静岡から新たな就活の道を大学生に提案!
インターンシップから内定を獲得するコツ

  • posted.2016/10/11
  • 安藤悟
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静岡から新たな就活の道を大学生に提案! インターンシップから内定を獲得するコツ

2017年卒業見込みの学生のうち、大学生の3人に2人がインターンシップを経験しているらしい。いまや、「インターンシップをしないと選考で不利になる」と言われるほどの時代だ。

なぜ、インターンシップがこれほどまでに重要視されるのか? 今回は、就活の新たな可能性を考える、株式会社ルートプラス(静岡県御殿場市)の打田裕馬社長に、珈琲所コメダ珈琲店裾野店でお話を伺った。

打田

打田 裕馬(うちだ ゆうま)

1988年生、三重県出身。株式会社ルートプラス代表取締役社長。日本大学工学部を卒業後、キヤノン株式会社および子会社でトナー開発部門や工場部門に従事する。2016年9月に株式会社ルートプラスを設立。理科の教員免許所持者。

いままでの採用活動は限界を迎えている?

打田社長と安藤社長

まずは、打田社長にいままでの採用活動とこれからの働き方について伺った。

安藤

安藤

就活というと、履歴書を会社に送ったあと、筆記試験や面接を受けるのが一般的だと思います。なぜ、この方法が用いられているのでしょうか?
打田

打田社長

これは、一定の基準を満たす人材の採用活動に適しているからですね。たとえば、学歴や資格などの要件から足切りを行い、優秀と思われる人を大量に採用するときには効率的です。しかし、この採用活動はこれからの働き方とは合致していません
安藤

安藤

どうして、これからの働き方と合わないのでしょうか?
打田

打田社長

決められた仕事を指定された方法でこなす時代はよかったのですが、いまは働き方が大きく違います。いままで人がやっていた作業が機械に代わった結果、人間の仕事は「どうすれば、うまく機械を動かせるか」と、考え方が変わりました。

 

つまり、これから働く人には「作業を正確かつ速くこなす力」より、「考える力」が求められます。「自分の能力より、個性を活かせる環境で働くべき時代」と言ってもよいかもしれません。

入社後のミスマッチを解消する方法

打田社長と安藤社長

いままでの就活では、自分の個性を活かせる会社に出会うのは難しい。履歴書や面接ウケのよい優等生が求められているからだ。この状況はどうやって打破すべきだろうか。

安藤

安藤

自分の個性を活かせる環境を見つけるには、何が必要でしょうか?
打田

打田社長

ありきたりですが、まずは就活のときの自己分析が挙げられます。自己分析ができ、やりたい仕事が明確になっている大学生は、入社後もミスマッチが起きづらいです。
安藤

安藤

たしかに。私は経営者なので面接をする立場ですが、自己分析ができている子は「活躍できそう」という期待が持てますね。反対に、自分のことが客観的にわかっていない子を見ると、ちょっと心配になります。
打田

打田社長

まさにその通りです。まずは「パソコンが得意だからIT業界に行きたい」という程度で十分なので、自己分析をしてほしい。そこでぜひ大学生に参加してほしいのが「インターンシップ」です。

「好きかも」を「好き」に変える方法

打田社長

打田社長は、「自分の興味や適性を考えてインターンシップをすると自己分析が進む」と言う。では、どのような効果が見込めるのだろうか。

安藤

安藤

最近、インターンシップは人気ですよね。
打田

打田社長

はい。5年前の参加率は4人に1人程度でしたが、今年度は3人に2人がインターンシップに参加しているようです。
安藤

安藤

そんなに多くの人が参加しているんですね! 具体的なメリットはあるんですか?
打田

打田社長

インターンシップは、学生が会社や業界を深く知るチャンスです。同時に、自分の「好きかもしれないこと」が「本当に好きな仕事」や、「自分には合わない仕事」として判断できるようになります。

 

つまり、就活までに社会人としての自分がイメージでき、入社後のミスマッチをなくす可能性があるのです。

安藤

安藤

インターンシップを通じて、社会人としての自分の適性がわかるということですね! ただ、自分の好きなことがわからない大学生の場合はどうでしょうか?
打田

打田社長

おっしゃる通り、全員が自分の好きなことを知っているわけではありません。私も前職で4職種を経験し、ようやく自分の興味や適性がわかりました。

 

学生のうちに自分の将来を決めるのは難しいと思うので、インターンシップでヒントを掴んでほしいです。

 

また、インターンシップでは多くの社会人に出会うチャンスがあります。自己分析ができなかった人も、たくさんの社会人と話すうちに自分のことがわかるはずです。

安藤

安藤

社会人と話すと、それだけで勉強になりますよね。
打田

打田社長

そうですね。たとえば、私が大学生のとき「会社に入ったら、毎日怒られるんじゃないか」とかなり不安でした。

 

でも社会に出るとそんなことはなくて、拍子抜けしたくらいです(笑)このように、ささいな発見もインターンシップで気付きますし、就活のヒントになると思いますよ。

就活にインターンシップを直接活用する

打田社長

「仕事や社会人との出会いを通じ、自己分析をする場がインターンシップ」と語る打田社長。さらに、インターンシップで働く者を対象に採用活動を行い、内定を出す会社もあるようだ。

