【MC全文掲載】富士宮でいったいなにが?
3776#Season4ライブレポート・復活編
2017年5月3日。3776プロデューサーの石田さんのサプライズに全員が戸惑ったこの日、富士宮市民文化会館でなにが起きたのか?
謎が謎を呼ぶ「3776復活ライブ」をアーカイブすべく、この場を借りて拙いながらライブを振り返ることにしました。
静岡のご当地アイドルが4組出演!
舞台は富士宮市民文化会館。じつは、今回の復活ライブは地元のイベントとして激プッシュされていました。
開場直後の13時6分、ホール内に流れる『3776を聴かない理由があるとすれば』。このアルバムで人生が狂ったという人も多いでしょう。かく言う私もそのひとり、かもしれません。
会場内には約200人の観客。期待と不安が入り混じる気持ちで待ち続けた結果、14時になって最初に登場したのは意外というか、やっぱりというか・・・。
サプライズゲスト:井出ちよの
サプライズゲストとして井出ちよのさんがソロで出演。3776の復活ライブを応援するために駆け付けたとのことです。
井出ちよのソロ『もうすぐ高校生活』の1曲目のカラオケを使った寸劇を披露。この春より高校生となった彼女ですが、「意外と中学時代より楽しい」という言葉に安心したハイカーもいるのではないでしょうか。
自己紹介のときの「ちぃちゃーん!」というコールは、いつも以上に大きかった気がします。
ひとりでステージを構成する力はブランクを一切感じさせません。「あぁ、コレコレ。この感じ」と安堵したハイカーも多いはず。いまさら驚く人も少ないかもしれませんが、まだ高校1年生です。
そして、
「私が出てきた意味はあとでわかる」
と、意味深な言葉を残してちよのさんはステージを降りました。
セットリスト
1.ハートの五線譜
MC
2.体調管理のために
MC
3.ギャル子大ピンチ
1組目:pixieさち
本編の1組目は、JS(女子小学生)アイドルpixieさちちゃん。『別冊少年チャンピオン』内の掟ポルシェさんのコーナー、「掟ポルシェの死ぬ気!全力音楽塾」にも登場したことでも話題になったアイドルです。掟さんも最前列で見ていました。
「ハッピースマイルをお届けしますにゃんこ大好き、さちです!」というMCに対し、ヲタの人から「でも、ホントに好きなのはー?」というレスポンス。それに対し、「ホントに好きなのはエ・イ・ヒ・レ」という自己紹介に会場が湧きます。
準備万端で臨んでいるであろう20分のステージを見て、「小学生なのに」と感心してしまいました。
セットリスト
1.ちいさな恋のものがたり
2.気まぐれLovely☆Cat
3.初恋スイーツ
4.ドキッ‼
2組目:Mi-II
『私の世界遺産』のイントロとともにMi-IIのあきなさんが登場。
Mi-IIは、過去にmitecoにも登場していただきました。4月下旬から急きょ3人のみになってしまいましたが、20分のステージはそれを感じさせないものでした。
今回の見どころはすずなさんではなかったでしょうか。※感想には個人差があります。
「すーちゃんって呼んでください!」のコール時。
ライブ中に少し元気がなさそうだなと感じる瞬間もありました。
GWはライブをしたりお茶娘になったりしていたので、疲労という理由もあるかもしれません。
ただ、「笑顔がモットー!」というキャッチフレーズだけに、それを貫く姿勢はアイドルの鏡だと感じました。
※余談ですが、私はTwitterですずなさんの画像にしばしば「いいね!」しており、友人から「TLに毎日すずなさんが出没する」と言われています。またこちらもあくまで余談ですが、編集部の山口から送られてきた5月3日の写真はあきなさんが多めでした。
とくに『コケモモ』、よかったですよね。転換期を迎えているMi-IIですが、歌詞とともにグッときたファンも多いのではないかと思います。
新参ファンですが、それですら『コケモモ』にはいろいろな思い出が詰まっています。
セットリスト
1.私の世界遺産
2.やっぱり君はそうさバッチリさ
3.わかってよねえ先生
4.コケモモ
3組目:すみれ
正直、きいなちゃん(黄色担当)脱退直後のMi-IIのあと・・・とくに『コケモモ』でしんみりとした気分になっていた人もいるはず。
だからこそ、このタイミングでの『富士山娘』、そしてすみれちゃんのはつらつとしたライブに救われた気がしました。まだライブを見るのは数える程度ですが、熱気あるライブスタンスにほれぼれします。
セットリスト
1.富士山娘
2.ガチ恋!
