職場体験の中学生ライターが取材に挑戦!
元CAの図書館司書とカフェバッソで働く同級生へ
こんにちは、miteco編集部です。
5月17日~19日の3日間、miteco編集部に静岡市立城山中学校(静岡市駿河区小坂)の生徒さん2名が職場体験に来ていました! 3日間頑張ってくれたのは、中学2年生の遠藤悠大くんと同じく2年生の三輪芽衣さんです。
写真左が遠藤くん、右が三輪さん。
昨日は、職場体験の合間にmiteco編集部が聞いた「ふたりが考える静岡の魅力とはなにか?」をお届けしました。
この記事でも少し触れていますが、ふたりが3日間かけて取り組んだのは「企画立案」「取材」「執筆」の3つ。私たちがいつもやっていることを、そのまま挑戦してもらいました。
内容はそれぞれ、城山中学校の図書館で司書をしている「山本知子」さんへのインタビュー(遠藤くん)と、過去にmitecoでも取り上げた「Café basso(以下、カフェバッソ)」にて、同じく職場体験をしていた同級生へのインタビューです(三輪さん)。
今日は企画立案と取材を経て、ふたりが書き上げた3日間の集大成をそれぞれお届けします! ※取材はどちらも職場体験の中日、5月18日に実施。
遠藤悠大くん「城山中学校の図書館司書、山本知子さんへのインタビュー」
こんにちは、遠藤です。
僕らの学校、静岡市立城山中学校には、一風変わった司書さんがいます。本のことを語ると猛スピードで止まらなくなるんです!
それは山本さんという方なのですが、じつはとても人生経験が豊富で、いろんな仕事に携わってきたそう。いったい、いままでどういった経験をしてきたの? そしてそれから学んだこととは・・・?
山本さんに連絡したところ、急だったにも関わらず、僕らの職場体験先「miteco」さんのオフィスまで来てくれることに。実際に話を聞いてみました!
山本知子
城山中学校の図書館司書。明るい性格で生徒から大人気。スタイル抜群の美人さん!
遠藤 |
いままで、どういった経験をされてきましたか? |
山本 |
たとえば、大学時代はたくさんのアルバイトをしてたんだけど。交通量調査とかバスガイドとか、家庭教師もやったし、塾講師もやったし・・・。社会人になってからは、キャビンアテンダントとか大手サービス企業の広報とかで働いたことがあるかな。 |
遠藤 |
そんなにやってたんですか!? |
山本 |
そうなんだよー。人って、いつ死ぬか分からないじゃん? 明日、交通事故で死んじゃったりだとか。 |
遠藤 |
え、そうですね・・・。 |
山本 |
だから私は一度しかない人生を、毎日精一杯生きようって思ってるの。自分に与えられた機会は、精一杯活かしたいって思う。 |
遠藤 |
与えられた機会は精一杯活かす。なるほど。 |
山本 |
チャンスって、いろんなとこに転がってると思うの。手に取るかとらないかは自分の選択だし。 |
三輪 |
自分の選択ってどういうことですか? |
山本 |
最近知った言葉で、「バスが来たら乗りなさい」っていうのがあるんだけど。バスが走ってきて停まって、それから乗る乗らないって自分次第じゃない? |
三輪 |
言われてみればそうかもしれないです。 |
山本 |
自分が乗らなかったら、いろんなところに連れて行ってくれるはずのバスはすーっと行ってしまって、自分は乗らないままそこに立ち止まってる。 |
遠藤 |
それに乗ったら、自分の知らない景色が見えてくるということですね。 |
山本 |
そう! そうやってなにか機会があったり、チャンスがあったら迷わずやってみる。やらずに後悔するより、やって後悔したほうがいいじゃない? |
三輪 |
やって後悔ですか。 |
山本 |
アルバイトもそうなんだけどね。大人になったら、仕事ってだいたいひとつに絞られるじゃない? |
遠藤 |
そうみたいですね。 |
山本 |
アルバイトって社会人になる前に、いろんな仕事のいろんな業種が試せるチャンスだと思うの。自分からチャンスを掴むって、すごく大事なことだと思うの。他人にあと一歩押してもらうんじゃなくて、自分で踏み出す。 |
遠藤 |
すごい勇気が必要そうです。 |
山本 |
ふふ。でもね、本を読むのも、旅をするのも同じ。この本を読む、この国に行く、そういうバスが来たときは乗らないと、その世界を知らないまま終わっちゃうの。だけど乗ってしまえば、すごく自分の視野が広くなるし、そしたらもっと人生が楽しくなると思うの! |
チャンスがあったら迷わずやってみる。普通の人じゃ言えないことだと思いました。たくさんの経験を積んできた山本さんだからこそ、口に出せるんじゃないでしょうか。
僕はなにかをやれる機会、たとえば、学級委員になる機会などが訪れても、「大丈夫です」「やりたくない」といってやらずにいることが多いです。でも山本さんの話を聞いて、すごく勇気をもらえました。
今後そういう機会が訪れたなら、積極的にそのチャンスをつかんでいきたいな、と思います。
三輪芽衣さん「カフェバッソで職場体験をする同級生へのインタビュー」
こんにちは!! みわです。職場体験、とっても楽しんでいます!
