浜松の真ん中にぬくもり溢れる創造空間
アットホームすぎる「ギャラリー小屋」って知ってる？

こんにちは、ゲンポウです。

いきなりですが、みなさん「ぬくもり」足りてますか？　息苦しい毎日、憂鬱な学校や仕事、なかなか思うようにならない友達や恋人との人間関係・・・・。そんなあなたに知ってほしい場所を取材してきたので、ぜひお付き合いください。

マサトです。冒頭から謎のキャラ設定に気分を害してしまった方、ごめんなさい。

知ってほしい場所というのは、浜松市中区にある「ギャラリー小屋」。浜松城すぐそばの小屋で、不定期に展示会やギャラリースペースが開かれているとのことです。今回は、「はきもの工房うえの」さんの展示受注会に行ってきました。

ゲンポウ	浜松住んで2年近く経つけど、浜松城周辺はほとんど来たことなかったなあ。
マサト	木がたくさんあって、なんかすごく遠いところ来たみたいだ。あ、ねえねえあそこじゃない？
ゲンポウ	なんだか独特の雰囲気を放ってる～。
マサト	異国感がすごいね。入るの少し緊張スル。

しかし、入ってみるとそこにはとても暖かい空間が広がっていました。

ゲンマサ	こんにちは、今日はよろしくお願いします。
？？？	あ、待ってたよ～。いまチャイ出すから待っててね。

そう言ってくれたのはオーナーの中野さん。そしてもうひとり、入り口付近で黙々と作業に取り組む男性が・・・。

受け取るまでに1年かかる、うえのさんの靴

ゲンポウ	こんにちは、作業中失礼します。お話し伺ってもよろしいですか？

はきもの工房うえの 店主　うえのさん

うえの	こんにちは、大丈夫ですよ～。
マサト	並んでいる靴は、一つひとつ手作りって聞いたんですけど。

うえの	そうですね。まず足を採寸させてもらったりデザインを決めて、そのあと制作して1年後にお渡しするってかたちをとっています。
ゲンポウ	1年も！？　手作業だとそんなに時間がかかるものなんですか？
うえの	いや、1年間全部かけて作ってるわけじゃないよ（笑）浜松のほかに、岩手、東京、福島、茨城、熊本の5か所を9か月かけて旅しながら回ってるんだよ。もちろん、仕事がメインだけどね（笑）
ゲンマサ	なるほど～。
うえの	それで、岡山にある工房に帰って残りの3か月で制作するって感じです。
マサト	じゃあ、また来年も浜松に来られるんですね！　1年間ではだいたい何足ぐらい注文があるんですか？
うえの	う～ん。だいたい120足ぐらいかなあ。

ゲンポウ	そんなに！！　 思ってた数より全然多かった（笑）
うえの	ありがたいことにお客さんが友達、そのまた友達って感じで繋がりを広げてくれるんだよ。
マサト	すごくいいですね、そういうの。1年って時間には、なにかわけがあるんですか？
うえの	さっきも言ったけど、全国まわってるからってのと、あと「待つ時間」ってのがすごくいいなと思って。
マサト	というと？
うえの	靴を注文して、手元に届くまでの時間がかなりあるじゃないですか。その時間を待っている間って、生活のなかに少なからず楽しみが生まれると思うので。
ゲンポウ	たしかに靴を待ってる時間ってワクワクしそうですね。

