浜松初で話題の「電気を自給自足する家」
オフグリッド住宅のリアルな生活にふれる

  • posted.2016/11/11
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浜松初で話題の「電気を自給自足する家」 オフグリッド住宅のリアルな生活にふれる

浜松市中区富塚町に2015年7月、浜松初の「オフグリッド住宅」として話題になった下澤さん宅。

下澤さんご一家の奥さん、下澤未希さん(以下、未希さん)にオフグリッド住宅で1年以上暮らした、その住みごこちを伺った後編です。

※オフグリッド住宅:電力会社の送電線を繋がず、電気を自給自足する住宅のこと。

オフグリッドの家

太陽光発電で快適に生活している様子を伺うなかで、筆者も「将来はオフグリッドの家もいいかも」なんて憧れを抱き始めています。

ところが、下澤さん宅では思いがけない出来事が今年9月に起こったそうです。

まさかの停電!

オフグリッドの家では、太陽光で発電した電気を蓄電することができます。天気を見つつ電気を使って生活しているそうですが、ときどき予想がはずれてしまうことも。

それでも普段は困ることはなく日常生活を過ごせるとのことですが、今年の9月後半、度重なる台風の影響で日照時間が少なくなってしまった時期があり、下澤さんご一家は停電を経験しました(おそらく浜松市内で唯一!)。

下澤未希さんオフグリッドの家に住む 下澤未希さん

未希さん

未希さん

こんなに曇りや雨の日が続くということを理解しないまま、次の日は晴れるつもりで電気オーブンを使ってクッキーを焼いたり、蓄電量とか考えずに電気を使っていたりしたら停電してしまったんですよ。

 

停電は、朝8時〜9時、夜22時〜朝10時の2回。「しまった!」と思いましたね・・・。いろいろを見越して電気管理をしていればよかったと思います。

オオイシ

オオイシ

そもそも電気管理、天気管理というのが新しい習慣なので、経験を重ねないと予想できないことも一度や二度はありそうですね。それさえ乗り切ってしまえば、とても快適な生活なのだろうなあと思いました。
未希さん

未希さん

我が家では「今日は電気がないから外食に行こうか」とか、その状況も楽しんでいるので苦ではないですね(笑)

 

それに停電以来、子どもに「今日は電気あるかな?」「電気が少ないときはテレビの時間短くしてね」という会話ができるようになって、自然に電気や天気のありがたみを伝えられるようになりました。それはそれでよかったことですね。

気持ちのいい電気を使うこと

下澤未希さん

ソーラーパネルを設置している住宅は普及しているなか、このオフグリッド住宅はまだ全国的にも例が少ないと言います。

未希さん

未希さん

オフグリッドの家は、システムとしてはとてもシンプル。どうしてこんなに普及していないのか不思議なくらいです。

 

これから普及していくなかで、バッテリーの性能向上や低コストで実現できるようになれば嬉しいです。太陽から作られる電気は使っていて気持ちがいいですよ。

 

また、オフグリッドの家の強みとしては、災害非常時に電気が独立して使えることが挙げられます。

 

以前から巨大地震がくるおそれがあると言われている静岡県、巨大地震がいざ起きてしまった場合、電気復旧まで1週間前後かかるなか、オフグリッドの家では明かりが灯り、携帯やパソコンの充電をして情報収集・発信をおこなうこともできます。

オフグリッド住宅を見学できるチャンス!

――「屋根のほんの一部だけにソーラーパネルを設置する程度で、自分の生活の電気がまかなえる生活があるよと知ってほしくて」

このような下澤さんご一家の想いから11月20日(日)、「電気を自給する生活経験交流会&住みごこち見学会」が開催されることになりました。

浜松市内に2軒目のオフグリッド住宅が建設中とのこともあり、ここ最近は注目がますます集まっています。

伺って見えた下澤さんのオフグリッド住宅での生活は、まさに「普通でちょうどいい暮らし」。興味のある方はぜひ、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか?

「電気を自給する生活経験交流会&住みごこち見学会」

・Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/254026318325924/

・内容:住み心地見学会 9:30〜12:00 / 座談会 11:00〜12:30 ※同時進行です。

・入場料:無料

・お問い合わせ:サン工房

〒432-8068 浜松市西区大平台3-7-30 電話番号:053-484-0556(ギャラリー)

〒432-8068 浜松市西区大平台3-7-5 電話番号:053-482-2273(建築資料館)

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Writerオオイシマオ

1991年神奈川県横浜市生まれ、静岡県掛川市育ち。一冊のノートとの出会いをきっかけに、19歳でフェアトレード雑貨店を起業。現在はカフェという切り口からフェアトレードやコミュニティトレードに取り組む。2016年3月には一児の母となり育児奮闘中。新米ママライターとしても地域や暮らしを見つめ伝えていく。

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