SNSを「告知の場」から「ファンとの双方向の接点」へ。UGCでファンの存在を可視化し、社内の意識変革を実現
株式会社フジドリームエアラインズ 様
提供サービスSNS運用
| 会社名 | 株式会社フジドリームエアラインズ 様 |
|---|---|
| 支援内容 | SNS運用(Instagram運用支援) |
| 本社所在地 | 〒424-8703 静岡県静岡市清水区入船町11-1 |
| 公式サイト | https://www.fujidream.co.jp/ |
| インタビュイー | 営業本部 営業企画部 WEB販売グループ/井上 翔様 |
抱えていた課題と取り組みの成果
課題 (Before)
- SNS運用を複数人で分担していたことで、責任が曖昧になっていた
- 一人運用に切り替えたものの、他業務との兼務で継続的な運用や企画が困難だった
- オンライン中心の支援会社では、地域背景や事業理解の共有に時間がかかり提案にズレが生じやすかった
成果 (After)
- SNSの安定運用により、UGCが増加。双方向の交流も生まれた
- 運用の仕組み化と成果の可視化により社内の協力体制が整い、他部署からもSNS活用の相談を受けるようになった
- 企業理解の深い学生も選考に来るなど採用活動にもつながった
具体的な取り組み
- SNS運用の一貫支援
Instagramの企画・制作から画像加工、コメント対応まで一貫して支援 - 運用方針の整理
ヒアリングをもとに、UGCへの反応やハッシュタグの方針を整理 - 企画の提案・実施
機体カラーを生かした「FDA推し総選挙」などの企画を提案・実施
エストリンクスさんにお任せしてからUGCが大きく増えました。
今では社員もSNS運用を“自分ごと”として考えてくれるようになったんです。
事業内容と、井上様の役割について教えてください
株式会社フジドリームエアラインズ(以下 FDA)は、地方都市と地方都市を小型ジェット機で直接結ぶリージョナルエアラインです。
鈴与グループの一員として2008年に設立し、翌2009年に富士山静岡空港から運航を始めました。カラフルな機体が特徴ですが、色の違いは単なるデザインではありません。各地域がそれぞれの個性を生かし、元気になってほしいという地方創生への想いを表しています。
私は営業本部 営業企画部のWEB販売グループに所属し、SNSの運用管理、会員制度の運用や会員向け企画、ホームページ全体の管理などを担当しています。グループは5名体制で、ミッションは「FDAのファンを増やすこと」です。とくにSNSは単なる告知媒体ではなく、会社とお客様を継続的につなぐ大切な接点だと考えています。
SNSを通じた「ファンづくり」に注力するようになったきっかけは何でしたか?
大きなきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大です。それ以前はテレビCMなどにも広告費をかけていましたが、コロナ禍によって広告宣伝費が大幅に縮小しました。そのとき、費用の多寡に左右されず、自分たちの言葉で思いを届けられるSNSやメールマガジンの価値をあらためて認識したんです。
それと同時に、飛行機へ頻繁に乗る方だけがファンではないとも気づきました。地方への移動が難しい状況でしたが、FDAのグッズを購入いただいたり、SNSで応援投稿をしてくださったりなど、たくさんの方に支えられていたのです。
そこで、FDAにとってのファンを再定義することにしました。搭乗回数ではなく、FDAの理念や想いを大切にして応援してくださる方をファンと捉え、その輪を広げていこうと決めたのです。このように搭乗の有無を超えてつながれることが、SNSならではの強みだとあらためて認識しました。
エストリンクスへ依頼する前は、SNS運用にどのような課題がありましたか?
以前は広報チームでFacebook、X、Instagramを分担していましたが、実態としてはプレスリリースを掲載するだけの発信になりがちでした。複数人で担当していたことで責任の所在が曖昧になり、「誰かが投稿するだろう」という状態に陥っていたんです。
そこで、私がメイン担当として運用する形に切り替えたのですが、SNSごとに特徴やアルゴリズムが異なりトレンドの変化も速く、ほかの業務を抱えながら専門知識を追い続けることには限界がありました。フォロワー数やインプレッション数など、どの指標を重視すべきかにも確信が持てず……。
さらに、他の業務のスケジュールに追われて投稿間隔が空いてしまうことも。継続的な企画、効果測定、投稿スケジュールの管理を一貫して行える体制が必要だと感じました。
エストリンクスへご依頼いただいた背景を教えてください
エストリンクスさんへお願いする前は、別のSNS運用会社に支援を依頼していました。SNSの専門性に問題があったわけではありません。ただ、FDAを利用した経験がなく、当社の事業や、鈴与グループのなかでFDAが担う役割を理解していただくところから始める必要がありました。
オンライン中心のやり取りでしたので、こちらが大切にしている意図や想いと、提案される内容の間に小さなずれが生じることもあったんです。SNSの手法だけでなく、FDAがなぜ地方と地方を結ぶのか、地域にどのような価値を届けたいのかまで共有したい。
そこで、FDAの事業や取り組みから、静岡という地域の背景まで理解し、近い距離で一緒に考えてくれるパートナーを探すことにしました。
エストリンクスを選んだ決め手は何でしたか?