突然ですがみなさん、「カフェバッソ」をご存じですか? mitecoでも以前、取り上げたようなのですが、じつは私大好きなんです、カフェバッソ!
で、ちょうどいま私の同級生がそこで職場体験をしていて。いいなぁなんて思ったりしているのですが(笑)
おしゃれなカフェで職場体験ってどんな感じなのかと気になったので、インタビューしてきちゃいました!
三輪 |
こんにちは~。 |
漆畑 |
こんにちは! |
山田 |
こんにちは~! |
漆畑賀帆
テニス部に所属。スポーツ万能な、面白くてかわいい女の子。
山田純誠
サッカーやってます。得意科目は社会。顔はイケメン。
三輪 |
ではさっそく、インタビューに入りたいと思います。 |
漆畑 |
はーい! |
三輪 |
はじめは、どんなイメージを持ってバッソにきたの? |
山田 |
う~ん。なんかとにかく「おしゃれ!」って感じで。店員さんが怖いんじゃないかなぁって思ってた。 |
遠藤 |
え! 怖い!? |
山田 |
いや、実際にはとっても明るくて面白くて、優しく指導してもらってるよ。 |
三輪 |
だよね(笑)怖いイメージがあったってことは、いままでここに来たことはなかったの? |
漆畑 |
うん、ふたりともね。 |
三輪 |
へぇ~。じゃあ、ふたりはどんなこと体験してるの? |
漆畑 |
メインは皿洗いと、掃除とか。野菜を切ったりとか盛り付けとかもやってるよ。 |
山田 |
接客もちょっとやったよね。お客様のところまで食べ物運んだりとか。 |
遠藤 |
そうなんだ! |
山田 |
はじめはお盆を持ってる手が緊張で震えた(笑) |
漆畑 |
そうそう! ぷるぷるしたよね(笑)でもいまはもう笑顔で「ごゆっくり~」ってできるようになったよ! 食事を運ぶときに「わぁ、おいしそう」とか言われると、嬉しいしホッとするんだよね。 |
三輪 |
へぇー! じゃあ、ここでの仕事は楽しい? |
漆畑 |
もちろん! |
遠藤 |
・・・学校とどっちが楽しい?(笑) |
山田 |
断然カフェ! |
全員 |
(笑) |
漆畑 |
私もカフェかな。今日も楽しみすぎて予定より1時間くらいはやく起きちゃった! まぁ、学校も好きだけどね(笑) |
山田 |
この空間がなんかホッとする感じだよね。終わってからもお客さんとして来たいなぁ。 |
三輪 |
ふたりともこのカフェが大好きなんだね! 逆に大変なこととかはある? |
山田 |
皿洗いかな。今日はお店が貸し切りで、たくさんのお客様が来たから量がハンパなかった! |
漆畑 |
皿洗いも大変だけど、食後に出すデザートとかタイミングを見計らうのも難しいな。 |
三輪 |
たしかに。大変そうだね。 |
山田 |
でも皿洗いも「楽しいこと」かな(笑) |
漆畑 |
大変だけど終わったときの達成感が気持ちいいよね。ただ食材切るのだけでも、家でやるのとは違って「お客様のために切る」っていうのが、なんか仕事って感じだな~って思う。 |
三輪 |
なんか大人みたいなこと言うね! |
漆畑 |
そう?(笑) |
三輪 |
じゃあ、なんかハプニングとかあった? |
山田 |
そりゃあ、たくさんありますよ~! |
三輪 |
え! なになに! |
漆畑 |
私の場合はレンコンを切ってるときに、手を切りそうになって危なかった。 |
山田 |
ほんと変な切り方してたよね~。 |
三輪 |
どんな切り方か見たかったなぁ(笑) |
山田 |
僕は1回食事を運んでるときに、スープをこぼしそうになって・・・。お客様が「セーーーフ!!」って笑ってくれてほんとにホッとした。もう、ほんとお客様のみなさん優しいんですよ。 |
三輪 |
へぇ~。いまお客様が優しいって出たけど、ふたりにとってこのカフェの魅力ってなんだと思う? |
