第4回静岡難読地名コンテスト
書けるけど読めない町in掛川市
読めそうだけど書けない不健康な漢字、憂鬱(ゆううつ)と痙攣(けいれん)。
編集部の安藤です。今回は静岡県掛川市から、第4回難読地名コンテストをお届けします。
いつのまにか秋が訪れ、憂鬱というか物憂げな気分です。
第4回静岡難読地名コンテストのルール
難読地名とは、地元以外の人には読むのが難しい地名のこと。さっそく、第4回静岡難読地名コンテストのルールを発表しましょう。
- 掛川市であること
- 書けるけど読めない漢字を用いていること(義務教育で習う程度)
- その土地のうんちくを話せるひとネタを用意すること
もう難読地名コンテストファンのみなさんはご存じのとおり、難読地名は読めるだけでは意味がありません。
そしてノミネートされた第4回静岡難読地名コンテスト候補は以下の4つ!
- 遊家
- 水垂
- 富部
- 満水
※掲載順序は緯度順
今回も一筋縄ではいかなそうな難読地名が出そろいました。
100人のインターネットユーザーを対象に、全国でアンケート※を実施。正答率から順位や難読度、漢字を習う年齢、そして誤読例を発表します。
※難読度の選定方法および誤読例:クラウドソーシングサイト「Lancers」上で得た100人のアンケート回答をもとに集計(実施期間:2017年8月24日)
第4位:水垂
- 難読度:★★★☆☆(正答率22%)
- 漢字を習う年齢:水・・・小学1年生、垂・・・小学6年生
- 誤読例:すいけい、すいじょう、すいた、すいたら、すだれ、たるみ、たるみず、みすい、みずだれ、みずたる、みたり、みたる、みだる
第4位は水垂(みずたり)。4候補中では最下位でしたが、誤読例の種類がずば抜けて多かったです。
「水と垂れるをひっくり返して読ませるのでは?」と想像し、「たるみ」「たるみず」と答えた方もいました。
水垂のランドマークは龍洞山真昌寺。室町時代にこの地に水垂城を構え、水垂周辺を治めていた河合一族の武運と領民守護のために建てられたのが始まりです。
水垂城は応仁の乱や今川氏の侵攻によって落城しましたが、真昌寺の観音様は難を逃れました。その後、何度かの再建を経て1997年、いまのお寺に改築されています。遠江三十三観音霊場の第十六番にも選出。
第3位:富部
- 難読度:★★★★☆(正答率18%)
- 漢字を習う年齢:富・・・小学5年生、部・・・小学3年生
- 誤読例:とべ、とよべ、とみべ、とんぺ、ふぶ
第3位は富部(とんべ)。第1回静岡難読地名コンテストで1位を獲得した富沢(とんざわ)と同様、富を「とん」と読ませるパターンです。しかし、正答率はやや高めの18%を記録しました。
富部で見逃せないスポットは天浜線(天竜浜名湖鉄道)の桜木駅。
木造の平屋型の駅舎は昭和10年に建設、駅舎の一部は当時のものが残っているようです。歴史的な価値の高さから、国の登録有形文化財に登録されました。
なお、すぐそばの掛川市領家(りょうけ)にはヤマハ掛川工場があるため、桜木駅の利用者は通勤客が多数。YAMAHAのピアノは掛川から誕生しています。
第2位:満水
- 難読度:★★★★★(正答率7%)
- 漢字を習う年齢:満・・・小学4年生、水・・・小学1年生
- 誤読例:まんすい、みすい、みちたり、みつるみ、みちみず、みつみ、みつるみ
第2位は満水(たまり)。難読地名感が高そうですが、意外と7%の方が読めたという結果が出ました。
満水には、静岡を代表するリゾートつま恋(つま恋リゾート彩の郷)があります。かつてはYAMAHAが運営していましたが、惜しまれつつ2016年に営業終了。
でも、2017年4月からホテルマネージメントインターナショナル運営で再度スタートしました。
2017年夏はナイトプール営業でも話題になったつま恋。さらに、今年11月には水曜日のカンパネラや高木正勝の出演が決定している「FESTIVAL de FRUE 2017」が開催予定です。再び満水に脚光が集まると思います!
第1位:遊家
- 難読度:★★★★★(正答率5%)
- 漢字を習う年齢:遊・・・小学3年生、家・・・小学2年生
- 誤読例:あしや、ゆいえ、ゆうか、ゆうや、ゆや、ゆげ
第1位は遊家(ゆけ)。秋になると華やかなコスモス街道ができあがり、多くの人でにぎわうそうですが・・・
でんっ!
でんっ!
田っ!
見渡す限り田畑が広がる地域でした。掛川は東海道新幹線が止まる掛川駅がありますが、少し市街地から離れるだけでこんなにローカルな景色が広がるなんて。
途中、森のピザやさん(WEB上の表記は森のピザ屋さん)を発見しました。月に1回、第2日曜日だけ営業しているというウワサ。まさに隠れ家的なスポットです。
あなたの町の難読地名を教えてください!
第4回静岡難読地名コンテストin掛川市は、遊家(ゆけ)が第1位に輝きました。
歴史的な建造物や観光スポットが多数登場した掛川市の難読地名。まさに、うんちくを語るにふさわしい土地ばかりでした。
mitecoでは静岡の難読地名情報をまだまだ募集中! 地元民しか知らない難読地名がありましたら、ぜひ編集部までお知らせください。