
株式会社エストリンクス代表取締役。2012年、htmlコーダーや業界紙の新聞記者を経てWEBライティング専門の記事作成代行・エストリンクスを創業。クラウドワークス様でのウェビナーなど、SEOやコンテンツマーケティングに関する講演実績多数の上級ウェブ解析士。
「文字数が多い記事はSEOによい」と聞いたことがある人もいると思います。たしかに、SEOで成果を出すなら、1記事あたりの文字数が多いほうが有利に働きやすいです。
事業会社様から企業ブログを始めたいとご相談いただいたときは「少なくとも2,000文字程度でコンテンツマーケティングをするのがおすすめです」とお伝えします。そのとき、文章が長い・文章量が多いといった疑問を持つ方も少なくありませんでした。
一方、ブログやサイト運営者の方と話すと、「10,000文字くらい書かないとSEOで効果がないですよね?」とお考えの方もいます。このように、SEOと文字数について人それぞれの解釈があると感じます。
そこで、SEOと文字数の関係性について、
これらの角度からご紹介します。
今回は、文字数とSEOの関係性について2021年最新情報を紹介します。どれくらいの文章量の記事を書けばいいか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
実は、GoogleのアルゴリズムはSEOにおいて文字数を評価していません。Googleのウェブマスター向けガイドラインにその旨の記載はなく、Google社員のジョン・ミュラーも同様の発言をしています。したがって、文字数は直接的にSEOに影響しないのです。
ただし、Googleのアルゴリズムは、
こうしたページを評価します。
このことから、文字数とSEOは関係ないと考えられますが、情報の質量や競合優位性を目指した結果、SEOにおいて間接的に文字数が評価指標とされるわけです。
当社から文字数が多いコラム記事作成を提案する理由は、SEOで上位表示を狙ったものです。地元の事業会社様にも都度説明していますが、今回の記事を読んでいただけると納得度が上がると思います。
もともと長文記事がSEOにいいと言われるようになったのは、2013年頃からでした。おそらく、コンテンツSEOの文脈によるものです。
当時は1,000文字からスタートしたと記憶していますが、2,000文字、3,000文字と文章量が増えていき、2016年頃には10,000文字を超える記事も珍しくなくなりました。いまでも文字数が評価される理由は、「情報の網羅性」と「情報の深さ」です。コンテンツSEOについて『【事例あり】コンテンツSEOとは?ブログ記事を更新するメリットや効果を徹底解説』をご覧いただくと理解が深まります。
文字数の多い記事がSEOで評価される理由は、Googleが情報の網羅性を評価しているからです。
情報の網羅性とは、検索キーワードを入力したユーザーが知りたいことに対し、関連性も含めて必要な情報が盛り込まれている度合いのことです。
たとえば、SEOについて調べるとき、以下のどちらの情報が入った記事を読みたいでしょうか?
両方のサイトのトピックスごとの情報量が同じだった場合、右側の記事を読みたいと思う人が多いのではないでしょうか?
情報が網羅されたコンテンツは、「情報が不足しているから」という理由でユーザーが他のページを回遊しなくて済みます。1ページで完結する利便性に対してGoogleは高く評価します。
網羅性が高い記事を書こうとすると自然に取り扱うトピックス数は増えます。その結果、文字数がSEOに有利に働くと言われているのです。
特に、スマホやタブレットの普及により、インターネットを利用する人が増えました。検索キーワードを手短に入力したいユーザーが多くなったため、1記事でたくさんの情報が得られる記事が評価されるようになったと考えるSEOコンサルタントもいます。
深掘りした情報がGoogleから評価されるため、必然的にSEOで上位表示される記事は文字数が多くなりがちです。
先ほどご説明した通り、ユーザーは1ページで満足できる記事を探しています。ユーザーの悩みの深さによりますが、一言で解決できる情報だけではありません。深い悩みや多岐にわたる悩みなど、ユーザーが満足できる深さで説明しましょう。
たとえば、SEOの文字数、それに関連する情報について説明するふたつの記事があったとしましょう。
おそらく、右側の記事のほうが専門的だと感じるのではないでしょうか?
