定規?線引き?うわばき?うわぐつ?
学校方言についてアンケートを取ってみた!
こんにちは、ライターの馬場です。
みなさんは、学生時代にこれのことをなんと呼んでいたでしょう。
以前公開した、静岡県富士市ご出身の宮島ムーさんによる「他県に移り住んでみて気付いた通じない静岡弁」の記事。
こちらにはなんと「せんびき(線引き/せんひき)」と書いてあります。福島県出身のわたしは「ものさし」と呼んでいたので、正直なところ「なんだそれ!」と思いました。
そこで宮島ムーさんの「せんびき」にちなんで、学校に関するアレコレをそれぞれなんと呼んでいたか、知り合い30人に聞いてみました。
アンケートに答えてもらった方の内訳は、静岡県11人、福島県12人、東京、神奈川、愛知、岐阜、福岡、宮崎、島根出身者が1人ずつです。身内でガチガチ感は否めませんが、年代は多少ばらけさせましたのでご容赦ください。
※以下、アンケート結果は「静岡」「全国」に分けて公開しますが、全国に静岡県は含まれていないのでご了承ください。
定規? ものさし? 線引き?
あらためてとなりますが、算数の授業には欠かせなかったこちらの文房具。わたしは22年間ものさしと呼んでいましたが、みなさんはどうでしょうか。気になるアンケート結果はこのようになりました。
全国では定規が多数派の8割越え。でもなにより、静岡県民の9割が線引きと呼んでいることにびっくりです。静岡県と他県でこれほどきっかりと票がわかれるのは面白いですね。
うわばき? うわぐつ?
次に、校内でみんな揃って履いていたこのなつかしい靴。なんと呼んでいましたか? 集計結果はこちら。
全国のうわばき率は9割越え。一方の静岡県は8割が「うわぐつ」と呼んでいました。
そのなかで「うわばき」と回答した静岡県民、じつは定規を線引きと呼ばなかった方と同一人物・・・。県内での方言の境目も気になるところです。
給食時に飲む物といえば?
じつはわたし、牛乳がだい~~きらいなんです。そのため、給食のあいだの水分補給は全ておかずの汁ものから補給していました。パンの日はしぬ。そんな他県出身者からしてみれば、とってもうらやましい静岡県。
なんと静岡県民の約半分が、「給食のときには牛乳とやかんに入ったお茶が出た」と回答しています。さすがお茶の名産地。
またこの「給食にお茶」の文化は岐阜、島根など西日本のほうではたびたび見られる光景のようです。
休み時間? ○○休み? それとも・・・
おはよう、さて~今日の時間割は・・・体育、社会、算数、英語。さいあくだ!
そんな日でもばっくれずに頑張れたのは、授業と授業のあいだに友人とほっとひと息つける休み時間があったから、という人も多いのでは。この時間の呼び方、「静岡に来てからやけにたくさんの種類を聞くなあ」と感じていました。
たくさんの種類の理由はこれか! 全国では半数以上が「休み時間」と回答、次点の「休憩」が3割だったのに対し、静岡県内では大きく分かれる結果に。
こうしてみると、あらためて静岡県内での学校方言の差を感じますね。個人的には、「ティータイム」が学内で発される言葉とは思えない優雅さで好きです。
ちなみに〇〇休みの〇に入ったのは、「お昼」「中」「業間」などでした。
体育座り? 三角座り?
最後の質問です。この座り方、なんと呼んでいましたか? 体育の授業中や式典の際にはお決まりのこのスタイル。小さくまとまる感じが落ち着くんですよねえ。そんな座り方の呼び名について、アンケートの結果はこちらです。
県境を越えて、日本がいま「体育座り」でひとつになろうとしています。しかし、少数の「三角座り」と「お山座り」の人権も大切にしていきたい。なにせかわいいです。
始業式でとなりに座った見知らぬ女の子に、「お山座りっておしり痛くなっちゃうね」なんてささやかれたら。もう、たまりません。
・・・さて、いかがだったでしょうか。
定規、うわばき、飲み物については静岡県とそのほかの県で、おおよそきれいに票がわかれました。こうして見てみると、学校に関する方言だけでもこれだけの差があるのだなあと。
今度は静岡県東部・中部・西部民それぞれにお話しを伺って、県内での方言の違いや境界線を調査してみたいです。