旅のおともに川根茶ラテを「cafe TRUNK」
感動に出会う大井川鐵道沿線の旅【11話目】

  • posted.2017/10/02
  • Takashi
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旅のおともに川根茶ラテを「cafe TRUNK」 感動に出会う大井川鐵道沿線の旅【11話目】

「川根はずっと1本道だから、気軽にちょっと立ち寄れるお店があったらいいな」

今回は、そんな経緯から2年前にオープンしたかわいらしい1軒を紹介します。

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川根温泉からほど近く、川根茶専門店「やませき」の敷地内にある「cafe TRUNK(以下、トランク)」。なんとなくアメリカンな雰囲気で、手作り感のある佇まいが素敵です。

聞けばこの建物は旧川根小学校の廃材を使ってしつらえたとのこと。道路から少し引っ込んだところにポツン、と存在しているので、川根ドライブの際はぜひ慎重に探してみましょう。

地元で念願のカフェオーナーに!

冒頭の1文はトランクの店主、小玉美和子さんが川根でカフェをオープンした経緯ですが、そこにはもうひとつ理由があったそうです。

daitetsu11_02ラテアートを描く小玉さん。

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小玉

地元で、やりたかったんですよ。正確にいうとわたしの地元は川根本町で、ここは位置的には島田市川根なのですが……。
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Takashi

このまま車でまっすぐ走ればすぐ川根本町ですよね。地元の方としては、その境界ははっきり分けて見ているのですか? 私のように外から来る者にとっては「川根は川根」といったイメージですけれど。
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小玉

いえ、私たちも川根は川根というくくりで見ていますよ。だからここも地元というか。あーでも、現島田市側の人から見たらどうだろ。

……と、お店に直接関係のない話題から入ってしまいましたが、この機会に整理しておくと、私が普段の記事で「川根」と呼んでいるのは島田市川根から川根本町にかけてのエリア

島田市川根と川根本町になる前は川根町、中川根町、本川根町という具合に分かれていたので、やはり同じ「川根」であるという見方が腑に落ちる気がします。

ちなみに大井川鐵道本線の終点となる千頭あたりまでが一般的に「川根路」、その先の接岨峡温泉や寸又峡は「奥大井」と呼ばれることが多いようです。

daitetsu11_03山関園製茶が営む「いっぷく茶所 やませき」。トランクはこの敷地内にある。

その川根路から奥大井へ至る道中はたしかに、長い長い1本道。あたりの風景や列車の姿が目を楽しませてくれるものの、ひと休みできるところがもう少しあるといいな、というのはまさにドライバーが時折感じる点であったと思います。

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小玉さんは静岡市内のとある名の知れたカフェで経験をつんだあと、川根に戻りトランクをオープンしました。カフェオーナーになることはかねてからの念願だったそう。

店名には、「バッグに荷物を詰める感覚で気軽に立ち寄ってほしい」という想いが込められています。だからドリンクや焼き菓子はテイクアウトも大歓迎。

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加えて小玉さんの「地元への愛着」みたいなものを、その手仕事の随所に感じられる点が、またほほえましいのです。

トランクがこだわる“地元産”

気軽に寄れるコーヒースタンドといった佇まいのトランク。「まずはラテをいただくことにしよう……」ということでこちらをオーダーしました。

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ラテはラテでも川根茶をブレンドした「kawane茶ラテ(税別450円)」。地域の味がこういう形で楽しめるのはやっぱりうれしいですね。

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小玉

川根抹茶を使用したラテになります。あと普通のコーヒーやカフェラテには、静岡市の「創作珈琲工房・くれあーる」さんの豆を使わせてもらっています。
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Takashi

くれあーるさんといえばもう静岡では大御所ですね。豆のタイプとしてはどのような? やはりこういったタイプのお店で昨今流行りの浅煎りですか?
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小玉

いえ、オープン当初に悩んだのですが、地元の方たちの好みを考えて、深めのブレンド豆にしました。香り高く深みとコクのある豆ですよ。

daitetsu11_07川根「おやじ農園」の手作り塩を使ったミネラルたっぷりの「塩バターパウンド」。

おお……。なんという地元愛。メニュー表を見ているとほかにも積極的に地産の食材を活かしていることがわかります。

daitetsu11_08「フルーツヨーグルトパルフェ(税別540円) 画像提供:cafe TRUNK

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小玉

最近はこのパフェが人気で、川根「たむらのうえん」さんの無農薬ブルーベリー、またはわたしの実家で採れた同じく無農薬ブルーベリーをジャムソースにしています。オーダー後にフルーツをカットするので少々お時間いただいてしまいますが。
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Takashi

ご実家でもブルーベリー育てているんですね! そういえば最近、川根のブルーベリーってよく耳にする気がします。音戯の郷のカフェにも栽培している農家さんがいらっしゃいました※。
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小玉

そうなんです。実がすごく大きく育って、おいしいんですよ。ほかにも自家栽培の果物があって、スカッシュなどにしてお出ししています。あとランチメニューにはなるべく地元の野菜をたくさん使って、彩り豊かにしています。

daitetsu11_09「ガパオライス(サラダ・スープ付きで税別950円)」。

ランチはほかにサンドイッチセット、ハンバーグ定食やしょうが焼き定食など家庭的なものもあり、スイーツもプリンアラモードやニューヨークチーズケーキなど多彩に取りそろえています。川根路の旅の記憶にぜひ、トランクの味覚を連れていってください。

押さえておきたい大井川グルメ

cafe TRUNK

住所:〒428-0103 静岡県島田市川根町身成3533
電話番号:080-8976-9636
営業時間:10:00〜17:00
定休日:火曜日、ほか不定休あり
アクセス:新東名島田金谷ICから約20分(車)