3.あつ♡あつ(with FUJIYAMA GIRLS)
4.スマイル革命
3776登場・・・?
ゲストアイドル4組のライブが終わり、いよいよ3776かと思いながら待っていると、予想もしなかった人物が――。
3776山梨担当/広瀬愛菜(ex.Peach Sugar Snow)
なぜか、山梨出身の元アイドル・あいなさんが出演。
「サプライズゲスト自体が2重の仕掛けか?」と、動揺した人もいるでしょう。
なによりもハイカーたちが動揺した原因は、レベッカの『フレンズ』のサウンド。カバー曲を演奏していますが、乾いたカッティング・ギターの音色はまさに3776のソレ。
なぜ、石田さん(3776プロデューサー)があいなさんのためにカバーをつくっているのか?
そんな疑問、そして不安がハイカーたちを襲います。
MCを挟まずに3曲続けて披露する姿を見て、「スーパーカー?※」と、思わずつぶやいたのは秘密です。
3曲が終わったあとのMCでは、「富士山のように、みな、なろっ!」と、3776お決まりのキャッチフレーズ。ハイカーは余計に困惑している様子ですが、気にせずMCは続きます。
あいな |
3776は元々富士山ご当地アイドルとして静岡で、活動をしていたみたいなんですけれども、富士山といえば・・・あれっ?山梨?
ということで! 富士山は山梨のものなんだよってことで、私が3776と使うのがふさわしいんじゃないかということで、やってきました! |
多くのハイカーが状況を飲み込めないまま、『私のものです!』に突入。3776の『誰かのモノです』に対するアンサーソングのようなタイトルです。
全員が困惑している間にライブが終わりました。周囲を見渡す限り、半信半疑もしくは状況が呑み込めていないという感想がほとんどを占めていたように感じます。
セットリスト
1.フレンズ(レベッカcover)
2.もうちょっとおやすみ
3.桃としらすの歌
MC
4.私のものです!
※スーパーカー?:1997-2005年に活動したオルタナティブ・ロックバンド。解散ライブでMCを一切しなかったという話に由来する。
3776静岡担当/井出ちよの
「ちょっと待てー! 私はやめてないぞ~!」
ちよのさんがステージに登場。1曲目は先ほどのあいなさんと同じ曲、『私のものです!』を披露。
「富士山は静岡のものですよねぇ?」というステージでの煽りに、会場内、「3776(井出ちよの)だ!」という喜びと安心感が生まれたように思います。
ただ、ここでひとつの疑問が湧きます。
先ほどあいなさんが歌った『私のものです!』という曲と比べると、アレンジや歌詞が微妙に違う。同じタイトルなのに、曲は異なる・・・?
そのままMCを挟まず、『もうちょっとおやすみ』を披露。
一聴しただけではまったく理解できない変拍子、重厚でリバーブの効いたドラム、ピコピコとしたシンセサイザー・・・3776らしさはあるのですが、いままで聴いたことのないようなサウンドが響き渡ります。
リンクアイドルに対する井出ちよのMC全文
2曲を演奏後、会場中が大きな拍手の渦に包まれました・・・。
が!!
