「猫の登録制」でお家に帰れない猫をなくす
静岡県藤枝市に僕も登録してきたニャン!
かわいい家猫を脱走させてしまったときに知った「猫の登録制」。前回はその登録制の概要から、我が家を事例に猫が逃げた際の対策をお伝えしました。
今回は猫の登録制を実施している市町村のひとつ、藤枝市役所で我が家の猫を登録した模様をご紹介!
猫の登録をするとどんないいことがあるのか、逃げた飼い猫とそれを守りたい生活環境課の想いについても、課長の関さんにうかがっています。
藤枝市の猫の登録は「生活環境課」へどうぞ
市役所の入り口では、ペッパーくんがお仕事中です。なんて可愛いお出迎えなんでしょう! お時間のある方は、ペッパー君に「こんにちは」と話しかけてくださいね。
生活環境課に向かうと、「犬・ねこ」と大きな文字がありました。ペット関係はこちらだとわかります。ここで職員の方に猫の登録を頼むと、すぐに対応してくださいました。
持っていくものはありません。その場で出された紙に、住所、名前、電話番号、猫の名前などを記入して終わりです。提出したら、鑑札の発行まで少し待ちます。
また同じころ、ひとりの女性がやってきました。いま飼っている犬が亡くなったときに、どうすればよいのかを相談に来たようです。生活環境課はペットに関する相談に乗ってくれる場所でもあるんですね。
「年間400匹が家に帰れないまま供養される」という現実
鑑札の発行を待っている間に、生活環境課、課長の関さんにお話しをうかがいました。
スギノ | 先週、飼い猫を逃がした際はお世話になりました。そのときに猫の登録制があることを教えていただいたので登録に来ました! |
関さん | 猫の登録に来ていただいてありがとうございます。ところでスギノさん、「年間400匹」というこの数はわかりますか? 外で死亡した飼い猫が飼い主不明のまま、処分せざるを得なくなってしまった数なんですよ(藤枝市における数値)。 |
スギノ | え? 首輪をしてなかったり迷子札がついていなかったりで、飼い主がわからない、連絡がとれない状態だからということですか? |
関さん | そうです。だからぜひ、猫を飼っているお宅は「登録」をしてもらいたいのです。もし逃げて交通事故やけがで保護されても、市の鑑札をつけていれば、飼い主さんにすぐ連絡できますからね。 |
鑑札のある猫のご近所トラブルが減少
関さん | 藤枝市は登録のほかに、猫の室内飼いも強くすすめています。外に出ていくとやはり事故にあったり、人懐っこい子は連れ去られたりします。ご近所とのトラブルの原因になる場合もありますね。 |
スギノ | 花壇を荒らしたりトイレの問題だったり。ご近所だとアレルギーの方もいるかもしれませんね。 |
関さん | 鑑札がついていればどこの猫かわかるので、正しい飼い方の相談にも乗れます。苦情にも対応できるので、近所の人間関係も円滑になりますね。 |
スギノ | なるほど。猫を登録することの必要性が理解できました。 |
関さん | はい。ぜひ周りの方にも登録をすすめてください。私たちは飼い主のもとに戻れるはずだった400匹をなくしたいのです。この数字をもっとみなさんに知っていただきたいと思います。 |
「400匹」の言葉の重みと、それをなくしたいという強い想いが伝わりました。戻りたいのに戻れない猫をなくすため、みなさんに猫の登録制を知ってもらいたいです!
猫の登録完了
さて5分ほどでうちの猫の登録が終わり、生活環境課から鑑札の入った封筒を受け取りました。ちょっと厚みがあるような? ワクワクしながら家に帰ります!
さっそく机の上に封筒の中身を出してみると、 支給されたのは「3つの道具」+「3つの虎の巻」。
具体的には「愛ねこ手帳」「首輪」「鑑札」そして、室内飼いのポイントや災害時に備えることなど、猫を飼うときにとっても役に立つ資料が3枚です。
鑑札を首輪に付けるとこんな感じです。藤枝市の藤色マーク(市章)がついた、金色の丸い札です。猫の負担にならない大きさですね。
市役所からということで、もっと武骨なイメージがあったのですが、この可愛さはギャップ萌えです。
札の裏には登録番号が刻まれているので、なにかあればスギノにすぐ連絡がくる、というわけです。
猫は大切な家族の一員
猫の登録に行ったことで、藤枝市の猫に対する取り組みや考えを知ることができました。
お住まいの地域に猫の登録制があるみなさん、ぜひ登録に行きましょう! ない地域のみなさんは迷子札の文字が消えていないか、点検を忘れずにしてくださいね。
私は鑑札をつけたからと安心して、再び猫を逃がさないよう、窓の外にネットをつけることにしました。飼い主として責任をもって十分に気を付けます!