思い出に寄り添うような優しさ
ふわふわかき氷が一年中楽しめる甘味処「chuan」

  • posted.2019/08/28
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思い出に寄り添うような優しさ ふわふわかき氷が一年中楽しめる甘味処「chuan」

入道雲、ひまわり、スイカ、花火、蚊取り線香。夏を連想させる言葉は、他の季節より多いような気がする。かき氷だってそうだ。扇風機の生ぬるい風を浴びながら食べた冷たいかき氷。夏の思い出の一部となっているかき氷は、私たちの「夏」という記憶に寄り添ってくれているのかもしれない。

一年中かき氷を楽しめる甘味処「chuan(チュアン)」。果肉たっぷりの自家製ソースやインパクトのある見た目を楽しめるエスプーマなど、さまざまなかき氷を楽しめます。そんなchuanの全容を調査してきました。

※スペイン語で「泡」を意味し、食材やソースを専用の器具に入れて泡状にする手法のこと

街の中心街に佇む甘味処

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静岡駅から歩くこと10分。青葉シンボルロードを青葉通交番に向かって歩き、道路を挟んだ右手に見えてくるのがchuanです。

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店内はカウンターとテーブル合わせて10席ほど。カウンターにはかき氷や白クマなど可愛らしい小物が並んでいます。

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外には4人掛けのテラス席。街の景色を見ながら食べるのも良さそうです。

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暑い日には行列ができ、混んでいるときは1時間以上待つことも…! 午前中であれば、比較的並ばずに食べることができますよ。

ちなみに開業して今年で5年目を迎えるchuanは、昨年から開催されている「静岡 茶氷プロジェクト」に参加しているお店のひとつ。プロジェクトの参加店舗数は12店舗から30店舗に増え、かき氷の人気を物語っています。

※茶氷プロジェクト:それぞれの産地のお茶を使った「茶氷」メニューを販売するイベント。静岡県中部エリア5市2町(静岡市、島田市、焼津市、藤枝市、牧之原市、吉田町、川根本町)のお茶カフェや飲食店30店舗(フェス限定店舗含む)が参加。2019年7月1日(月)〜9月30日(月)まで開催される。

image5呉服町通りには茶氷プロジェクトの旗も飾られていました

静岡の特産品はお茶やみかんだけではない

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chuanの特徴は、かき氷に静岡の特産品を使っていること。抹茶やほうじ茶はもちろん、季節限定で販売されているメニューの食材もすべて静岡産の材料を使用。

期間限定メニューは毎年ほぼ同じものですが、シロップのかけ具合や果物ののせ方などを工夫し、改良を重ねています。

image8練乳ホイップは+100円でトッピングできます

今回いただいたのが、静岡抹茶氷+練乳ホイップのせ(600円・税込)。抹茶の味が濃いのですが、かき氷で味わっているからかそこまで苦みはなく、パクパクと食べすすめられます。

上にかけられたムースと一緒に食べると、抹茶の苦みとムースの甘さの絶妙なハーモニーが楽しめます。氷のシャリッとした食感とクリーミーなムースの食感の違いも楽しいです。

image9ゴロッとした桃は食べ応え抜群!

次にいただいたのは、桃のかき氷(800円・税込)。先ほどの抹茶氷と比べると、さっぱりとした味わいに仕上がっています。トロッとした桃のシロップはもちろん、添えられている桃の果肉がみずみずしく、食べ応え抜群! 氷の下にも桃があるので、食べ終わってしまう悲しむ心配もありません。

ところで、皆さんは桃が静岡の特産品なのをご存知でしょうか? 実は、静岡は全国でも一、二を誇る“早出しの桃の産地なのです。

たとえば、早出しの桃として有名な「広野の桃」は、静岡市駿河区の長田地区で作られています。一般的な桃は7月が旬と言われていますが、広野の桃は5月下旬~6月下旬と1か月ほど旬が早いのです。

image10chuan店主 野村さん

ただし、一等品とされる桃は、東京や名古屋などの都市部に出荷されてしまうため、市内での流通はあまり多くありません。都心では1個500円ほどの高値がつくこともあるとか。

chuanの桃のかき氷には、この広野の桃をふんだんに使っているのです。美味しくないはずがない…。

※早出し:農作物を時期より早く出荷すること

老若男女、誰もが楽しめるものを

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かき氷を食べて、頭が「キーン」となった経験はありませんか? あの頭の痛みは、「アイスクリーム頭痛」とよばれています。名前とは裏腹に痛みは全然可愛くない…。

でもchuanのかき氷は食べても痛くなりませんでした。一体なぜなのか、chuanの店主である野村さんにお話を伺ってみました。

――かき氷を食べると頭が痛くなることが多いんですが、今日は二杯も食べたのに全然平気でした。これは一体なぜでしょうか?

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野村

頭がキーンとならない理由は、氷の「温度」「削り方」です。氷が冷たすぎたり削り方が粗かったりすると、頭が痛くなってしまうんですよ。口のなかでふわっと溶けるように、氷は-2℃で管理し、細かく削るようにしています。

 

また、トッピングをのせたとき氷が溶けないように、果物やシロップも近い温度で管理しています。

――天然氷を使っているから頭が痛くならないのかと思っていました。氷はもちろん、果物の管理が難しそうですね。

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野村

特に、期間限定メニューには旬の食材を使いたいと思っているのですが、どうしても天候に左右されてしまいます。実が熟しているかどうかも一つひとつ違うので、自分で確認して、使うタイミングを調整していますね。

かき氷は夏に食べるのが“粋”な気もしますが、これはちょっとナンセンス。野村さん曰く、「夏前の4・5月や冬の時期がおすすめ」とのこと。氷が気温の影響を受けにくく、より細かく削れるので、口当たりがよく滑らかな味わいに仕上がるそうです。

これまで「かき氷なら何杯でもいける!」と言っている方の気が知れなかったのですが、正露丸を常に持ち歩いている私でもぺろっといけちゃいました。美味しいかき氷は何杯でも食べられる…。

静岡の特産品をふんだんに使ったかき氷が楽しめるchuan。「老若男女が楽しめるお店にしたい」と野村さんは語ります。ひんやりと冷たいかき氷は、子どもから大人まで、皆の思い出に残る優しいスイーツなのかもしれません。令和最初の夏、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

chuan

住所:〒420-0035 静岡県静岡市葵区七間町14-7
電話番号:054-255-6099
営業時間:11:00~20:00
定休日:毎週水曜日