安藤

安藤

ここまでで、インターンシップのメリットはわかりました。しかし、自己分析が進むだけでは就活に直接的に役立つとは限らないと思いますが・・・?
打田

打田社長

いえ。インターンシップは、自分の適性や興味がわかるだけではありません。直接、内定をもらえることもあります。
安藤

安藤

インターンシップで内定が出るケースもあるんですか!
打田

打田社長

はい。いまは「学生に就業体験をさせる」という、会社の社会貢献の側面があることも事実です。

 

一方で、会社はインターンシップによって相性のよい学生を探している一面もあります。一緒に働くことで、相性のよい人材と出会えることもあるからですね。

安藤

安藤

なるほど。私たちが働くIT業界でも時々あると聞きますが、インターンシップからの採用は優秀な学歴の学生じゃないと難しい印象があります。
打田

打田社長

そうですね。ただし最初にお話しした通り、学歴や資格よりも個性が重視される例も増えています。インターンシップで働く大学生に対し、受け入れた会社はその人の個性を見ようとする。

 

つまり、インターシップに参加すれば学歴にとらわれず、大企業からベンチャー企業まで就活できるチャンスが広がるのです。

インターンシップを求める学生と会社のマッチング

打田社長

インターンシップを使った採用活動をおこなう会社は、いまや日本でも珍しくないようだ。学生・会社の双方がお互いに理想の相手と出会う方法を尋ねた。

安藤

安藤

インターンシップで就活のチャンスが広がることはわかりました。しかし、就活中の学生たちは、どのようにして“本気”で採用活動にインターンシップを使用する会社と出会えるのでしょうか?
打田

打田社長

そこが大きな問題でありまして、私は「インターンシップ先の会社に学生をスカウトしてもらう方法」を考えました。双方のマッチングのために今年の9月1日、「リクエスターン」というWEBサービスを始めたのです。
安藤

安藤

なるほど! 「リクエスターン」とは具体的にどんなWEBサービスなのでしょうか?
打田

打田社長

「リクエスターン」では、学生が自己PRの文章・動画をWEBサービス上に投稿します。インターンシップ採用を検討する会社はサービス上で学生を探し、担当者から声を掛けるという仕組みにしました。

 

「リクエスターン」は学生側の意欲が会社に伝わりやすい上に、本気で採用活動を狙う会社から声がかかりやすい点が強みです。

安藤

安藤

たしかに、「リクエスターン」はいままでの就活とは大きく違いますね! 学生の個性をきちんと理解したうえで会社から声がかかるなら、マッチングの精度も高くなると感じました。

安藤

安藤

安藤

でも、どうしてこのようなサービスや会社を始めたのでしょうか?
打田

打田社長

日本では働くことに対する悩みが多い国です。しかし、私は「どうせ週40時間も働くなら楽しいほうがいい」と考え、自分との相性がよい会社を見つけたいと思いました。

 

また、インターンシップによって一人ひとりの個性を会社に見てもらうことで、学歴のない子でも就職への道を作れるのではないかと感じています。

安藤

安藤

すごい・・・立派な志ですね!
打田

打田社長

私が大学生の頃、大学のレベルが高くないから入りたい会社に入れないだとか、やりたい仕事ができないといった諦めにも似た話をよく聞きました。

 

やる前から諦めてしまうのはもったいないので、やりたい仕事に就くルートを増やしたいと思ったこともこのサービスを立ち上げた理由です。

安藤

安藤

なるほど。だから、インターンシップのサービスを始めたんですね!
打田

打田社長

はい。会社名のルートプラスは、「人生に道(ルート)をプラスする」という意味で名付けました。

 

また「リクエスターン」は無料で登録できます。就活で社会に出ようとする大学生はもちろん、ミスマッチで早期退職した第二新卒の人や苦しい境遇にいる人も活用してほしいです。

打田社長

スカウト型インターンシップは新たな就活のヒント

働き方が多様化するいま日本では、たしかにインターンシップが重要なキーワードになりそうだ。しかし、インターンシップ本来の目的を達成できるケースは、まだまだ少ないのが現実かもしれない。

「リクエスターン」のようなスカウト型のインターンシップのマッチングサービスは、新たな就活の方法になる可能性を秘めている。就活を考えている大学生は、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。

⇒株式会社ルートプラス:http://routeplus.co.jp/

⇒スカウト型インターンシップ「リクエスターン」:https://requesturn.com/

打田社長
(取材協力 珈琲所コメダ珈琲店裾野店)

珈琲所コメダ珈琲店裾野店

住所: 〒410-1127 静岡県裾野市平松529-1
電話番号:055-992-7230
営業時間:07:00~23:00
定休日:なし ※年末年始は変更あり
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Writer安藤悟

1987年生まれ。静岡県静岡市出身、在住。株式会社エストリンクス代表取締役社長。中学時代の趣味は読書(筒井康隆、ビジネス新書)だった。10年以上ロックバンドでギターボーカルをしながら作詞作曲をする、“こじらせ系アラサー男子”。最近の趣味はダーツ。Twitter:@ando3106 Facebook:satoru.ando.986

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