記事中の情報の深さを追い求めた結果、文字数が増えてしまうことは少なくありません。したがって、文字数の多い記事がSEOで評価されやすいのです。
Googleは専門性が高く、独自性に富んだ記事を評価します。専門家が書いた記事はSEOで高く評価されるため、できる限り深い情報を届けるように心がけてください。
わかりやすく情報を届けようとすると、専門用語をかみ砕くために文字数が増えることもあります。その結果、文章量が多いとSEOで上位表示されやすいです。
ユーザーにとってわかりやすい記事を書くために理由や具体例を説明すると、必然的に文字数は増えます。このように、わかりやすさを追求した記事はユーザーが満足しやすいです。
なお、わかりやすい情報を届ける方法は文字で説明するだけではありません。画像や動画を活用して説明するのも効果的です。
SEOで上位表示を目指すにあたって、最適な記事やタイトルの文字数は異なります。ここでは、最適な文字数と理由をお伝えします。
当社では、最低2,000文字以上あるなら十分な文章量だとお伝えしています。ただし、月間検索数が多いビッグワードや競合が強いキーワードはもっと文字数が多くなるので、記事によって必要な文字数・情報量は一概にお伝えできません。
対策するキーワードによって必要な文字数は異なります。最適な文字数が1記事ごとに異なる理由は、キーワードに対してユーザーが満足する情報の網羅性の度合いが変わるからです。
たとえば、キーワード「SEOとは?」で必要な文字数を見てみましょう。2021年1月9日現在、検索1位から10位について文字数を調べた結果は以下の通りです。
文字数:4,308~54,216文字
(中央値14,648文字、平均値18,679文字)
検索1位から3位に絞ると、14,329文字から54,216文字でした。
上位サイトが情報の網羅性の点で優れているという前提で考えると、「SEOとは?」のキーワードでは最小15,000文字程度の記事がないと、ユーザーが満足する情報量を提供できないようです。
ちなみに、ラッコ株式会社の『見出し(hタグ)抽出』という無料のツールを使うと、競合サイトの文字数が自動的に抽出されます。
文字数のほか、記事タイトルや見出しも抽出できます。競合調査・分析をするときはご活用ください。
各社が注力するキーワードは、よりよい記事を書こうとするため文字数も多くなりがちです。ちなみに、当社の『SEOとは?初心者にわかりやすく対策方法と仕組みを説明』の文字数は13,687文字でした。一文の簡潔さと情報の網羅性を意識しましたが、中央値程度の文字ボリュームを目指して執筆しています。
SEOに効果的なタイトルの文字数は32文字以内が原則と言われてきました。その理由は、検索結果で表示される文字数が限られているからです。
2021年1月現在、PC版のGoogleで表示されているページタイトルの文字数を見てみましょう。30文字以上の文字数は「…」で省略されました。
スマホ版の検索結果でも同様に30文字程度まで表示されました。
SEOにふさわしいタイトルは32文字が原則と言われてきました。しかし、記事タイトルの文字数は30文字程度と少し短くなっています。
Googleの仕様変更の影響を受けやすいので、タイトルの文字数は適宜チェックしましょう。
多くのユーザーは左から文字を読みます。また、タイトルの後ろ側の文字は省略されてしまいます。記事のテーマを適切に伝えるため、キーワードはなるべく左側へ寄せましょう。
関連記事:コラムのタイトルのつけ方は?読者に読ませる記事作成のテクニック
SEOに文字数は直接的に関係ないとお伝えしました。しかし、競合より十分な情報量をユーザーに届けたられか、文字数を指標に確認したい方もいると思います。
ブラウザ上で文字数チェックしたい場合はSundry Streetが提供する『文字数カウント』が便利です。
画像引用元:Sundry Street
Microsoft Office Wordでも文字数は確認できますが、ブラウザ上で手軽にチェックしたい方は使ってみてください。
>>文字数カウント
ここまで、SEOにおいて文字数が大切だと言われる理由をご説明しました。あらためてSEOライティングを考えるときの注意点をお伝えします。
「文字数がSEOに効果的だから」と、ただただ文字数が多すぎて冗長なブログ記事も散見されます。しかし、文章量が多いだけの記事はユーザーやGoogleから評価されません。
記事において一番大切なことは情報量です。
