フォトジェニックすぎるお寿司「VEGESUSHI」って?
ワークショップで作り方を教わってきました!
こんにちは! ライターの空芯菜です。
突然ですが、こちらをご覧ください・・・!
ケーキ? スイーツ? ・・・じつはVEGESUSHI(ベジ寿司)という野菜を使った押し寿司なのです!
VEGESUSHIは「お寿司を食べたいけど魚が苦手・・・」「健康志向でカロリーの高いものは・・・」という人でも楽しく寿司体験を味わって欲しいという想いから、フードデザイナーのGenさん、ベジタリアンシェフのKeiさん、野菜ソムリエのJunさんの3人組からなる「hoxai kitchen」が考案したもの。
作り方と楽しみ方を教えるワークショップや、3人が制作したVEGESUSHIのレシピアートブックをきっかけに、じわじわと世界で注目されています!
奥に置いてあるのがVEGESUSHIのレシピアートブック。
それがなんと2017年9月25日、静岡県初となるVEGESUSHIワークショップが袋井市で開催されたので、VEGESUSHIを作るために参加してきました!
さらに作ったVEGESUSHIは、いつもお世話になっている我らがmitecoの吉松編集長を元気にするため食べてもらうことに・・・。
吉松京介
miteco編集部編集長。私と同じ1992年生まれ。しっかり栄養のある食事をとっているのか心配になるくらい細い。多忙でいつも疲れているイメージがある。
吉松 |
僕のために素敵なお寿司を作ってくれるなんて嬉しいです! 試食するの楽しみにしていますね! |
空芯菜 |
吉松編集長にはいつもお世話になっているので、感謝の気持ちを込めて作りますね! |
吉松 |
ありがとうございます! そういえば、空芯菜さんって普段から料理はするのですか? |
空芯菜 |
普段はあまり料理しないです! たぶんおいしいお寿司が作れると思うので楽しみにしていてくださいね! |
吉松 |
は・・・はい(変なものを食べさせられそうで不安・・・)。 |
世界で注目されているVEGESUSHIづくりを体験!
ワークショップの会場は、袋井市にあるバル「PAN de NIQ〜パンデニック〜」です。
VEGESUSHIのおしゃれさに負けない雰囲気で、なんだか気分も高まってきます! 参加者は若い女性からマダム、男性まで幅広い年齢層の方たちが揃っている様子。
あらためまして空芯菜です。
そしてワークショップのテーマは、参加者とペアで作る「秋の野菜を使ったVEGESUSHI」です! 秋の野菜を使ったVEGESUSHIは、ワインや日本酒との相性抜群らしい。
お寿司に使う野菜は、バイキング形式でずらりと並べられています。この野菜たちの味付けはあえてシンプルにしていて、しかも静岡の野菜を使っているんだとか!
VEGESUSHIの作り方を学んで実践!
作る前にワークショップの講師、「hoxai kitchen」のGenさんがVEGESUSHIの作り方を教えてくれました!
参加者のみなさん、中央のGenさんの説明を真剣に聞いています。
VEGESUSHIを作る際に必要になる道具はコチラ!
押し器です! 押し器の実物を見たのはこのときが初めてでした・・・。
ここからはGenさんに学んだことを踏まえて、ペアの方と一緒にVEGESUSHIを作ってみます!
VEGESUSHIの作り方
VEGESUSHIを作るにあたって、はじめに「味重視」からスタートして見た目を整えるか、「見た目重視」からスタートして味を整えるかを決めることが大事だそうです。ペアになった方と相談すると、即「見た目重視」に決まりました。
味も大事ですけど、見た目が素敵なほうがいいですし!(もちろん吉松編集長に食べてもらうことは忘れていませんよ・・・!)
1. 具材選び
ふたりで「どんな材料を入れたら美しいVEGESUSHIが作れるか・・・?」と考えながら選んだ結果、写真のような食材が揃いました! 用意されていたベースの酢飯(黒米)の色や野菜の色彩を考えています。
2. 押し器の下に「顔」になる野菜を並べる
押し器にはまず「顔」となる野菜を並べます。酢飯が黒米ですのであえて白っぽい野菜、レンコンとネギを敷いてみました!
ポイントは野菜を並べる前に、押し器の切れ込みが下向きになっているかを確認してから並べること。色彩や相性を考えながら、野菜をチョイスすることも大事だそうです!
3. 酢飯を敷き詰める
次に具材の上に酢飯を敷き詰めます。コツは野菜が隠れるよう薄く敷き詰めること。角までしっかり詰めると、完成したときに綺麗な長方形になります!
