「ふるさと自慢ができる若者が増えたら」
ドットツリー修善寺の活動を追跡してきた

  • posted.2017/06/07
  • Takashi
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「ふるさと自慢ができる若者が増えたら」 ドットツリー修善寺の活動を追跡してきた

前回、話が途中になってしまった「ドットツリー修善寺」について、今回はNPOサプライズ代表・飯倉清太さんへのインタビューの続きを書かせていただきます。

当時の会話に入るまえに、現在ドットツリーに入居している方たちを2件、まず紹介させてください。どちらも伊豆の資産を活かした、おもしろいアプローチを続けています。

伊豆産「白びわ」を用いた自然療法サロン「ミモザ」

1件目は、ドットツリー修善寺内の自然療法サロン「ミモザ」

dottree_8ドットツリー修善寺内にあるセレクトショップ「haco.」にて。

アロマセラピストの新田はるみさんが営むミモザには、ハマム浴でくつろげる「biwa no ha」と伊豆の職人が手掛けた作品を扱う「haco.」という店舗があります。

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サロンスペースは住居内にあるとのことで、そちらにもお邪魔させてもらいました。ドットツリーは2LDKのメゾネット住宅で、新田さんは内階段の上をサロンとして使用しています。

dottree_10内階段下を個人のダイニングルームとして使用。

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Takashi

ところで、ハマム浴とはどういったものですか?
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新田

トルコ式スチーム風呂のことで、蒸気の力で体内の老廃物を浄化する仕組みです。

dottree_11内階段を上がると葉っぱの形をしたベッドが。

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Takashi

たしか、ハーブを使った蒸気を使うのだとか。
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新田

ミモザでは、伊豆市土肥の特産である白びわの葉を使っています。名づけて「白びわ葉MAM浴」です。
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Takashi

白いびわ!? 聞いたことない……。
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新田

日本で土肥にしかないそうで、幻の白びわともいわれていますね。びわの葉は新陳代謝の促進、腰痛、ダイエット、美肌などに有用だとされています。

dottree_12新田さん自身で栽培している土肥の白びわ。写真提供:ミモザ

土肥と聞けば「土肥金山」しか頭に浮かばなかった私。またひとつ、地域の知られざる魅力を知りました。

白びわ葉MAM浴は男女とも利用可、30分3,800円(税別)。「haco.」では白びわのお茶や石けんの販売もあるので、おみやげ選びにもオススメですよ。

超爽快!伊豆の渓谷でキャニオニング・ツアー!

2件目は、伊豆でキャニオニング・ツアーを提供している「アドベンチャーサポート」

dottree_13代表の根岸尚宗さん(左)と奥さん。ふたりでドットツリーに入居している。

キャニオニングは渓谷を活かしたスポーツで、川の中を歩いたり泳いだり、ロープで崖を下ったりするアクティビティ。じつは私、そのモニターツアーに参加してきました

dottree_14NPOサプライズ代表の飯倉さんも参加。

いままでウォータースポーツの経験がないことから不安を感じた私は、飯倉さんにツアーのお誘いをいただいた際、一応聞きました。

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Takashi

私、体力にあまり自信がないのですが、大丈夫でしょうか……。
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飯倉

ああ、体力は全然必要ない、オーケーオーケー。

しかし、いざ行ってみると……。

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「この滝をすべりまーす」(ガイドの声)

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Takashi

えええ……(心の声)

「そして次は、滝壺へジャンプします」(ガイドの声)

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Takashi

はーい?(心の声)

事前の下調べでおおよそは想像していましたが、初心者でいきなりこのアトラクション。ちょっぴり勇気が必要です。水の中を歩く、泳ぐといったことで多少は体力も消耗しますが……。

dottree_16まさに天然のウォータースライダー。

この爽快感で、そんなものは忘れます! もちろん自然が相手なので、注意力は必要ですが、ガイドのルール説明をきちっと守れば大丈夫。

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スリリングなだけでなく、大自然を全身で満喫できるのが、キャニオニングのよさ。水の流れに身をまかせ、緑のシャワーを浴びていると、自然と一体化したような気分になります。

dottree_18筆者はこの左から2番目にいます。

今回のツアーは伊豆市にある「萬城の滝」へ続く清流が舞台でした。ほかにも伊豆の豊かな自然を活かしたコースがあるので、内容はホームページでチェックしてみてくださいね。

※体験中の写真はアドベンチャーサポートより提供。

若者に気づきを与える活動

こうしてさまざまな取材を経験してみると、素敵なモノやコト、貴重な体験というのは、周りにたくさん転がっているのではないか、そう思えるときがあります。

そこで、前回のドットツリーでの会話をあらためて、思い返してみました。

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地元のためにゴミ拾いを始め、現在も若者を巻きこみ、活動を続けている飯倉さん。そのなかで到達した考えがありました。

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飯倉

多くの若者と接するようになり、地元に興味のない子が多いということを認識しました。その意味でも、この清掃活動は意義があります。

 

人口流出に関して、僕はもはや流出=悪という考え方に落とし穴がある気がしていて。若者が夢や憧れを抱いて都会へ出ることを、むしろ好機と考えるべきではないかと。

 

たとえば、世の中の仕事って、基本は営業ですよね。営業の基本は会話。たくさんの人間と話す機会があるわけで、そこに静岡の魅力を語れる若者が増えていけば、どうでしょう。

 

“花咲かじいさん”じゃないけど、ふるさと自慢をする若者が増えることで、外から遊びにくる人も増えていくのではないでしょうか? だからこそ、若者が地元を知る仕組みを作りたい。

「過疎化対策=人口流出を防ぐための施策」。私はこの流れを当然のごとく考えていました。ふるさと自慢ができる若者を増やす……この意見を伺ったとき、小さな芽が次第に枝葉を伸ばし、太く大きく育っていく姿を想像したのです。

発信の舞台にいる者として、少しでも地域の魅力を発掘していきたい。あらためてそう感じました。ドットツリーの活動追跡は、今後も続けていく所存です。続報をご期待ください。

ふるさと自慢、してみませんか?

.tree project shuzenji

住所:〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺75
電話番号:0558-99-9141
HP:http://dot-tree.com/(ドットツリー修善寺)
HP:http://salon-mimosa.jp/(自然療法サロン ミモザ)
HP:https://www.adventuresupport.net/(アドベンチャーサポート)
アクセス:伊豆箱根鉄道修善寺駅から徒歩10分(公共交通機関/ドットツリー修善寺)