学生が創る学祭「碧風祭」の魅力に迫れ!
事前潜入で知ったワクワクを一挙ご紹介!
秋は、さまざまな大学で文化祭が行われる季節。
「今年はどこの学校の文化祭に行こうかな~」なんてお悩みの、そこのあなた!
私(米田)がおすすめするのは、浜松市中区にある静岡文化芸術大学(通称:文芸大)の文化祭「碧風祭」。
毎年11月の第1土曜日~日曜日に行われ、今年は11月5日~6日の2日間にかけて開催されます!
じつは私も文芸大の4年生。碧風祭に参加するのも、今年で4年目でございます。
碧風祭では毎年、学校の中庭(出会いの広場)や各教室で、サークルや有志によるたくさんの企画が行われています。
内容は、食べ物屋さんから作品発表、雑貨屋やみんなで遊べるゲームまでさまざま!
出会いの広場中央のメインステージでは、2日間で21組もの団体パフォーマンスが見られますよ!
そしていま、学校は碧風祭に向けた準備の真っ最中です!
今年の文化祭はどうなるのか、準備中の団体にお話しを聞くために、ちょっぴり校内を歩いていきます!
芸術を身近に感じてほしい「アート解体新書」
校内へ入り、さて、どこをあたってみようかと思っていると・・・。
なにやら作業をしているふたり組を発見! さっそく、お話しを伺ってみます。
取材を受けてくれた芸術文化学科4年の、安藤美應さん(左)と土屋響子さん(右)。
おふたりは碧風祭で、芸術作品を身近に感じてもらうための企画展「アート解体新書」を、北439教室でおこなうそうです。
米田 | 芸術作品というのは、自分たちで作ったものを飾るんですか? |
安藤さん | いいえ、鴨江アートセンターなどで活動している、浜松市のアーティストさん1名の作品をひとつお借りして展示するんです。 |
安藤さんは、mitecoでも浜松のアート&カルチャーを楽しむスペースとして「鴨江アートセンター」を紹介している方。親交も深そうなだけに、どんな作品が展示されるかワクワクですね!
米田 | 「解体新書」ということですが、なにかコンセプトがあるんですか? |
安藤さん | “その作品対お客さん”という一対一の関係を作る、というのがありますね。 |
米田 | 展示っていうと、「自由に作品を見て、自由に感じてください」というイメージがありますが・・・。「一対一」というのにはどういった意味が込められているんですか? |
安藤さん | 作品の背景や、作品に込めた思いを分かりやすく説明して、「あ~こういう作品なんだ」っていうのを分かってもらいたいと思っています。作品との距離をもっと身近に感じてほしいなあって思って! |
土屋さん | それによって、その画家さんにとっても作品が広まるきっかけになればいいよね。 |
取材時は作品を展示するための壁を塗っている最中でした。
米田 | 来てほしいお客さんのターゲットはありますか? |
安藤さん | ん~、とくに誰というのは意識していないです。というのも、アートって大人だからわかる、とかいうことじゃないと思うんです。だから、誰でも楽しめる、というのは考えていて、美術館に行ったことがない大人の人も、子供さんも、みんなにぜひ遊びに来てほしいですね。 |
さすが、芸術作品について学んでいる芸術文化学科のおふたり。芸術への愛を感じます。壁を塗っているときもふたりともニコニコで楽しそう!
当日は、「ピクニック画廊」という企画展とのコラボスタンプラリーもおこなうようです。そちらとも併せて要チェックです!
美味しいコーヒーと心休まる場所を。「タマリバ」
校内を歩いていくと、こちらの教室から楽しそうな話し声とコーヒーのいい香りが・・・! 思い切って入ってみましょう!
出迎えてくれたのは国際文化学科4年の西澤太郎さん(左)と大田大偉さん(右)。
じつはこのおふたりは、碧風祭だけでなく普段から学校内にコーヒー屋「タマリバ」を、毎週水曜日に開店しています!
