『竜とそばかすの姫』は2021年に公開された細田守監督・脚本のアニメーション映画です。
この記事では、『竜とそばかすの姫』の作品情報やあらすじを解説します。
この記事は映画『竜とそばかすの姫』のネタバレを含みます。ネタバレを避けたい方は『竜とそばかすの姫のネタバレ』の見出しを飛ばし、『竜とそばかすの姫のフル動画を無料で見る方法は?』の項目をご覧ください。
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竜とそばかすの姫の作品情報
『竜とそばかすの姫』は『時をかける少女』『サマーウォーズ』『バケモノの子』など、ヒットアニメを多数手がけた細田守監督作品です。
超巨大インターネット空間の仮想空間「U」というメタバースを題材に少女の成長を描きました。インターネットがインフラの1つとして定着した現代だからこそ起きうる、プラスの面とマイナスの面を17歳の少女を通して訴えています。
主人公のすず/ベルはシンガーソングライターとしても活躍する中村果佳穂が担当しており、劇中でベルが歌う曲の歌唱も担当しました。作中のMVメドレーも公開されています。
歌がテーマの作品なので音楽のクオリティに対するこだわりも感じさせます。
作品名 |
竜とそばかすの姫 |
公開日 |
2021年7月16日 |
制作国 |
日本 |
上映時間 |
121分 |
監督 |
細田守 |
脚本 |
細田守 |
制作会社 |
スタジオ地図 |
声優キャスト |
中村佳穂、成田凌 他 |
竜とそばかすの姫のあらすじ
竜とそばかすの姫のあらすじを、重要人物を交えて解説します。大きく分けると以下の3つです。
- 歌えなくなった少女・すず
- もう一人のすず・ベルとして歌えるように
- 世界的な人気となったベルの前に現れた竜
あらすじの詳細を紹介します。
歌えなくなった少女・すず
高知に住む17歳の女子高生であるすずは元々は歌うことが大好きだった少女でした。しかし、幼い頃に交通事故で母を亡くしたことをきっかけに歌うことができなくなってしまいます。
すずは歌えなくなってしまったものの、歌自体を捨てることはできず、今は歌詞を作ることだけが生きがいとなっています。
もう一人のすず・ベルとして歌えるように
歌詞を作ることだけが生きがいだったすずは、ある日親友に誘われてインターネット上の仮想空間「U」に参加することになります。
Uは全世界で50億人以上の人が利用するメタバース空間で、Asと呼ばれる自分の分身(アバター)を作り、別の人生を歩むことができます。
Uの中ですずが作り出した分身の名前は「ベル」。ベルとして別の人生を歩むことになったすずは現実では歌えませんでしたが、Uの中でなら歌うことができました。最初はわずかなフォロワーしかいませんでしたが、段々と世界中で愛される人気歌手としての地位を築いていきます。
世界的な人気となったベルの前に現れた竜
世界的な人気歌手となったベルは大規模なコンサートを開くことになりますが、そのコンサート会場に轟音とともに現れたのが竜と呼ばれる謎の存在でした。竜はコンサート会場をめちゃくちゃにしてしまいます。
コンサート会場をめちゃくちゃにする竜を止めようとUの自警団ジャスティスが応戦し、撃退に成功します。
実は、竜はその戦闘とは別に大きな傷を抱えていました。そんな竜を見て傷の秘密を知りたいとベルは近づいていきます。最初こそ竜はベルを拒絶しましたが、次第に竜とベルは心を通わせていきます。
竜とそばかすの姫のネタバレ
竜とそばかすの姫のネタバレについて解説します。竜の正体が誰なのか?また物語の核心についても解説するので、ネタバレが嫌という方は注意してご覧ください。
竜の暴力性と優しさの両面を感じるベル
コンサート会場をめちゃくちゃにした竜ですが、暴力性とは裏腹に垣間見せる優しさに戸惑うベル。「本当のあなたはどっち?」とベルは竜に問いかけます。
その後もベルは竜に接触を試みますが、ジャスティスに見つかって捕らえられてしまいました。そこへ救出に駆けつけたのが竜で、このことをきっかけに竜とベルは心を通わせるようになっていきます。
この一件以降、Uでは竜の正体探しとベルがコンサートを行わなくなってしまったことが話題になります。そんな中で再びベルは竜の居場所を吐かせるためにジャスティスに捕まってしまいました。
この時は竜の側に付いているAIに助けられましたが、ベルは竜に危険が迫っていると焦りを見せます。
一方、現実世界ではすずはクラスの人気者である「しのぶくん」こと久武忍と根も葉もない噂を流されていました。直接、しのぶくんに話を聞こうとするも結局は聞くことができませんでしたが、その後、しのぶくんにベル=すずだと暴かれてしまいます。
竜の正体は?