山田 |
このカフェって家を改装してつくってあるから、お店感がなくてあったかい感じなんだよねぇ。ひと言でいうなら、家にいるようにくつろげるカフェって感じかな。 |
三輪 |
うんうん。そうだね。 |
漆畑 |
席が10席しかないっていうのだったり、どの席からもキッチンにいるお店の人が見えたり・・・。お客様と定員の距離が近いっていうのも魅力だよね。 |
三輪 |
たしかに! ここからもキッチン見えるね。 |
漆畑 |
うん! |
山田 |
悠大(遠藤)からはなにか質問ないの? |
遠藤 |
う~ん。じゃあ、明日は職場体験最終日だけど、一番がんばりたいことは? |
山田 |
皿洗い!(笑) |
三輪 |
またか!(笑) |
山田 |
うん。あ、でも盛り付けもきれいに早くできるといいな。 |
漆畑 |
私たち、お店の人がやるより3倍くらい時間かかってるもんね。私はもうひとつ! |
三輪 |
なに? |
漆畑 |
お客様に対して、もっと笑顔ではきはきと話す! |
三輪 |
大事だよね! じゃあ、明日の目標も出たことだし、最後の質問にしましょうか! |
漆畑 |
は~い! |
三輪 |
ふたりから見てカフェバッソはオススメですか? |
漆畑&山田 |
はいっ! もちろん! |
カフェバッソの店主、カナさんとふたりのスリーショット!
ってことで私の初取材、なんとか終わりました!
素人の私ですが、いまどきの中学生の職場体験はどんな感じなのか、伝えることはできたでしょうか? やっぱり難しかったです。ひとつの質問から深く掘り下げることは、テクニックが必要なんだと実感しています。
でもプロの方にいろいろと教えてもらったり、アドバイスをもらったりして、ここまで記事をつくることができました。本当に感謝でいっぱいです!
この場を借りて言わせていただきます。miteco編集部の吉松さんや山口さん、そして職場のみなさん、本当にありがとうございました!
じつは私、小学校から作文が本当に苦手で・・・。だから今回は本当にいい経験でした。この体験を活かして、作文に対してのニガテ意識を克服できたらいいと思います!
城山中学校の職場体験を通して
三輪さんが少し触れているように、職場体験初日にふたりは「作文がすごく苦手で・・・。書くことはそんなに好きじゃなくて。不安です・・・。」と苦い顔で話していました。
それでも自分の気になることを企画として立てて、取材に挑戦してみた結果、原稿を執筆するタイミングでは「やっぱり書くのは楽しいです!」と笑顔で言ってくれたんです。
文章といってもさまざまなアプローチがありますが、職場体験を通して“書くことの楽しさ”を知るきっかけになれば――。そんな気持ちがあったので、少しでも届いたことが嬉しいというか、安心したというか。
胸がいっぱいになった編集部のうち、吉松と安藤はこんなことをTwitterで発信していました。
Twitterの中の人(安藤)からは以上です。
— 静岡のWEBマガジン「miteco」 (@miteco_jp) 2017年5月19日
3日間にわたった職場体験を終えました。企画を立てて、取材をして、原稿を書いて。そんな経験をした生徒たちが「文章書くのは苦手だったけど、すごく楽しくできて自信になった」「将来こういう仕事に就きたいと思った」「学校に戻りたくない」とかいうもんだから、おじさん少し泣いちゃったね。
— 吉松 京介 (@yokeyoko) 2017年5月19日
編集部の想いはここに詰まっています。遠藤くんと三輪さん、そして職場体験の機会を設けていただいた関係者のみなさん、ありがとうございました! これからもmitecoは、静岡のために進んでいきます。