エストリンクスさんの提案は、型にはめた内容ではなかったことが強く印象に残っています。「航空会社ならこの施策」という話ではなく、これまでのFDAの取り組みやその背景を踏まえ、「FDAだからこそ、こうした運用ができる」と具体的に提案してくださったんです。
地元・静岡の企業で、当社や鈴与グループの背景にも理解がある。そのうえ、私たちが目指すファンとの関係を汲み取った提案だったため、一緒に運用する未来をすぐに描けました。他社と比較検討するというよりも、「この会社となら、FDAらしいSNSを一緒につくっていける」と思えたことが決め手ですね。提案後は比較的早い段階で依頼を決め、次の打ち合わせへ進みました。
支援開始後、プロジェクトはどのように進みましたか?
最初は、当社が保有する写真や動画素材、ファンとどのようなコミュニケーションを取りたいかなどを丁寧にヒアリングしていただきました。そのうえで、FDAに関するUGCへどのように反応するか、どのハッシュタグを使って投稿を促すかといった基本方針を整理していきました。
現在エストリンクスさんには、Instagramを中心にフィードやリール、ストーリーズの企画・制作、投稿に必要な画像や動画の加工、コメント対応、月次レポートと改善提案まで一貫してお願いしています。
その他にも、ファンミーティングでは現地で素材を撮影していただくなど、状況に合わせて柔軟に対応いただいています。

SNS運用の目標やKPIは、どのように変わりましたか?
以前はSNS経由の予約数を目標に置いていた時期がありました。ただ、SNSを見た方がそのタイミングで航空券を予約するとは限りません。そのため、直接的なコンバージョンだけではファンづくりの価値を捉えきれないと感じました。
そこで、社内にも説明を重ね、現在は「UGCが月にどれだけ生まれたか」「どの程度認知が広がったか」を重視する考え方へ変えています。
もちろん、他の指標も毎月確認しますが、あくまでも、ファンの方が自発的にFDAについて発信し、公式アカウントとの双方向のやり取りが続く状態をつくることが重要です。
エストリンクスさんのレポートや知見も借りながら、一つひとつの数字の意味を社内へ説明できるようになりました。

導入後、UGCにはどのような変化がありましたか?
UGCは以前より大きく増え、安定して獲得できる状態になったと感じています。かつてはファンの方が「FDA」「フジドリームエアラインズ」など思い思いのハッシュタグで投稿していたため、全体像の把握が難しい状況でした。
そこで、投稿時に使っていただきたいハッシュタグを整理し、該当する投稿には公式から「いいね」やコメントを返す運用を習慣化しました。「このハッシュタグで投稿すればFDAが見てくれる」という認識が広がり、ファンとの双方向のコミュニケーションも生まれています。
SNS側の仕様変更で従来どおり集計しにくい場面もありますが、その都度エストリンクスさんと対策を相談し、次の打ち手を考えられることも心強いですね。
SNS運用によって、社内にどのような変化が生まれましたか?
大きいのは、ファンの存在を社内で可視化できるようになったことです。エストリンクスさんがUGCの内容や件数を整理し、私はそれをもとに「これだけ多くの方が自発的にFDAを紹介してくださっている」と社員へ共有しています。
日頃お客様の声に触れる機会が少ない部署でも、FDAがどれほど愛されているかを実感でき、仕事へのモチベーションやSNSへの協力姿勢が変わってきました。今では社員から「先日の投稿が良かった」と声をかけられ、投稿のコメントまで見てもらえることもあります。
また、ファンミーティングにも複数部署が前向きに協力してくれるなど、SNS運用の成果が社内の一体感や自分ごと化へ波及していると感じます。
他部署との連携にも変化はありましたか?
以前はSNSへの協力をお願いしても、「現場は忙しい」「SNSは本業ではない」と受け止められることがありました。それが今では、現場や安全に関わる部署から「この課題をSNSで発信できないか」と相談を受けるようになっています。
たとえば、航空機内でのモバイルバッテリーの取り扱いについて、お客様へわかりやすく注意を促したいという相談を受けたことがありました。単に注意事項を並べるのではなく、動画にするのか、フィード投稿にするのか、さらに関連企業と連携できるのかまで考え、エストリンクスさんと見せ方を検討します。
SNSが単なる告知手段から、現場の課題をお客様と一緒に解決するための選択肢へ変わった。これは大きな進歩だと思いますね。
採用活動には、どのような効果が表れていますか?