すず=ベルだと暴かれてしまったすずの元に竜の危機だと知らせが届きます。ベルとしてUの世界に入り込んだすずはジャスティスの焼き討ちによって竜の城が襲われていることを知ります。
ベルはAIの導きによって竜の元へ辿り着き、一緒に逃げようとしますが、竜は「僕が退散すればいいんだ。本当のことを言えずにごめん」と言って立ち去ってしまいます。
すずが竜に関する情報を集めると1本の動画に辿り着きます。その動画はかつてベルが竜に歌ってあげた歌を歌っており、トモという少年が映っていました。トモは父親から虐待を受けており、トモの兄である恵がトモを庇っていました。
そして、竜の正体が恵であると気付いたベルはコンタクトを取ったものの、恵はそれを信じようとしませんでした。
すず=ベルとしてのライブ配信
恵にベル=すずであると信じてもらえるよう、すずはあえてベルの姿を捨てUの中で歌を歌いました。その様子を見た竜=恵はすずを信じて住所を伝えようとしますが、騒動を察した恵とトモの父がライブ配信を終了してしまい、捜索が難しくなってしまいます。
すずは情報を手掛かりに高知から東京へ向かい、恵とトモの父と出会い対峙します。父はすずに暴力をふるいますが、すずはひるむことなく立ち向かったため、父はその場を逃げ出しました。恵とトモは父に立ち向かうことを誓い、すずに感謝を伝えます。一方、すずも自分が竜によって変わることができたことに感謝を述べました。
高知に戻ったすずは忍から告白されます。
数年後、すずは亡き母が所属していた合唱団からリードボーカルのメンバーに頼まれ快諾。現実世界で歌が歌えるという結末を迎えます。
竜とそばかすの姫の考察
メタバースを舞台にする映画の中で、トラウマを抱えた少女がメタバースの中だけではそのトラウマを克服できず、最終的に現実とつながる点が『竜とそばかすの姫』のポイントだと考えられます。
また、本来であれば自分のコンサートをめちゃくちゃにした竜を助ける理由はないはずなのですが、助けたことで自分の母親と同じ行動を取っています。母親と同じ行動を取ることで、母親の心情を理解すると共に自身のトラウマを解消する意味があったのではないかと考えられます。
物語の終盤ではすずとベルが真の意味で同一になることで、トラウマを完全に解消できるという様子を監督の細田守監督は描きたかったのではないでしょうか。
竜とそばかすの姫のみんなの感想・評価
『竜とそばかすの姫』を観た人たちのレビューを見てみましょう。
最初にAIがしゃべるUの説明が、オープニングとラストでは違った意味になる。 世界が変わるという意味は、どういうことなのか。面白かったし感動しました。 あと劇中の曲もよかったなー映像も美しかった! 美女と野獣好きなら興奮するシーンもたくさんありましたよ。 前情報を一切入れずに観てよかったかも!
引用:filmarks
この方以外にもディズニー映画の「美女と野獣」に似ているという評価や感想が多いのが今作の特徴です。
Uを脅かす存在である竜に対して親身に寄り添って心を開いていく様は美女と野獣を彷彿とさせます。
ザ現代社会って感じの映画 ちゃんと監督のメッセージが伝わってくるなーこれは これは若い人たちにぜひ見てほしい映画だな本当に 改めて言葉の重みを感じさせる映画でした
引用:filmarks
メタバースがテーマの一つとなっている今作では仮想空間内に入ることで別の人生を歩み、その中でなら別の人間となれることを示しています。しかし、その仮想空間においても人間関係などの基礎となる部分は変わらないということを教えてくれる作品です。
結構好き。ストーリーも。音楽と映像はめちゃくちゃいいですね。
引用:filmarks
実はストーリーに関しては賛否両論あるのですが、音楽と映像に関しては悪い評価が無いのが今作の特徴です。歌が一つのテーマになっているだけに歌が良いことが映画の質を高めています。
竜とそばかすの姫★3.5
自分に自信のない少女が仮想現実でカリスマになる話
美女と野獣的な竜との話がメインだが田舎を描く現実パートのほうが明らかに魅力的なのでそれはむしろなくても良く、少女のコンプレックスが仮想現実での経験で現実で克服される部分にフォーカスされてたらもっと良かった pic.twitter.com/Y6zunUivhI
— ロビタ (@robitasroom) March 20, 2022
メタバースの映画は現実世界と仮想世界の違いについてフォーカスされている映画が複数ありますが、本作では竜とベルの交流についての方にフォーカスされています。また、ストーリーが突拍子なく転換されることからややストーリー面の評価を低く付けている方もいます。
この方のように歌えなくなったコンプレックスの解消にフォーカスされていたらまた違った評価になっていたかもしれません。
竜とそばかすの姫のフル動画を無料で見る方法は?
『竜とそばかすの姫』は歌えなくなったすずがベルとして竜と心を通わせ、コンプレックスを克服する映画です。
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