学生時代にタイムスリップ「がっこーにいこう!」
御前崎でがっこーを始めたのはなぜ?
義務教育を終え、早6年・・・。御年22になります、ライターの米田です!
大人になったいま、急に学校給食が食べたくなることがあります。皆で机を寄せ合い、ワクワクしながら「いただきます」の号令を待っていたあのころ・・・。
戻れるなら戻りたい・・・せめて、せめて学校給食だけでも! 食べたい!!
そんな給食への欲求を抱えた私にぴったりなのがこちら、御前崎市にある「がっこーにいこう!」というお店です!
お店の前に顔抜きがあったので、同行してくれた編集部の山口さんとぱちり。
少し古びた木造の建物の前では、ファンキーな帽子をかぶった二宮金次郎がお出迎え。確かにここは学校だと感じさせられます。
でも、どうして御前崎市に「がっこー」が・・・?
そんな疑問を抱いた私は、二宮金次郎とお揃いの帽子をかぶった素敵な店長さん、増田さんにまずはお話を伺うことにしました。
元々は廃校が好きだった
店長の増田さん
米田 | なぜ、御前崎市で「がっこー」を始めようと思われたんですか? |
増田さん | 元々は建物としての木造建築がすごい好きで、廃校とか大好きだったんです。だから、廃校を利用してお店をしたいな~って考えていて。
御前崎は自分の地元、牧之原にも近いから、ここで廃校風のお店ができればと思って始めたんです。 |
店内はまさに教室! 壁に飾られた展示も雰囲気があります。
米田 | そうなんですか! 外観もまるきり学校で、二宮金次郎もいて。入店なのか登校なのかわからないくらいでした。 |
増田さん | そうでしょう。学校らしさを、このお店でどうやって表現できるかっていうのは自分のなかでこだわってますね。このお店ならではの学校らしさというか。 |
米田 | 学校らしさ、ですか。いま座っている机も学校そのもので、小学生に戻ったような気持ちになります。 |
増田さん | 机や椅子も、実際に廃棄処分になったものをもらってるんですよ。机の中に入ってる教科書も、自分の子どものものを使ったり、お客さんからのプレゼントだったりで、いまこうしてお店で使わせてもらってるんです。 |
教室内(店内)には昔懐かしの小道具がいっぱい!
机のなかをのぞいてみると教科書が!
米田 | へー! お客さんもスタッフさんも、みんなでお店を作っているんですね。 |
増田さん | お客さんもお店に参加してほしいというかね。来てくれたお客さんが、お店をより“学校らしく”してくれるんです。 |
なつかしさのあまりランドセルを背負ってみました。若返ることは・・・ありませんでした。
最初から学校給食を出すお店を目指したわけではなかった!
さて、がっこーにいこう!さんのメインはなんといっても学校給食。ノスタルジックな教室のお話を伺ったところで、給食を提供することになった経緯について聞いてみました。
米田 | 学校給食は地域差があると聞いているんですが、基準にしている地域などはあるのでしょうか? |
増田さん | 基本的には地域関係なく、お客さんからのリクエストでメニューを決めています。そもそも、オープン当時は給食を取り扱う予定ではなくて、学校の教室でみんなでわいわいやる感じのお店にしたいなというコンセプトで建物を作ったんです。 |
米田 | え! そうだったんですか! |
増田さん | そう。学校給食を扱うにも前例がなくて不安で。でも、やっぱりお客さんはみんな「この教室でソフト麺食べたい!」って言って(笑)
そこでソフト麺を出し始めたら好評だったから、学校給食を出すことをスタートしたって感じですね。 |
そんな増田さんおすすめのメニューはやはりソフト麺。私もいただいて、給食への欲求が満たされました!
遊び心にあふれたがっこー!
米田 | がっこーにいこう!さんでは、学校給食を出すだけでなく、さまざまな仕掛けをして「がっこー」を作り出していますよね。ウェブの口コミなどで、月に一度学校行事を催していると拝見したのですが。 |
増田さん | そうなんです、たとえばお正月は書き初めだし、春・秋は写生大会とかね。ただ給食を食べてれるだけじゃなくて、せっかく来たなら楽しんでもらいたいと思って。
それと、学校でやっていたことをこのお店でいかにやるかってことを考えてます。何回きても違う楽しみを味わってほしいですね。 |
天井には三月の行事である、千羽鶴折がぐるっと。東北震災の年から作り続けて、いまでは200mを超えているそうです!
「がっこーにいこう!」の今後
米田 | では最後に、がっこーにいこう!さんの今後の展望について教えてください。 |
増田さん | やっぱりこだわりである学校らしさ、っていうのは忘れずに続けていきたいな。学校給食に対するなつかしさはどの世代でも不変だと思うんです。
このお店も、どの世代からも愛されたいなって思います。自分の地元である御前崎がもっと盛り上がったら嬉しいし、このお店がそのお手伝いをできたらいいな、とも思います。 |
米田 | ちなみに、店長さんの給食にまつわる懐かしい思い出はありますか? |
増田さん | 思い出かー! 僕は結構、お昼休みまで残って食べさせられてたかな・・・(笑) |
米田 | わ~懐かしい光景ですね!(笑) |
増田さん | でも、ここには先生もいないし授業もないからね。給食の時間と休み時間しかないの。学校のなかの天国みたいでしょ。 |
米田 | た、たしかに!! |
増田さんの学校と、給食、そして来てくださるお客さまへの想いがいっぱい詰まった「がっこー」。こんな楽しくてあったかい学校なら、何度でも足を運びたくなってしまいます。
私と山口さんも、帰り際に「これ、宿題ね。今度の登校のときまでにちゃんとやってくること」と、増田さんからプリントをもらいました。
普通のお店で宿題を出されたらびっくりしてしまうけど、このお店だと「ちゃんと宿題やってこなきゃ!」という気持ちになってしまうから不思議です。
ちなみに、ランチタイムは「全日制」、ディナータイムは「定時制」として営業しているそうです。定時制では喫煙もOK!
学校給食が食べたくなった読者のみなさん。久しぶりに当時の仲間たちと連絡を取り合って、一緒に「がっこー」に登校してみてはいかがでしょうか?
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がっこーにいこう!
駐車場あり