島田のパワースポット「千葉山」【miteco登山部】
天然記念物の巨木群「十本杉」が圧巻！
部員も増えてじわじわと人気上昇中（？）の登山連載！
今回登ったのは、比叡山延暦寺を総本山とする「智満寺」が鎮座する千葉山（ちばさん）という低山です。標高497m、場所は島田市で、田代温泉郷「伊太和里の湯」に登山口があります。
筆者は下山したら温泉と決めているので、登山口に日帰り温泉施設があるのは嬉しい限り。この標高、数字だけみると楽そうですが、終盤が意外とキツいのです。
正直なところ途中でくじけそうになったものの、1番見たかったものが山頂に集積しているので、きちんと踏破してきました。
山全体がパワースポット！ まずは「どうだん原」へ
伊太和里の湯から始まる「伊太丁仏参道」でスタート。しばらくは眺望のない細い山道を進みます。先述したように千葉山は智満寺という寺院の山号となっていて、パワースポット好きにも人気の山。
智満寺は創建1000年を越える霊験あらたかな寺院で、本尊は千手観音菩薩像。そこまで車で行けるという情報もあり、登山前に心が揺れた私。
でもそれだと一瞬で登山が終わってしまいそうな気がしたので、その情報は頭からシャットアウトしました。楽をすることばかり考えているとロクな人生にならない。
それに。千葉山のハイライトは智満寺や山頂のみにあらず。伊太丁仏参道を40分ほど登ってくると、こちらへ出ます。
県内有数のドウダンツツジ群生地として知られている「どうだん原」。島田市のホームページによると、その群生は数千本におよぶそう。
あたりが真っ赤に染まる紅葉シーズンはとくに美しく、春にはスズランにも似たつり鐘状の花を咲かせるのだとか。うーむ。どちらの時期にも来てみたい。
開けた場所もあるので、ここで昼休憩をとるのもいい。
どうだん原を過ぎるとすぐ、眺望の開けた場所に出ます。「スカイペンションどうだん」というペンションがあり、無料駐車場や自販機、展望台もあるので、ココでひと休み。
雨上がりには雲海が発生することもあるそう。牧之原台地と富士山静岡空港、遠くは駿河湾まで見渡せるランドスケープ。最高です。
智満寺や山頂へ進む際の案内看板もあります。そのまま山頂か、あるいは智満寺本堂へお参りしてから山頂か。1番の目的を山頂に設定していた私はまずそちらへ向かうことにしました。
樹齢850年以上の巨大杉
ここから山頂までが、地味にハードでした。いままで筆者が経験した登山では、山頂が近くなると道はゆるやかになる傾向だったので、油断していたかもしれません。やや急なところもまだ残っています。千葉山は終盤に体力を残しておくべし。
山頂には智満寺の奥之院がたたずむ。
「スカイペンションどうだん」から30分ほど歩くと、智満寺の「奥之院」へ到着。このあたりが山頂です。そして私が今回もっとも楽しみにしてきたものがコレ。
国の天然記念物、智満寺の「十本杉」です！
画面で表現できないスケール……すごい。すごすぎる。見るものを圧倒する神々しさです。
国の天然記念物に指定された当時は、その名前からもわかるとおり、10本の杉の木がありました。その後、数十年を経て2本が枯死、1本が倒壊しています。つまり現存しているのは7本。
大杉、常胤杉、雷杉などそれぞれに名がふられています。現存する十本杉のなかで最大の幹囲を有するのが大杉。智満寺の案内板によれば幹囲9.5mほどだそうです。ざっと私が6人分。
信仰の山としての原風景を感じさせる雰囲気。
寺の境内なので言葉が違うかもしれませんが、神秘的とか神々しいとか、そんな単語しか浮かびません。
大自然の脈動が全身に伝わってくるかのよう。登山で使い果たしたエネルギーも充電されたような気持ちで、その後は意気揚々と、下山の途についたのでした。
千葉山ハイクのまとめ
以下、千葉山ハイクのアクセスやアドバイスです。
- ライター登山日
2017年8月2日
- アクセス
国道一号バイパス向谷ICから伊太和里の湯まで約10分（車）/ JR島田駅からコミュニティバス伊太和里の湯行きで約30分（公共交通機関）
- 往復歩行時間目安（昼休憩などをのぞく）
約2時間30分
- アドバイス
駐車場は伊太和里の湯を利用可。トイレや昼食など休憩は「どうだん原」または「スカイペンションどうだん」周辺でとりましょう。智満寺まで車で行き、山頂やどうだん原周辺を散策するという楽しみ方もオススメです。
- 寄り道スポット
・島田田代温泉「伊太和里の湯」：リラクゼーションや食事処もある天然温泉施設。料金や定休日などはホームページ参照。
・茶房 遊：茶問屋が営むお茶カフェ。miteco掲載歴あり。伊太和里の湯から車で約10分。
- 参考サイト
島田市観光協会ホームページ
島田市ホームページ
天台宗 千葉山 智満寺ホームページ
