フォトジェニックなNEW静岡おでんへの挑戦!
【エピソード1】県外出身者による構想編
からだの芯から冷え込む日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。この季節の暖房は28℃強風設定、冬を越せる気がしないmiteco編集部の馬場です。
今年もそろそろ静岡おでんの季節がやってきますね。
静岡のソウルフード「静岡おでん」。
でも昨今の流行り「インスタ映え」の観点から見ると、静岡おでんってちょっと地味な気がする……。もっと若者に爆ウケ必至の激フォトジェニックなおでんを作れないものか?
編集部・馬場(写真右)、編集長・吉松(写真左)。
馬場 | そういうわけで、「NEW静岡おでん」を作ろうと思います。 |
吉松 | 作ろうと思いますじゃないよ。面白そうだけど、とりあえず仕事してもらっていい? |
馬場 | 大賛成? ありがとう! じゃあ、1時間後までに考えといてください。フォトジェニックでインスタ映えする俺なりの最強NEW静岡おでんを。 |
吉松 | ちょい……。 |
理解ある編集長がかなり乗り気になってくれたところで、ここからは「フォトジェニックなNEW静岡おでんへの挑戦! 県外出身者による構想編」をお送りします! ※馬場は福島県、編集長は島根県出身です。
NEW静岡おでん:馬場プレゼン
馬場 | じゃあ、プレゼンは言い出しっぺのわたしから。こちらです、じゃん。 |
馬場 | 「インスタ映え間違いなし! 女子大歓喜☆NEW 静岡おでん」です。 |
吉松 | 完全にふざけてるでしょ。 |
馬場 | 大真面目。まず、いま若者のあいだで大流行の「電球ソーダ」を取り入れて、「電球おでん」にいたします。 |
吉松 | 電球おでんってなに? 電球でなにをどうすんの。 |
馬場 | 鍋の外にある電球は、おでんをよそったり、ダシ粉や青のりを入れるための器。鍋の中で煮込まれてる電球は汁を光らす用。ナイトプール的な。 |
吉松 | それ大丈夫? スープが入っちゃってショートするとか。 |
馬場 | なんとかします。インスタ映えは、そういった危険も伴うものだと思うから。 |
吉松 | 伴いません。そもそも具材もめちゃくちゃだよね。 |
馬場 | 統一感の塊でしょ、女の子が好きと思しきものを詰め込んであります。パクチー、生クリーム、アボカド、パンケーキ……。 |
吉松 | ……静岡おでん要素は? |
馬場 | 全具材がちゃんと串に刺さってます。ダシ粉と青のりも用意してあるし。あとはこのお汁、虹色なんですけど、緑色の部分は緑茶です。 |
吉松 | 虹色ってどういう状態? |
馬場 | マーブル模様みたいな。着色料でぶわっとド派手に。 |
吉松 | あのさ、ちょうど最近マツコ・デラックスが怒ってましたけど。「インスタ映えのために食べ物を粗末にしてはならん」と。 |
馬場 | 粗末にしてないです、全部おいしくいただけると思う。 |
吉松 | 怖いわ、どこからその自信が湧いてきてんの。 |
馬場 | まあ、若干の「インスタ映えディス」も込めつつ。 |
吉松 | ああ、皮肉ね……。「こういうことをやってはダメだぞ」っていう。 |
馬場 | そうそう。NEW静岡おでんの「NEW」の部分を追い求めちゃった感はありますけど。 |
吉松 | 本当にNEWが強すぎる。「NEW静岡おでん」くらい。 |
馬場 | でも悟さん(編集部・安藤)が修善寺・虹の郷で「インスタ映え」の取材をしたときに言ってたから。
「インスタ映えは色をたくさん入れてカラフルにしつつ、非日常感を出すことが大切」って。 |
吉松 | 非日常感っていうか、プレゼン含め異次元感あるな……。結論、これは静岡おでんではなく「インスタ映えのごった煮」。 |
馬場 | 全然理解してくれない(憤怒)そうしたら次、吉松さんの見せてください。 |
NEW静岡おでん:吉松プレゼン
吉松 | はい。名付けて「まるで富士山! NEW静岡おでん」。 |
馬場 | 蓮コラ? ※わからない方、画像検索の際にはご注意ください。 |
吉松 | 蓮コラじゃないです。白菜、豚バラ肉、にんじんとかをぐるぐる巻いて作る「ロール鍋」がモチーフ。去年からあったんだけど、最近のインスタ映えブームに乗っかって今年の冬流行するんじゃないかって注目されてる。その具材をロールキャベツに代えて大胆に並べてみました。 |
馬場 | へえ、知らなかった。ひとつ気になるのが、キャベツなら緑色じゃないでしょうか。この青色は? |
吉松 | 着色料。 |
馬場 | 青色って食欲減退効果があるって聞きますけど、それはいいんですか? |
吉松 | って思うでしょ? |
馬場 | オッ? 急に会話が成り立たなくなった。 |
吉松 | というのもじつはこれ、富士山をかたどっていて。青の部分がふもとで、真ん中は山頂なので白くなってる。 |
馬場 | 白? それも着色料ですか? |
吉松 | いや、大根とか使おうかな。ロールキャベツって言いながらも中身は結構むちゃくちゃで。大根がありつつにんじんもありつつ……でも青だけは着色料。 |
馬場 | その奇妙なこだわりやめて。そもそもこれ、おでんっていうかロールキャベツでは? |
吉松 | 周りを彩る具材は牛スジ、こんにゃく、がんもですし、串にも刺さってますし……。 |
馬場 | 心ばかりのおでん感。この横で光ってる緑色のものはなんですか? |
吉松 | それはウス茶糖。 |
馬場 | 静岡市民おなじみのローカルドリンクだ。それを鍋の中に入れるんですね。 |
吉松 | なに言ってんの? セットドリンクです。NEW 静岡おでんのお供はウス茶糖だから。 |
馬場 | お供ってなんだ。でも蓮コラの隙間から覗いてるお汁も緑色ですよ。 |
吉松 | 蓮コラじゃないってば。これはですね、緑茶にお出汁を混ぜた特製スープ。 |
馬場 | あ、わたしのと一緒だ。 |
吉松 | それとは話が違う。こっちは味の保証がされてるから。 |
馬場 | なんでじゃ! なんというかインスタ映えじゃなくて、ツイッター映えのほうが合ってる気はします。 |
吉松 | いや、葵ちゃんのやつのほうがどう考えてもツイッター映えだから。 |
馬場 | いやいやいや。じゃあ折衷案として、器を電球にするのはどうですか? |
吉松 | あ~それはちょっといいなと思った。そこだけ。 |
馬場 | ……。いま気づいたけど、この左上の黄色い線はなんです? |
吉松 | 後光。 |
馬場 | あなたも大概ふざけてるじゃん。 |
バチバチのNEW 静岡おでんバトル! 勝者は……?
収集がつかなくなってきたため後日、編集部員で生粋の静岡人・山口さんに、どちらが「インスタ映えするNEW静岡おでん」にふさわしいか白黒ハッキリしてもらうことに。
馬場 | どうなんですか、山口さん。絶対にわたしの「NEW 静岡おでん」のほうが女子に爆ウケしますよね、ね? |
吉松 | いや、ひと目見て富士山だってわかるこっちのほうが「NEW 静岡おでん」の名にふさわしい。 |
山口 | どれどれ……? |
・・・
キッ!
吉松・馬場 | !? |
山口 | こんなもん、静岡おでんじゃなーーい!!! |
エピソード2に続く。