ちなみにまんべんなく酢飯を敷き詰めつつ、縁にオリーブも並べてみました。オリーブの形が崩れないように優しく並べることを大雑把な私なりに気をつけています・・・!
4. 再び野菜を詰める
酢飯を敷いたあと、再び野菜を詰めます。2層目に入れる野菜は、味がしっかりしているものを入れるといいそうです。
ということで、味の濃いきんぴらごぼうと人参ペーストと舞茸を敷き詰めました。2層目は秋らしい配色になりました!
5. 酢飯を詰める
そして野菜をサンドするようにまた酢飯を敷き詰めます。「層によってお米の種類を変えるのも面白そう・・・」ということで、隣の席の方から白米を分けてもらって敷き詰めてみました!
このときに酢飯を詰めすぎてしまうと、押さえる時に酢飯が出てきてしまうことがあるので、控えめに酢飯を入れることを忘れずに。
6. ふたをして思いっきり押す!
あとは、ふたをして思いっきり押します。必死に押していたためか、ペアの方が応援してくれました!
押すときは写真のように全体重を乗せます。ストレス発散にもなりそうですね・・・!
7. 押し器の切れ目に沿ってカット
そろそろ終盤です。ふたを外し、押し器の切れ目に沿ってカットします。カットの作業は普段から料理をしているというペアの方に任せました。
カットしたあとは、もう一度ふたを乗せてから押し器を外して・・・
酢飯を2種類使ったからか、断面の配色がはっきり! 最後に飾り付けをして、完成です。
デデン!!
オシャレにできたのでふたりで感動。あとは、味が問題です!
いざVEGESUSHI実食!!!
それでは、作ったVEGESUSHIを吉松編集長に食べてもらいましょう。
空芯菜 |
吉松編集長、ついにVEGESUSHIができましたよ! |
吉松 |
おお!!! ついに完成しましたか! |
空芯菜 |
かなりの自信作です! ふたりで作ったのでおいしいはずです! |
吉松 |
(だといいな) |
じっくり味わっている吉松編集長。味のほうは・・・
吉松 |
お! おいしい! おいしいですよ!! |
表情ではわかりづらいですが、かなり喜んでます。
空芯菜 |
喜んでくれてよかったです! こんなに喜んでいる吉松編集長を見るのは初めてです! |
食べるのがもったいないぐらいの出来栄えでしたが、私も作ったVEGESUSHIを食べてみました。
空芯菜 |
これは、お・・・おいしい!! ネギやレンコンのサクサクとした歯ごたえがいいし、2層目にきんぴらごぼうの濃い味付けで醤油がなくてもおいしく食べられる! これなら何個でも食べられそう・・・! |
見た目重視にしたのですが、味もおいしくできて大成功です!
完成したVEGESUSHI撮影会が始まる
VEGESUSHIを作り終わったら、参加者のみなさんで撮影会に突入しました。
どのVEGESUSHIもオシャレで色彩りが鮮やかで眩しい! これがフォトジェニック・・・!
スマホで撮影している人が多数でした。みなさん嬉しそうに撮影していたのが印象的です!
撮影が終わったところで、講師のhoxai kitchen フードデザイナーのGenさんに完成したVEGESUSHIを見ていただきました。
空芯菜 |
Genさん、私たちペアのVEGESUSHIはどうでしょうか? |
Gen |
おお! 酢飯が黒米だから、白ベースの野菜を選んだのは正解だね! |
空芯菜 |
顔になる野菜を白ベースのネギとレンコンを選んでよかったです! もしお時間ありましたらお話を聞いてもいいですか? |
Gen |
もちろん! |
ということで、講師のGenさんにお話を聞いてみます。
市角壮弦(Gen)
hoxai kitchen のフードデザイナー。hoxai graphicsのアートディレクター、デザイナー、占い師などでも多彩に活躍。国内外の広告デザインを手がけたり、BBT大学(大前研一学長のビジネス・ブレークスルー大学)の経営学部専任講師もしたりもしている。
Genさん曰く「VEGRSUSHIは野菜の鮮度が大事」!