靴の話題で盛り上がっていると、中野さんが自家製のチャイとクッキーを持ってきてくれました。

ゲンマサ	いただきま～す。
中野	“だいちゃん”が本場で教わったレシピなんだよ～。
ゲンポウ	そうなんですね～。このチャイすごく美味しいです！

「だいちゃん」という存在は

ゲンポウ	では、あらためてギャラリー小屋を開いたきっかけってなんですかね？
中野	だいちゃんとふたりでよくここを散歩してて、通るたびにこの建物と空間が気になっていて。それである日、この物件が開いてることを教えてもらったの。この建物に入った瞬間、いろんなイメージが沸いてきて。そのタイミングでだいちゃんとふたりで「やろう、やるしかない！」ってなって。それまで続けていた看護師の仕事もやめちゃったんだよね（笑）
マサト	あの、話の腰を折っちゃって申し訳ないんですが、だいちゃんっていうのは・・・？
中野	あ、ごめんね（笑）だいちゃんは趣味のサーフィンを通じて知り合った大切なパートナー。いまは私の心の中で一緒に生きてるんだけどね。元気なときは、いろんな土地を旅して写真を撮ったりサーフィンしたり、モノづくりや音楽を楽しんでいたんだよ。

うえの	まあ、このギャラリー小屋は人が集まる空間だよね。だいちゃんが人を引き付ける魅力を持った人だったから、その魅力がまだこの空間に残っている気がするね。
中野	たしかに友達が多かったもんね。
マサト	みなさんから愛されていたんですね・・・。

ゲンポウ	話は変わるんですけど、いまやっている靴の展示以外にはどんなものをやられているんですか？
中野	まずは写真展、旅好きな人達の写真を集めて、いろんな地域の写真を展示したり。だいちゃんも混ざって楽しんでいたよ（笑）あとはオリババさんの織物を展示したり作品展をやったり、ここにかかってる絵を展示したりとか。
マサト	へー！　いろんなジャンルをやってるんですね、なんかコンセプトとかはあるんですか？
中野	機械とかじゃなくて、基本的に「手づくり」ってことを大事にしているかなあ。やっぱり機械で作られたものと、人が手で作ったものとではぬくもりとかが全然違うし。
ゲンポウ	建物に入ったときから、はじめて来たのに実家のような安心感とか温もりを感じていたんだけど・・・。それって手作りのものに囲まれてたからなのかも（笑）

2階は屋根裏のようなくつろぎ空間！

お話しを伺っていくと、平常時は2回のスペースでマッサージをやったり、不定期に開けてくつろげる空間を提供したりしているとのことでした。

うえの	2階もあるからよかったら見せてあげたら？
中野	そうだね。どうぞ、見てって見てって！

せっかくなのでお邪魔させてもらいました。

マサト	おぉ～～～。すっごい屋根裏感～。
ゲンポウ	裸電球にちゃぶ台の組み合わせ、3次元で見るのはじめてだオレ（笑）
中野	本棚はだいちゃんが遺した本とか置いてあるから、自由に読んでくれていいよ～。
ゲンマサ	ありがとうございます～～。

――10分後

――もう20分後

マサト	・・・やべ、30分だらだらしちゃった！
ゲンポウ	くつろぎすぎた（笑）

ゲンポウ	すいません、ゆっくりしすぎちゃいました～（笑）
中野	いいのよいいのよ、そのままお昼寝しちゃう人もいるから（笑）
マサト	あ、そうなんですか（笑）たしかにあの空間は眠くなりますね・・・。
ゲンポウ	こんないい空間があるなんて知らなかったです。通っちゃいそう（笑）
中野	学生でもよく来てくれる子もいるからまた気軽に来てね～。
ゲンポウ	はい、本日はありがとうございました！
マサト	うえのさんも本日はありがとうございました！
ゲンポウ	来年までに買えるようにバイト頑張ります（笑）
うえの	楽しみに待ってるよ（笑）
中野	また来てね～。

中野さん、はきもの工房うえのさんありがとうございました！

――帰り道

ゲンポウ	いや～。すごくいい場所見つけたね～。
マサト	アットホームでぬくもり溢れる空間だったなあ、浜松の実家にしたいぐらい（笑）
ゲンポウ	今度学校帰りにふたりで行こうな？
マサト	いや、ひとりで行くわ。
ゲンポウ	・・・。

ツラくなったのでまたギャラリー小屋に行って、癒されたいと思います（泣）

ではまた。