あくまでSEOで評価されるのは情報の網羅性が高い記事なので、「記事は5W1Hを満たしているか」「一つのトピックスを十分に深掘りできたか」といった目線で評価しましょう。
すべてを満たしていて競合より情報量が多いのに上位表示できない場合、記事に関連する別ページがWEBサイト内に存在しないこともあります。内部リンクでユーザーが回遊し、関連した情報をどこまでも掘り下げられるよう選択肢を提示しましょう。
画像や動画は記事の情報量を増やしやすいのでSEOに効果的な手法です。
Googleが情報量を評価するときのポイントは文字数だけではありません。Googleが検索結果で画像をユーザーに提示するため、直接的に流入を増やす例も見られます。
たとえば、「消臭ビーズ おしゃれ」というキーワードでは、検索結果の1位より上に画像が表示されます。
いまのGoogleはテキストサイトだけを評価しているわけではありません。文字数にとらわれ過ぎず、ユーザーの検索意図に沿ったサイトやページ作りを心がけましょう。
関連記事:検索意図とは?考え方・調べ方・ズレが出ないSEO記事作成の方法を解説
独自性に富んだ情報をGoogleが好むため、SEOを考えるなら記事のオリジナリティを重視しましょう。
かつて一定の文字数の間隔で文章をリライトすれば、競合サイトと内容が被ったコンテンツでも評価される時期がありました。いわゆるキュレーションサイト全盛期のコンテンツSEOの手法です。しかし、今のSEOでは上位をリライトしただけの記事ではなかなか評価されません。
Googleは専門性を求めます。事業会社や専門家が運営するサイトなら、自然とオリジナリティのある記事を作成するはずです。専門知識がない外注ライターに作らせたキュレーション的手法の記事は評価しないのが、いまのSEOの流れと言えます。
当社では2016年のキュレーション全盛期の頃から、取材記事や専門家記事の作成に取り組んできました。詳しくは、『記事作成代行サービスに外注するなら!SEOで成功するWEBライティング依頼のすべて』の記事で紹介します。
SEOで上位表示できる記事を作成するなら、文字数を意識しながらも1ページ1キーワードの原則を守りましょう。1ページで文字数を増やそうとすると、テーマがぼやけやすいため注意です。
Googleは検索キーワードを入力したユーザーに対し、的確に打ち返すコンテンツを求めています。文字数が多くてテーマがぼやけてしまった記事では、ユーザーに的確な情報提供ができません。
SEOを意識して文字数を増やしながら、同時にテーマがぶれないようにするなら、トピックスに対する専門性が必要です。絞り込まれたひとつのテーマでも10,000文字以上語れるような専門家が執筆しましょう。
関連記事:SEOのキーワード選定方法のコツとは?初心者でも上位表示を目指せるキーワードの選び方
関連記事:SEOに最適なキーワード数はいくつまで?最適な個数と出現率の結論
十分な文章量と情報量があるよい記事を書いたら、いつかは自然とリンクが集まります。しかし、施策としてSEOに取り組むなら早く被リンクを獲得すべきです。
早く被リンクを獲得したいならソーシャルでの拡散を行いましょう。
TwitterやFacebookへのURL貼り付けや「いいね!」などのソーシャルシグナルは、SEOに直接的な効果はないと言われています。ただし、ソーシャルで多くの人の目に触れた結果、その記事に言及したいユーザーは増えます。彼らが記事を書いてくれるなら被リンクも獲得できるわけです。
自演リンクは推奨できませんが、上記のような被リンク獲得施策はおすすめします。
関連記事:被リンクとは?SEOに効果がある良質な被リンク対策例
多くのSEOコンサルタントが示唆してきたように、SEOと文字数はある程度の相関性があります。情報の網羅性を高めるには文字数が多いほうが有利だからです。
ただし、今のGoogleの検索アルゴリズムはただ文字数が多い冗長な記事を見抜きます。そのため、ユーザーにとって真に役立つ記事を書く必要があるのです。
コンテンツマーケティングでSEO記事を書くときに、各記事共通の文字数を縛る必要はありません。そのキーワードに対して最適な文字数を調査し、ユーザーが満足するまで記事を執筆するように努めましょう。
検索キーワードに合った内容で、専門家から信用できる情報を発信できるようにしましょう。文字数に縛られ過ぎず、ユーザー視点に立ったいい記事を書けるようにしてください。
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