「コスプレイヤーの表現の場を提供したい」
静岡在住コスプレイヤー「花束」と富士コス 

  • posted.2017/12/18
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「コスプレイヤーの表現の場を提供したい」 静岡在住コスプレイヤー「花束」と富士コス 

先月、清水駅前銀座商店街で清水のレイヤー文化についてコスプレイヤーさんにお聞きしたところ、「レイヤー文化は盛んではなくなってきている」というお話を伺いました。

そこでさらなる調査のため、2017年11月18,19日に開催された「第5回富士山コスプレ世界大会(通称:富士コス)」でイベントアドバイザーを務めたコスプレイヤーの花束さんにお話を聞いてみることに。富士コスの現状を中心に清水レイヤー文化への想いを伺ってきました。

※富士山コスプレ世界大会:2013年から毎年秋、清水駅前銀座商店街を中心に開催される全国規模のコスプレイベント。今年は一般来場者35,000人、参加レイヤー1,800人もの来場があった。

富士コスは当初、全員チャレンジャーだった?

hanataba_01画像提供:花束

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花束

静岡在住のコスプレイヤー。世界コスプレサミット「ニコニココスプレクション」出演、パシフィコ横浜「アーカイブコスプレウォーキング」出演などの経歴がある。各種コスプレイベントのサポートとしても活動中。

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はじめまして、さっそくですがイベントアドバイザーってなにをしてるのですか?
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花束

いやぁ、名ばかりなんですけどね(笑)
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花束

主な活動はイベント内容の提案やルール説明です。参加者が主役のイベントなので参加者の人々、レイヤーさんたちが「こういうものがあったらいいな」って思うことを取り入れていくようにしています。
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参加者の方々に寄り添って作っているんですね。花束さんは第1回目からアドバイザーとして富士コスにかかわっているのですか?

hanataba_02画像提供:花束

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花束

はい、第1回目からです。当時、清水銀座商店街でコスプレイベントがおこなわれることは決まってたんですけど、運営のなかにコスプレに詳しい人はいなくて。「どういうふうに進めたらいいのかわからない」ってなったとき、コスプレイヤーの私に声がかかりました。
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花束さんは、それ以前からイベントのアドバイザーや企画などに携わっていたのですか?
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花束

いやいや、全くです(笑)
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あら、そうだったんですか。
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花束

私もイベントアドバイザーは初めてでしたし、清水銀座商店街も運営もコスプレのことは「よく知らないもの」だったのに受け入れて行動してくれて……。そう考えると全員チャレンジャーでしたね

「コスプレイヤーさんの表現の場を提供したい」

hanataba_03画像提供:花束

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富士コスの第1回目から現在にいたるまで、清水になにか変化はありましたか?
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花束

イベント自体の知名度は上がっていますし、インターネットで広まったこともあって県外からのコスプレイヤーも増えました
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県外から清水に足を運ぶ人が増えたのは嬉しいですね。
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花束

そうですね。コスプレが盛んな東京や名古屋は、もともと人が多い場所ですよね。コスプレイベントをしたら人が集まりますし、静岡から足を運ぶ人も多くいます。そんななかで、わざわざ県外から来てもらうためには「清水だからできる」普通じゃないことをしたいなって。
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普通じゃない……? たとえば、どんなことでしょうか。

hanataba_04画像提供:花束

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花束

今年の富士コスだと船内、船上撮影ですかね
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船! それはたしかに珍しいですね。その提案は花束さんがしたのですか?
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花束

そうです。私はイベントに参加するにあたって、運営ではないので思ったことを言うようにしています。コストとか考えずに(笑)
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実現可能かどうかは考えないんですか?
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花束

それが実現可能か不可能かより「こうしたらいいんじゃないか」という提案をするようにしていますね。それは1回目のときから同じで、コスプレイヤーさんの表現の場所を提供したいという気持ちからです。そのためにはなにをするべきか、なにをしたら楽しんでもらえるかということを考えています。

参加者が楽しめるように挑戦あるのみ!

hanataba_07画像提供:花束

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これから富士コスでやりたいことはまだまだありますか?
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花束

それはたくさんありますよ~! これからもっと大きなイベントになればいいなとは思いますが、私の一番の想いは参加者が楽しめる場所にするということです。
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参加者が楽しめる場所ですか。
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花束

そのためにも「なにか決めつけない」ようにしています。これは無理だなとか難しいと思わないようにしていて挑戦あるのみ! ですかね。

hanataba_05画像提供:花束

清水レイヤー文化を発展させ経済効果につなげるとか、そういった考えは花束さんにはありませんでした。とにかく「来てくれた人たちが楽しむこと」を大切にし、挑戦し続ける姿を知り、なぜ年々富士コスの来場者数が増えているのか分かった気がします。

来年の富士コスも、これからの清水レイヤー文化の発展も楽しみです。

美形な花束さんに終始緊張していしまいましたが、とても優しくあたたかい方でなんでも教えてくださいました。(メイクにかかる時間は2~3時間らしいですよ)

※本記事で「清水レイヤー文化特集」は一旦終了です。

清水レイヤー文化特集アーカイブ