当社に応募してくださる学生の方はInstagramをよく見ており、FDAについてSNSから情報を集めているという話を聞きます。また、当社の公式noteでは社員インタビューや仕事内容を紹介しており、エストリンクスさんには、その記事をInstagram向けに展開していただくこともあります。
人事部門からも、FDAのことをきちんと勉強し、理解したうえで選考へ来てくれる学生が増えたと聞きました。企業理念や仕事への理解度が高い方と出会いやすくなったことは、SNS運用が採用にもたらしたポジティブな効果だと捉えています。
エストリンクスの支援で、特に良いと感じる点を教えてください

日々の相談に柔軟に対応してくださる点です。翌月の投稿カレンダーを決めても、運航やキャンペーンに関する新しい情報が入り、優先順位を急きょ変えなければならないことがあります。そんなときも、既存の投稿を後ろへずらし、何を先に出すかをすぐに提案してくださる。こちらで考えがまとまり切っていない段階でも、状況を整理しながら形にしていただける。そんな柔軟な対応がとても助かっています。
また、「FDA推しカラー総選挙」のように、機体ごとに色が異なる当社の特徴を生かした参加型企画も一緒につくっていただきました。決められた作業をこなすのではなく、必要に応じて軌道修正しながら、FDAらしい企画を共に考える姿勢に価値を感じています。
印象に残っているエピソードはありますか?
地方で地震が発生した際の対応が、特に印象に残っています。震源地にも就航しているため、現地対応で慌ただしくなり、SNSの投稿まで意識が回らない状況でした。そこで担当の村松さんが、定時を過ぎた時間にもかかわらず、「予定していた投稿は控え、状況を見て判断したほうがよいのではないか」と声をかけてくださったんです。
現地の混乱が続くなかで楽しげな投稿をすれば、就航先への配慮を欠いた印象を与えかねません。投稿作業を代行するだけでなく、緊急時にもFDAにとって何が適切かを主体的に考え、ブランドを一緒に守ってくれている。そのことを強く実感し、危機対応の面でも安心して相談できる存在だと、信頼がさらに深まった出来事でした。
今後、エストリンクスへ期待することを教えてください
今後も変化の早いSNSの動向を捉えながら、「FDAなら、この企画が面白いのでは」という提案を積極的にしていただきたいです。
静岡に航空会社があることは、地域にとって大きな可能性だと私は思っています。だからこそ、航空会社という素材を生かし、飛行機や就航地、地域の企業を巻き込んだ新しい企画に一緒に挑戦したいですね。
とくに社内にいると、どうしても航空会社の発想や既存の枠に寄りやすくなります。外部の視点が加わることで、私たちだけでは思いつかない見せ方や連携が生まれるはずです。お互いに遠慮なくアイデアを出し合い、実現方法まで一緒に考えながら、これからも面白い取り組みを形にしていきたいです。
今後、SNSを通じてどのような未来を目指していますか?
まずは、FDAという航空会社の存在を、より多くの方に知っていただきたいです。そして、カラフルな機体をきっかけに興味を持ってくださった方へ、その背景にある思いまで届けたい。機体の色には、日本の各地域がそれぞれの色を持ち、元気になってほしいという地方創生への願いが込められています。SNSは、そうしたFDAの理念へ触れていただく最初の接点です。
認知を広げるだけで終わらず、私たちの考えを知り、好きになり、ファンになっていただくところまでつなげたいですね。エストリンクスさんと一緒に新しい発信や企画へ挑戦しながら、就航地をはじめ、全国各地に、FDAを応援してくださる方の輪を広げていきたいと思っています。
SNS運用に悩む企業担当者へ、メッセージをお願いします
地方企業では「一人広報」のように、担当者がさまざまな業務を抱えながらSNSを運用するケースも少なくありません。しかし、一人だけで考えていると、どうしても視野や実行できる施策の幅が狭くなります。
そんなときは、SNSの専門知識を持つプロへ、まず相談してみることをおすすめします。外部へ依頼するには費用がかかりますが、実務の負担が軽くなるだけでなく、自社にはない知識や視点が加わり、取り組める企画が大きく広がるからです。
FDAもエストリンクスさんと組んだことで、UGCの促進、社内連携、採用への波及など、一人では難しかった展開が生まれました。抱え込まず、伴走してくれる相手を見つけることが第一歩だと思います。