「結局、これって#Season3NEOなの? #Season4なの?」という疑問が解けません。
では、ここからは、多くのハイカーが感嘆の声をあげた長尺MCに耳を傾けてみましょう。
※「CV:井出ちよの」を想像しながらお楽しみください。
ちよの |
これで、3776ライブは終了となりますが・・・。 |
残念がる会場。
ちよの |
話を最後まで聞け。 |
会場爆笑。
ちよの |
はじめて3776をご覧になった方々、3776がどのようなアイドルなのか、お分かりいただけましたか? そして、いつも応援してくださってる方々、3776がどのような体制になったかお分かりいただけましたか? おそらく、ほとんどの方がお分かりいただけているかと思いますが・・・。 |
会場失笑。
ちよの |
数名の方がお分かりいただけていないようなので、数名の方のために説明してもいいですか? |
一同拍手。
ちよの |
たしか、今回の3776復活ライブのポスターには、わたくしひとりで活動する「#Season3NEOとして復活するのか」、はたまたふたたびグループ体制となる「#Season4として復活するのか!」と書いてありましたが、結論から言いますと・・・ |
ちよの |
わたくしひとりで活動する#Season3NEO! ・・・ではありません。ということは、ふたたびグループ体制となる#Season4! ・・・それもちょっと違うんですよね。 |
ちよの |
#Season2まではグループアイドル、#Season3はわたしひとりのソロアイドル、そして次の体制、#Season4。#Season4は#Season4なんですけれども、グループアイドルではなく・・・。 |
ちよの |
ドゥルルルルルル・・・デンッ! |
ちよの |
リンクアイドル。 |
ざわめく会場。
ちよの |
リンクアイドルなのですが、今日・・・今日というか、この会場で本来の姿をお披露目することはできません。今日は仮の姿でのお披露目となりました。本来の姿でのお披露目は、5月6日の富士川楽座で実験! したいと思います。 |
ちよの |
ちなみに、さっき、やまなし、やまなしーって言ってた子があいなちゃんと言うのですけれども、彼女が山梨担当となります。 |
感嘆の声があがる会場。
ちよの |
もちろん、私は静岡担当! |
ちよの |
さて、彼女が3776に加入したのかどうか・・・。一般的にわかりやすい言葉でいえば、そういうふうに言ってもらってもかまいません。ですが、アイドルごと、いろいろ勝手なことを言っていますよね。ファンのことをハイカーと言ったり、清掃員※と言ったり、もののふ※と言ったり。 |
会場爆笑。
ちよの |
ワンマンライブのことを株主総会と言ってみたり※、ね。 |
会場失笑。
ちよの |
そして、単に脱退するだけなのに卒業と言ってみたり。そういうふうに、ある意味正式的にね、お伝えしますと、彼女は3776に加入したのではなく、3776に・・・リンクした。そういうことになるのです。 |
会場拍手。
ちよの |
グループアイドルではなく、リンクアイドルというのもそういうことです。 |
ちよの |
リンク・・・リンクという言葉を使った身近な言葉で説明しますと、WEBサイトでしょうか。たとえば、静岡県のホームページに山梨県のホームページのリンクが載っていたとしても、同じページに山梨県の情報が“ベッ”と貼ってあるわけではないですよね。同じページに載らないように、リンクアイドルも同じステージには立ちません。 |
どよめく会場。
ちよの |
考えてもみてください! |
ちよの |
静岡県と山梨県は結構違います。 |
ちよの |
山梨県に海はありますか? ・・・ない。 |
ちよの |
静岡県に富士五湖はありますか? ・・・ない。 |
ちよの |
静岡県と山梨県の共通点、富士山。富士山の見え方だって、静岡県と山梨県じゃ結構違う。でもね、違う内容の曲を歌っても、そんなのは当然なのです。同じステージに立たない。リンクアイドルとはそういうことです。 |
ちよの |
リンクアイドル本来の姿と言っていますが、リンクアイドル本来の姿、気になりませんか? |
会場無言。
ちよの |
じゃあ、リンクアイドルがなにかわかる人!(怒) |
会場爆笑。
ちよの |
おそらく、ほとんどの方がお分かりいただけていると思いますが、また数名の方がお分かりいただけていないようなので、その数名の方のためにヒントを出します。 |
ちよの |
ヒントその1! ふたりで、同じタイトルの曲を別々に、違う感じで、やる。 |
ちよの |
ヒント、その2。リンクアイドル・・・の、リンクの言葉の意味。ほとんどこれがアンサー! 答えです。 |
ちよの |
ヒント、まる3。ここではできなくて、富士川楽座では・・・できる! と、思う。まだやってないんで分からないんですけどね・・・。だから、実験って言ってるんですけど! 5月6日の富士川楽座、時間も微妙でたぶんお昼くらい。雨が降ったら、中止です! |
会場爆笑。
ちよの |
なので! |
ちよの |
俺めっちゃヒマなんだけどー、とか、アタシめっちゃヒマなのーっていう人とか、あー、実験大好きなんですーっていう人だけ来てくれればいいかなと考えておりますので、ぜひね、5月6日の富士川楽座、お暇な人だけぜひ来てくださ~い。バイバイ! |
ざわつく会場。
ちよの |
というのも! 後味が悪いので、みなさんのアンコールにお応えして・・・。 |
会場拍手。
ちよの |
彼女もカバー曲をやったことですし、わたくしもカバー曲を2曲続けてやって、終わりたいと思います。聴いてください――『カメラ!カメラ!カメラ!』。 |
ネット上には、「ちぃちゃんの『カメラ!カメラ!カメラ!』がよかった」という称賛の声であふれていました。
いや、ホントによかったですよね。私も「おー!」と、うなっちゃいました・・・。
およそ5分にわたる長尺MCをやり切ったこと、そして、新曲はもちろん、Flipper’s Guitar※のカバーをしたことにも感動しました。
まだ高校1年生の女の子が、アイドルソングと思えない難解さがあるのにポップな曲を歌い、ひとつの劇のような長尺MCをこなす。さらに、意外性のある楽曲をカバーするというサプライズまで!