私もたまにコーヒーを飲みに行っているんですが、碧風祭でも出店するとのことでとっても楽しみ。開店スペースは、4階にある北434という教室です。
米田 | わ~! いい香りのコーヒー! |
西澤さん | このコーヒーは、フィリピンからフェアトレード※で仕入れた豆。で、こっちのお砂糖は沖縄産のものだよ。碧風祭では、コーヒーと一緒に、パンを販売する予定! |
米田 | フェアトレードってとても素敵ですね! その分ちょっとお高そうにも感じるんですが、ちなみに1杯おいくらでしょう? |
大田さん | 碧風祭では300円で提供する予定だよ! |
米田 | すごく安くないですか? |
西澤さん | そうだね。フェアトレードっていうのは、本来は「お金のやりとり」が発生することを言うんだけど、それだとやっぱり敷居が高くて・・・。
だから、フェアトレード商品を広めたり、知ってもらったりするためにいつもは100円なんだ。
碧風祭ではもろもろの準備もあってちょっと高くなってしまったけれど、ご満足いただける価格で提供したいなって思っています。 |
※フェアトレード:途上国の生産物を適正価格で購入し、過酷な労働状況のなかで働く人々の生活の向上を目指す売買方式。私たちができる、身近な国際協力のひとつです。
「タマリバ」さんではコーヒー豆を挽いて、1杯ずつドリップして入れてくれます。
米田 | パンも西澤さんたちが? |
西澤さん | ううん。もともと僕らは浜松市天竜区にある春野町でこのコーヒーを出してて。そこでコラボカフェをしたときに知り合った、春野町のパン屋さん「オルセット」のパンを売らせてもらう予定だよ。 |
碧風委員へ突撃!「誰もが楽しめる文化祭を」
いろいろ回ってお話しを聞いていくと、どの団体も想いやコンセプトが詰まっていて、当日が本当に楽しみになってきました!
そして、碧風祭を知るためには、やっぱり企画と運営を束ねる碧風祭運営実行委員会に聞くのが一番かも・・・?
と思って、急きょお時間を作っていただき、実行委員長である宮本優佳さん、ステージ局長である村松佑美さんにお話しを伺ってきました。
村松さん(左)と、宮本さん(右)。碧風祭のパンフレットをもってぱちり。
米田 | 碧風祭って、ひと言でいうと、どんな文化祭ですか? |
宮本さん | そうですね・・・当たり前ですが、やっぱり学生主体、というか。今年の碧風祭のテーマは「扉」なんですが、これと掛け合うように碧風祭に向けてプレイベントをしていたり、SNSで団体が積極的に発信していたり、学生が自ら扉を開いているのが特徴かな、と思います。 |
米田 | 確かにさっきまで回ってきた団体さんも、みんなやりがいをもって取り組んでいるという感じがしました。実行委員会さんは、どのようなことをしているのか教えていただいてもよいですか? |
宮本さん | パンフレットの発行やステージ企画の進行、企画団体の部屋の割り振りや予算の管理や、学外・企業への広報などですね。このパンフレットも、デザインからなにまで実行委員会の学生で作っているんです。
当日の出展も、雑貨とかアクセサリーなどのショップはもちろん、画廊や体験型ワークショップみたいなブースもあって、芸術や文化を学んでいる文芸大ならではかな、って思います! |
過去の碧風祭の様子。出会いの広場には出店がたくさんです!
米田 | いよいよ碧風祭直前ですが、こんな文化祭になったらいいな、という理想はありますか? |
村松さん | 私はステージに思い入れがあって、とにかくたくさんの人に見て楽しんでもらいたいですね。遠目に見るんじゃなくて近くで、みんなで一緒に団体さんのパフォーマンスを楽しんでもらいたいです!私も、パフォーマンスをする団体さんには、最高の舞台になるよう、精一杯サポートします。 |
宮本さん | 文芸大は、地域の人たちも気軽に足を運べる学校だと思っているので、文化祭でも学生だけで盛り上がるんじゃなくて、地域の人や大人、子供までぜひぜひ、遊びに来てほしいです! あとは、どの人もケガをしないように楽しんでほしいですね! 絶対!(笑) |
お忙しいなか、取材を受けてくださった宮本さんと村松さん。取材の最後に宮本さんは、「この碧風祭が参加した人にとって、新しい世界への扉を開くきっかけになったらいいな」とおっしゃっていました。
ちなみに、こちらが今年の碧風祭のポスター。扉からたくさんのワクワクが飛び出しているような素敵なデザインです!
さて、出展する団体さんの、そして碧風祭運営実行委員会の愛と思いが、たっぷり詰まっていることが分かった今回の取材。
お話しを伺いながら私自身も、いよいよ明日に迫った碧風祭がとっても楽しみになりました。
11月5日~6日の天気予報は晴れ。おうちにこもっているだけではもったいないですよ。ぜひ、家のドアを開けて碧風祭へと、新たな世界の扉をたたきに来てください!