空芯菜 |
全国でこのようなVEGESUSHIのワークショップをやっているんですか? |
Gen |
やっています。ターンを決めていて、夏はヨーロッパでやってましたけど、秋は日本を中心にワークショップをやっていきたいと思っています。 |
空芯菜 |
季節でワークショップを分けている理由を聞きたいです! |
Gen |
私が単純にヨーロッパに仕事に行っているからですね。あと日本の秋の味覚っていうのは、世界で素晴らしいものなので、この時期に作っていると楽しいんですよ。ちなみに夏野菜は、意外とヨーロッパのほうがおいしかったりしますよ。 |
空芯菜 |
そうなんですか!? 知らなかったです。VEGESUSHIで使用する野菜は、その地域の野菜を使っているのですか? |
Gen |
毎回使っている野菜は違いますね。今日のワークショップでは、全部静岡で野菜を買いましたよ。 |
空芯菜 |
ワークショップで使った野菜は今日買い出ししたのですか? |
Gen |
そうですね。前日に仕込みをすることはあるけど、今回のワークショップは夜だったので、朝に仕込みをしました。あまり仕込みの時間を置いてしまうと味が落ちてしまうので、なるべく直前に仕込みをするようにしています。
結果、いつもバタバタちゃいますね・・・。でも、やっぱり寿司なので野菜だって鮮度が大事なんですよ。魚もそうですし。なので、どうしても直前になってしまいます。 |
静岡の人は野菜を多く食べることが発覚!
空芯菜 |
静岡で初めてのVEGESUSHIワークショップをやってみて、静岡の野菜や参加者さんのことなどなにか感じたことはありましたか? |
Gen |
静岡の人ってすごい食べますよね! |
空芯菜 |
え!? そうなんですか!? 気づかなかったです・・・。 |
Gen |
あと野菜をふんだんに使うよね! いままで行ったワークショップで、静岡の野菜使用量は一番多いです。
普通は、お米が先になくなることが多いですよ。でも今日のワークショップは、野菜が先になくなりそうな感じになって、急遽、京都の野菜を仕込みを使ったりしたんですけどね・・・。静岡の人って野菜いっぱい食べるんだろうね! |
空芯菜 |
静岡にずっと住んでいますが、言われてみればそうかもしれないです! |
Gen |
単純に静岡ってご飯おいしいですよね。 |
空芯菜 |
そうですね! 遠方から来た友達は「静岡のご飯はおいしい」ていう人が多いです。 |
Gen |
いろいろ回ってみて思いました。あと静岡の人って、フランクで率直で接しやすい感じがします。裏表がないよね。 |
VEGESUSHIは「みんなで作って楽しむ場」自体が作品
空芯菜 |
世界でワークショップをやってみて、楽しいポイントはありますか? |
Gen |
本を作っているだけだと、果たして本当に楽しんでくれているのかどうか、すごい不安になります。
でもワークショップをして、こうやって生の反応を見ると、反省する部分もありつつ、みんなが「おいしい!」って言ってもらえるので、いろいろな苦労が一瞬で吹き飛びますね。
だからワークショップはやめられないです! 私はケータリングよりもワークショップのほうが好きですね! |
空芯菜 |
ケータリングよりもワークショップ? |
Gen |
ワークショップのほうがみんなの楽しみ方が見えるので。VEGESUSHIって僕の作品っていうよりは、「みんなで作って楽しむ場の空気が作品」だと思うんです。 |
空芯菜 |
これからも世界や全国各地でワークショップをやり続けますか? |
Gen |
そうですね。ここ数年はワークショップを中心にやっていって、ワークショップで気づきを得たことに、全く新しいことを始めようと思っています。体験をデザインすることが最終目標なので。
ヨーロッパでは、VEGESUSHIレシピとかを作って販売をしたりして、こういうカルチャーをヨーロッパでつくっていきたいと思っています。そのために動いています。 |
空芯菜 |
お忙しいなかインタビューをありがとうございました! |
VEGESUSHIのワークショップに参加してみて、普段は料理をしない私でも楽しみながらVEGESUSHIを作ることができました! 料理をしているというより、「工作をしている楽しさに似ているな」と個人的には感じます。
自分たちが作った料理が喜んでくれると嬉しいですね! 体験をデザインすることって素敵なことなんだなと思います。
あと、吉松編集長が「おいしい!」と喜んでくれて企画大成功です! ※ちなみにGenさんのインタビューが終わったあと、吉松編集長はVEGESUSHIを完食していました。
みなさんも、大切な日やパーティーをするときなどVEGESUSHIを作ってみてはどうでしょうか? 一緒に作れば素敵な思い出になること間違いなしです。まずは、ワークショップに参加したりレシピ本を見たりしてVEGESUSHIに挑戦してみてください!