
「お前の話は聞いてない」という言葉を、かつて人生の大先輩に教えていただいたことがある。
これは何も、「お前の話なんか、つまらない。(だから聞かない)」という意味ではない。
特にビジネスシーンなど、しっかりと「伝える」ことが求められる場面において、人に何かを伝える時には「事実」が大事だ、という教えが込められている。
正しくは、「お前の(感想だけの話は)聞いてない」となるだろうか。
ちょうど最近、Webメディアを運営するUさんと話した時、「お前の話は聞いてない」という言葉を思い出した。それ以来、この言葉が頭の中でリフレインする。
「お前の話は聞いてない」
Uさんは、Webメディアのコンテンツづくりにおいて、「信頼関係がない人に何かを伝えるために大事なこと」が3つあると言っていた。
U「まずは、事実です。事実が大事。Tが例え新入社員でも大統領でも、事実は事実だよね。」
T(私)「ええ」
U「例えば、Tの今までのコンテンツの中で、事実を元に作っているものだと・・・。
これは、そうだと思う。」
「パタゴニアは1972年からコンテンツマーケティングをやっていた。」
U「仮に、誰もTの主張や感想に誰も興味を抱いてくれなくても、パタゴニアが1972年からコンテンツマーケティング的なことをしていたという、事実は事実です。
事実を元に話せば、耳を傾けてくれる可能性が高くなる。
意外な事実、知らなかった事実であれば、なおさら関心を寄せてくれるかもしれない。」
T「なるほど」
U「次は経験です。経験は、唯一無二だよね。」
T「はい。」
U「T以外の人は、T以外の経験について知らないはずなんだ。
例えば今、虹が見えたとします。
Tと誰かが同じ場所にいても、虹は一緒だけど、Tがした経験は誰にも語れないよね?」
T「はい。そうか。」
U「経験は唯一無二だから。Tが経験を元に伝えれば、他の人が(最後まで聞かなくてもわかる・・・。)とはならないはず。経験自体がつまらないと、誰も聞いてくれないけど。笑」
U「3つ目は、偉人の言葉です。」
T「偉人の言葉ですか?」
U「これはよく使われる手法だと思う。スティーブ・ジョブズがこう言っていたとか、アインシュタインがこう言っていたとか。」
T「スティーブ・ジョブズがこう言っていたから、だからこうだって主張したり・・・ということですか?」
U「すごく簡単に言うと、そうです。
偉人っていうと偉い人になるけど、信頼できる人って意味かな・・・。
その分野に詳しい人の発言とか、いや人に限らず、あるいは本とか雑誌とか・・・。
そういう信頼できる人の言葉とか、本や雑誌の文章を元にして何かを伝えたり、伝える内容を補完してあげるってのは、大事だと思います。」
初めて会う方に何かを伝える場合も、こうして画面の向こうにいるあなたに何かを伝える時も。
直接お会いして何かを伝える時も、オンラインでコンテンツなるものを作る時も、「事実」「経験」「偉人の言葉」という3つは大事だ。
「お前の話は聞いてない」と言われてしまう前に、相手が耳を傾けてくれて、伝えたいことが伝わるように。
「事実」「経験」「偉人の言葉」を大事にしていきたい。
皆さんは、どう思いますか?
(・・・ああ、この文章には「事実」と「偉人の言葉」がない。)
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