巷で話題!「毎月29日はにくバルの日」
渡辺ハム工房が手掛ける月に一度の肉祭り
――月に一度だけ、本当にうまいものを食べられる立ち飲みバルが出現するらしい。
――しかもそこは普段はハム工房らしい。
御殿場のおいしい店を探していたある日、耳にしたこんなウワサ。
ハム工房の軒先で自家製の生ハムやウインナーを堪能しながら酒が飲める、そんな粋で贅沢なイベントが御殿場にあったなんて!
グルメハンターこばやし、さっそく取材に行ってきました。
月に一度!29日開催の「にくバル」
やってきたのは「渡辺ハム工房」。御殿場駅から徒歩5分ほど、普段はお肉やハムを販売するお店です。毎月29日の夜にだけ、「にくバル」へとその姿を変えます。
到着したのは、オープン時間15分前の18:15。すでに、にくバルの開店を待つ人々の姿が・・・!
お店に入店すると、はじめにメニューと番号札を渡されます。先にメニューを決めておき、番号を呼ばれたらレジへと買いに行くシステム。
想像していた以上にメニューが豊富です。どれもこれもおいしそうで、もうワクワクが止まりません。
レジ横のショーケースには自家製のハムやウインナーがずらり!
レジ前にも自家製のお惣菜が。「手羽先のにんにく煮」に「肩ロースの赤ワイン煮」など名前を読んだだけでヨダレが溢れてくるものばかりです。飲み始める前から、どれをお土産に買って帰ろうか迷ってしまいます。
まずはビールで乾杯!
注文したのは、バイエルンマイスターのプリンスとエーデルワイス(各900円)。バイエルンマスターは富士宮でドイツ人ビールマイスターによって作られています。
香り高く芳醇で、飲みごたえがあるのにすっきりとした後味。大きなグラスにたっぷりと注がれた生ビールをグビグビと飲むのはまさに至福。
生ビールはバイエルンマイスター、瓶ビールはベアードビールが用意されていました。静岡のお酒にこだわるのもにくバルの特徴です。
ビールだけでなく、日本酒も静岡の酒蔵のもの。オーナーいわく「日本の生ハムに合うのはやはり日本のお酒」。
ハムの旨さをぐぐっと引き出しながらも、ハムの塩気を気持ちよく流してくれるような、どっしりとした芯のある日本酒を選んでいるのだとか。
豚の生ハム3種(プロシュート、コッパ、ラックス)1,200円。
ここから注文したメニューをご紹介。
渡辺ハム工房といえば、平成23年度の静岡県ふじのくに新商品セレクション「最高金賞」を受賞している「ふじやまプロシュート」が有名です。
御殿場産豚「ふじのすそのポーク」を原料にし、1年半以上をかけて仕込むプロシュートはまさに絶品でした。芳醇な旨みと豊かな香り。脂が口の中でゆっくりと溶けていくのですが、しっかりとした後味が舌の上に残ります。
またコッパはとろけるように甘く、ラックスハムは柔らかなやさしいうまさ。これはお酒が進みます。
スモークチキンのサラダ(マスタードマヨドレッシング)800円。
スモークチキンがたっぷりと乗ったサラダ。口に入れた瞬間、スモークの香りが口いっぱいに広がります。肉は柔らかくとてもジューシー。新鮮な野菜との相性が抜群です。自家製ドレッシングが全体をまとめ、うまさを最大限に引き出しています。
豚舌、軟骨スモーク600円。
豚舌はこっくりとした脂のうまみ、軟骨スモークは絶妙な塩気とコリコリとした歯ごたえ。ビールに最高に合う逸品です。
ウインナー盛り合わせ(5種5本、ピリ辛、チーズ、ニンニク、ハーブ、オリジナル)600円。
パリっとした皮は薄皮で、かぶりつくと中からじゅわっと肉汁と旨みが溢れるウインナー盛り合わせ。味付けもしっかりとされていて、5本それぞれがとっても個性的。いくら食べても食べ飽きることはありません。
添えられている粒マスタードは2種類。つぶつぶとした食感が楽しめるものと、しっかりと粒が砕かれたもの。うまさを引き出しつつも、しっかりと自己主張してくるこのマスタード。これも自家製だそうです。こだわりがすごい。
立ち飲みスタイルですがとても居心地がよく、みなさんワインやスパークリングをボトルで頼んで、ゆっくりと食事を楽しんでいました。
ほかのお客さん同士、自然と会話が盛り上がる場面もありました。
さまざまなイベントを仕掛ける発想力豊かなハム職人
最高のツマミに旨い酒。この素敵なイベントを企画しているのは、渡辺ハム工房オーナーの渡辺義基さん。
渡辺ハム工房は渡辺さんが継ぐ前、じつは普通のお肉屋さんでした。ハム作りは渡辺さんの代から始めたそう。
渡辺 |
おいしいものしか作りたくない。おいしいお肉を加工するからには、よりおいしく、素材のおいしさを引き出すことに心力を注ぐ。 |
肉への熱い思いを感じる渡辺さんの職人魂。
お店を継いだ2004年からハムの種類は徐々に増えていき、現在ではふじやまプロシュートや酒かすに手作りベーコンを漬け込んだ「プラチナベーコン」、豚肉100%のサラミに白カビをまとわせ熟成させた「ふじの白雪サラミ」など、さまざまな種類のハムが店頭に並んでいます。
にくバルは毎回大盛況で、御殿場市民のあいだでは「毎月29日はにくバルの日」として知られるように。現在は近隣店舗の「トキバコ」でもにくバルを同時開催しています。
ちなみに渡辺ハム工房では、にくバルのほかにも多数のイベントを開催しています。たとえば肉の塊を量り売りし、その場で焼いて食べる「ステキなステーキナイト」。手作りウインナーを1時間1,500円で食べ放題できるイベント。腕のいいフレンチシェフを招いてアラカルトでフレンチを楽しむ「ハレンチなフレンチ」などユニークなものばかり。
渡辺 |
常にどんなイベントが面白いか考えています。おいしいものを食べられる場があって、街に人が集まり、コミュニティが盛り上がっていけばいいなと思っています。 |
職人が仕掛ける最高に旨い食のイベント。これからも渡辺ハム工房のイベント情報は見逃せません!
渡辺ハム工房のイベント情報はこちら(公式Facebookページ)からどうぞ。
※年末となる2017年12月29日も開催されます!