厳選!富士山を望む絶景スポット【実践編】
実際にドライブコースでまわってみた!
富士山の絶景スポット連載もこの記事で完結となりました。いままで読んでくださり誠にありがとうございました!
最後は番外編として、実際に筆者が千葉県から遊びにきた従兄弟(以下、Aくんとします)を連れていったコースを紹介します。
東名高速や国道からは感動の景色を味わえる。
Aくんの生まれは静岡市で、結婚を機に千葉へ移るまでの約30年住んでいました。その彼のお題が「富士山がきれいに見えるところへ連れていけ」。
……ってなんなのだ。静岡にいたころ富士山なんてまったく関心なかったくせに。というのが心の内でしたが、まあそれなら得意分野ということで、1日ドライブへ出掛けることになりました。
御殿場アウトレット〜山麓をぐるりドライブ
富士山が確実に見られる方法などありませんが、友人や親戚に同じようなお願いをされた場合、
- できるだけ富士山に近い街へ行く
- できるだけ朝早くに出掛ける
- 天気予報は晴れ
以上、3つの条件はなるべく満たすほうがよいでしょう。3に関しては本当に運次第になってしまいますが……。
富士山2合目「水ヶ塚公園」付近よりドローンで撮影。
ちなみに、その日はまだ寒い時期でした。割と富士山は出やすい月ですね。コースは下記のようにしました。
- 山梨の河口湖近くで「ほうとう」を食べる
- 御殿場アウトレットでショッピング
- 裾野市から富士南麓道路(R469)で富士宮
- 白糸の滝を見て「富士宮やきそば」を食べる
- 岩本山公園で夜景観賞、その後帰宅(静岡市)
こうやって文字にしてみると、オトコふたりでこのドライブプランってなんか気持ち悪いですね(ちなみにAくんの年齢は筆者と同じ3ピー歳)。みなさんはぜひデートで活用してくださいね。
誠に恐縮ながら、mitecoなので山梨の情報は割愛させていただき、そのほかの県内コースはマップに落としこんでみました。
富士南麓を縫うように走る感じですね。ショッピング2時間、食事1時間で計算しても、朝早くに出ればじゅうぶん1日でまわれます。富士南麓道路には途中「富士サファリパーク」や「富士山こどもの国」というテーマパークがあるので、家族連れにもおすすめできるコースですよ。
あきらめも肝心だが粘り強さも大事である
それで、実際はどんな1日になったのか。会話文でその顛末をお伝えします。
Takashi |
ほら、富士山見えてるよー。 |
Aくん |
いや、だからさ……。さっきから言ってるけど、てっぺんが見えてないって。 |
Takashi |
もうちょっとしたら出てくると思う。写真家の勘だ。 |
Aくん |
それもさっきからずっと聞いてるけど、一向に出てこないよ。てっぺんが見えなきゃダメだ。もう帰ろう。 |
Takashi |
あきらめ早いなあ! 469号走っているあいだに出てくるって。ほら、俺は「富士山の神」に愛されているのだよ君。富士山にいる神様ってじつは女性なのだよ※、知ってた?
※「③神社編」参照 |
Aくん |
…………………(無言。遠くを見つめる) |
これが、御殿場アウトレットを出て国道246号を走っているときの会話です。残念ながら、冠雪している部分が朝からずっと見えない状況でした。
アウトレットではこんな感じで見えるはずが……。
裾野市から国道469号への道中はこんなふうに見えるはずが……。
気分屋のAくんは次第に黙りこんでいきました。午前中に見えなかった富士山が日中に出現する可能性は低いので、正直なところ私も半ばあきらめ加減。日暮れ前にはまた見えやすくなるので、最後の岩本山公園あたりでどうかな、という淡い希望を抱いていました。
だがしかし。
不安は杞憂に。富士サファリパークを過ぎたあたりで、神様はやはり私に微笑んでくれたのです。
頂が見えたら心も晴れる!
ふたりの気分を投影したような陰鬱な空に、やっと光が差してきたのはこの場所。
十里木高原展望台からの眺望。
富士山と愛鷹山に囲まれた高原で、別荘地でもある十里木高原。高台にある展望デッキまでは息が切れるほど歩かなければなりませんが、Aくんは富士山が見えていると知るや、文句も言わず登っていきました。
展望台までゆっくり登って10分ほど。
そしてポーズ!
なんのポーズか「?」でしたが、あとで聞いたところ「ドラゴンボールの元気玉」とのことでした。富士山に向かって「オラに元気をわけてくれ」という意味ですかね。急に富士山を見たいと言い出したあたり、結婚生活になにか不満でも抱えていたのかもしれません。
なんにしても、気分屋のAくんはすっかり立ち直り、めでたしめでたし。その後は再び富士山が隠れることもなく、私自身も充実した1日を過ごせました。
白糸の滝付近。富士宮やきそばの店もこのあたりに点在する。
このような具合で、ご当地グルメと風景を同時に楽しめるプランは、とくに県外の人には喜ばれると思うので、参考になれば幸いです。
連載は一段落しましたが、今後も富士山に関する情報は随時お伝えしていく所存。これからもよろしくお願いします!