか

広告運用で30代へ対象を広げたことは、新しい可能性の発見につながりました。先ほど申し上げたSNSで話題になった際も、最初に投稿してくださったのは従来の中心顧客より若い世代の方でした。

その投稿をきっかけに、以前からRecipeを履いてくださっていたお客様が「私も愛用している」「履きやすい」と次々に声を上げて、リポスト拡散してくださいました。本当に嬉しいことです。

ちなみにXでの拡散でしたが、私はその時点で「リポスト」「表示回数」とかいう仕組みすら知らなかった人間です。それぐらいECに消極的だったのです。最終的にはバズした投稿の表示回数は1,500万を超えていたと思います。広がるスピード、反応の速さは圧倒的なのだと、実感しました。

SNSバズの反響はECだけにとどまりません。東京・丸ビルの店舗では来店が急増しました。現在では同店の平均売上も以前の2倍を超えています。

靴は履いてみないとわからない。だからECだけでなく、リアル店舗も絶対必要です。「この靴はどこで履けますか、どこで試せますか、購入できますか?」というお問合せが多く、その時ECしか紹介できないのでは、靴という商材を扱う上では弱い。お客様の印象も変わります。広告や幸運なバズにより、その両方が伸びる、ファンの方が増えてくださるという結果は、とても嬉しいです。

社内や経営面には、どのような変化がありましたか

売上が伸びること自体は、やはり社内にとってポジティブな変化をもたらします。私たちの靴ブランドがネットでも認められ始めているという事実が大きいです。

当社は売上目標を細かく掲げる会社ではありませんが、今はまずEC年商1億円を達成したい。その先は欲張らずに階段を上るイメージが進めば最高です。

エストリンクスの支援について、率直な感想をお聞かせください

専門用語を並べるのではなく「こうすると、さらに伸びるかもしれません」と説明してくれた点がありがたかったです。単に数字だけでなく、Recipeというブランドや私自身の考え方も理解したうえで、進めていただいているので、安心しています。

レシピは女性靴のブランドですから、ご担当者様が女性であることもとても大きいと思います。社員が仕事しやすいと思います。

今後、ECや海外展開をどのように伸ばしていきたいですか

現在の生産能力は、自社と協力工場を合わせて年間約12万足で、15万足程度までは量産設計できるため、仮にECの伸びのスピードが早くても、スピードに生産が追い付かないということはないと思います。その点自社製造は、需要に対し調整しやすいことが強みです。

生産数の維持だけでなく、同じ生産量のなかでBtoCの比率を高めることが重要だと思います。

海外については、現在Recipeの出荷の約8%は海外向けになっており、香港、台湾、シンガポール、中国、欧米、オーストラリア、インドなどから受注をいただいています。

海外は、国内と同じ広告・戦略では通用しません。現地の方に響く写真や動画を学び、国内では店舗とEC、海外では市場別の戦略を組み立てていかないといけません。

エストリンクスのサービスは、どのような企業におすすめできますか

Web広告の知識がなく、何から始めればよいかわからない自社製造・自社ブランド展開を進めていきたい製造業には合うと思います。特に、これまで卸売や店舗、口コミを中心に成長してきた地域企業が、BtoCやD2Cへ踏み出すときには心強い存在です。広告だけを切り離して考えるのではなく、サイトの土台やブランドの考え方まで見たうえで提案してくださるからです。

また、同じ静岡の会社なので、毎月対面で話せることも、当社には安心材料でした。私は正直ZOOMの会議は味気ないと考えてしまう古い人間です。専門性はもちろん大切ですが、自社の商売を理解し、同じ目線で数字を見てくれる相手を求める企業におすすめしたいです。

Web集客に悩む経営者のみなさまへ、メッセージをお願いします

まず決めるべきは、取り組みの「出口」、つまり何のためにWeb広告を行うのかです。売上・利益でかまいません。私の場合は「とりあえずECの世界を知ってみよう」でした。仮に広告が空振りに終わったとしても、経営者が納得して負担できる金額を決めておく。この点が整理できれば、挑戦すること自体を過度に恐れる必要はないと思います。

パートナーを選ぶ際は、初期費用や月額費用だけ見るのではなく、「その金額で何をするのか」を説明できるか、確かめることが大切です。

私の場合は、「100万円」を「最初どう使うか」の説明がわかりやすく納得できたので、すぐに意思決定できました。あとは「この会社に任せよう」と素直に思うかどうか。そのようなパートナーと出会えたなら幸せですし、仕事しやすいです。

ブランドは約束であると考えています。「必要とされる商品を、必要とされる値段で、必要とされる量、生産・用意できる」安定したブランドであることを靴レシピでは約束したい。自社でブランド設計を行い、価格設定し、自社で製造し、在庫を持ち、広告物も自社で製作し、営業し、自社から出荷。自社ブランドレシピの基本的な仕組みです。

ECは販売する手段の一つにすぎません。必要としていただける商品を広げるスピード感は、WEB集客に勝るものはないなと素直に感じることができましたし、それを支えてくださったエストリンクスさんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

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