鷹匠で味わう至福の一杯「村松珈琲店」
手作りネルで淹れる濃厚でまろやかな深入りコーヒー
こんにちは! ライターのゆっけです。
暖冬と言われるこの冬ですが、冷え込む日も少なくなく、あったか~い飲み物が欲しくなる季節ですね。
今回はそんな季節にぴったりのコーヒーを提供している「村松珈琲店」をご紹介します。
村松珈琲店とは
村松珈琲店は店主の村松さんが、手回しロースターで作る深煎豆や手作りネルを使い、一杯一杯丁寧にコーヒーを淹れてくれる珈琲店です。
静岡市葵区鷹匠にできたニュースポット「La Tierra 鷹匠」の1階に店舗を構えます。藤枝店に次ぐ2店舗目で、2019年6月にオープンしました。
トレーラーハウスの藤枝店とは大きく異なり、鷹匠店は可愛らしい蔵造りの外観が目印。
店内は大きなL字型カウンター席とテーブル席が用意されており、カウンターで1人ゆっくりコーヒーを楽しむもよし、2人で会話しながらコーヒーを楽しむもよしです。
ゆっくりゆっくりと淹れられる至福の一杯
村松珈琲店では、ネルドリップで淹れる濃厚でまろやかな深煎りコーヒーが味わえます。コーヒーは濃さを5段階から選択することが可能。
- 1番 薄め
- 2番 普通の濃さ
- 3番 やや濃いめ
- 4番 濃いめ
- 5番 デミタス(かなり濃いめ) 60ml
今回はネルドリップ特有の「濃さ」をより感じられる、村松さんオススメの4番を選択しました。
コーヒーを淹れるとき、村松さんは一瞬たりとも手元から目を離さず、ゆっくりゆっくりと丁寧にコーヒーを淹れていきます。
その所作はどこまでも美しく、惚れ惚れしてしまうほど。
ネルでドリップしたコーヒーは「まろやかさ」が特徴的ですが、村松さんが淹れるコーヒーは思わず「むむむ?!」と驚くほど本当にまろやか!
ネル特有の”甘み”を感じることもでき、口の中が幸せな余韻でいっぱいになります。
村松さんが使っている手作りのネル
村松さんが芸術的にコーヒーを淹れてくれる視覚的な面白さもあり、味覚だけではない「体験」としてのコーヒーがここにはありました。
「視覚」としても楽しめる一杯に秘めたる想い
日替わりのケーキはコーヒーとの相性も抜群
ゆっけ |
こんなに濃厚でまろやかなコーヒーは初めてで、すごく美味しかったです! |
村松 |
ありがとうございます。 |
ゆっけ |
村松さんが珈琲店を始めるキッカケはどんな経緯だったのですか? |
村松 |
前職は会社員でしたが、1人でできる職人の仕事に憧れていました。そんなときにコーヒーの焙煎を知り、手回しロースターを知り、これを仕事にしようと思ったことがきっかけです。 |
ゆっけ |
手回しロースターや手作りネルなど、随所にこだわりが感じられますが、準備にはどのくらいの歳月をかけられたのでしょうか? |
村松 |
40歳のときから準備と研究を重ね、構想15年の末に藤枝に村松珈琲店をオープンしました。それから約4年半後にこちらの鷹匠店をオープンしています。 |
ゆっけ |
構想15年! この美味しさの理由は準備に秘密があったんですね。
村松さんがゆっくりとコーヒーを淹れている姿がとても印象的でしたが、どんな想いが込められているのでしょうか? |
村松 |
都内で「大坊珈琲店」という珈琲店を営んでいた大坊さんからコーヒーを学びました。彼がコーヒーを淹れている姿は息が止まるんです。
そんな大坊さんになったつもりで淹れています。理屈ではないですが、ゆっくり淹れることはコーヒーにとって重要なことだと思っています。 |
ゆっけ |
あの有名な大坊珈琲店で学ばれていたんですか! 僕も村松さんがコーヒーを淹れている姿が本当に好きで、何回見ても見惚れてしまいます。 |
※大坊珈琲店:都内で惜しまれつつも閉店した伝説の珈琲店。あの村上春樹も通っていたことで有名。
村松 |
ありがとうございます(笑)コーヒーを淹れている姿を見てほしい、という気持ちもあるかもしれません。コーヒーを淹れているときはゆっくりと淹れることしか考えていませんが、単純にその行為自体が自分自身、気持ちいいんですよね。
有難いことに私のコーヒーを美味しいと言ってくださる方も増えてきましたが、味だけじゃないと思っています。淹れているところも見ていただいているから体験となり、味覚だけでなく視覚でも美味しいのかなと。 |
ゆっけ |
おっしゃる通り、体験としてワクワクしながらコーヒーを楽しむことができました。それからネルドリップのコーヒー教室もされているのだとか。 |
村松 |
はい、月に1度開催しています。同じ豆でも淹れる人や淹れ方によって味が変わるので、飲み比べると面白いですよ。 |
ゆっけ |
それは楽しそうですね! 次回参加させて頂きます。最後に、村松さんにとってコーヒーとはなんですか? |
村松 |
単に疲れたときとかに飲んでホッする、それだけです。それだけですが、それが素晴らしいことだと思っています。
ホッとできるコーヒーを作りたいので、酸味や苦味を極力少なくした甘みを出したまろやかなコーヒーを作っています。 |
カウンター席は村松さんがコーヒーを淹れる姿を間近で観賞できる特等席。
ぜひ一度足を運んでその姿、その味を体験してみてはいかがでしょうか。この秋冬のコーヒーライフが、きっとより一層深みを増したものになりますから。