そういう、ドキドキ・ワクワクする体験が3776の現場では当たり前のように起きている。なんだろう、そのトキメキみたいなものに感動したわけです。
もう1曲は、『キレイな、私に』。はじめて聴いたのですが、こちらは「ニコニコ動画」内で人気があるボーカロイドの曲だそうです。
セットリスト
1.私のものです!
2.もうちょっとおやすみ
MC
3.カメラ!カメラ!カメラ!(Flipper’s Guitar cover)
4.キレイな、私に(天野ソラヲcover)
※清掃員:アイドルグループ・BiSHのファンの総称。
※もののふ:いまや国民的アイドル、ももいろクローバーZのファンの総称。
※ワンマンライブのことを株主総会と言ってみたり:2016年に解散したアイドルグループ「オトメ☆コーポレーション」より。
※Flipper’s Guitar:小沢健二・小山田圭吾からなるギターポップ・ユニット。「渋谷系」というジャンルの第一人者でもある。
#Season4本格始動に向けて深まる謎
終演後、およそ1時間にわたるチェキ会が始まりました。3776とチェキを撮るために100人近い長蛇の列ができています。
私は3776・ちよのさんとMi-II・あきなさんと、同行した山口はちよのさん、そして3776のプロデューサー石田さんとチェキを撮影。
思いのほか石田さんはノリノリで、3776ポーズをしたうえに「あきら」というサインまでもらっていました。ちょっとうらやましいな?
その後、会場を出ると、ハイカーたちが祝杯※をあげていました。飲んでいるのは裾野のご当地お茶焼酎『三七七六』だそうです。さすが。
※祝杯:3776およびMi-IIのライブ後に行われる、ハイカーたちの食事会および飲み会。要するに打ち上げのことらしい。
『三七七六』を持たせてもらった筆者。
さて、「井出ちよのソロによる#Season3Neoか、グループアイドルによる#Season4か」と、ハイカーに二者択一を投げかけ続けたにも関わらず、まったく異なる結論を提示した3776。
便宜上#Season4と名乗っていますが、多くのハイカーが戸惑ったわけです。
- グループアイドルなのに、井出ちよの/広瀬愛菜は同じステージには立たない?
- 静岡/山梨担当がいるなら、AKB48のように別の都道府県にもフランチャイズ展開するのか?
- リンクアイドルおよび3776#Season4におけるリンクって?
- なぜFlipper’s Guitarをカバーしたのか?
- 結局、石田さんのやりたいことってなに?
などなど・・・富士宮市民文化会館で解決するはずが、かえって多くの疑問が生まれてしまいました。
さて、次回は “リンクアイドル”の解決編を予定しています。
すでに多くのハイカーさんがなんらかの形でリンクアイドルを体感したことでしょう。でも、まだ石田さんの真意はわからないと思います。
mitecoでは特別に、5月6日(土)におこなわれた富士川楽座での公開実験の模様とともに、プロデューサー・石田彰さんのお話しをもとにして、 “リンクアイドル”および3776#Season4についてもう少し深く見てみます。
ハイカーのあなたが感じている疑問も回収できるかも? 近日公開しますのでお楽しみに!