2024年10月6日(日)11:00〜18:00、静岡市葵区の呉服町と七間町の商店街を中心に、新しいお祭り「しずか大好きまつり」を始めます。
しずおか大好きまつりポスター
しずおか大好きまつりをどうして始めようと考えたのか。
今回の主催で、しずおか大好きまつりの公式アンバサダー、静岡発のアイドルグループ「fishbowl(フィッシュボウル)」のプロデューサー・ヤマモトショウさん。同じく主催として運営に携わるエストリンクス代表の安藤、実行委員会の吉松の3名で語りました。
自分たちなりの静岡の盛り上げ方やこれから目指す方向までを含め、しずおか大好きまつりのことをもっと知っていただけるようにお届けします。
地元は好きではないのではなく知らなかっただけ
吉松:今年の春前、ショウさんとお話ししていたときに「お祭りやりましょうか」となりましたが、あらためてやろうと考えたのは、どういうきっかけがあったんですか?
ヤマモト:そうですね、僕は静岡県の静岡市で生まれ育って。18で上京してからバンドでデビューして、アイドルプロデュースとかの音楽活動をしていたんですね。そのなかで自分のアイドルの仕事を、今までにない形でやることに可能性があるなと思って、地元静岡でfishbowlを立ち上げました。
吉松:今から3-4年前の話ですね。
静岡発アイドグループ「fishbowl」。左から「大白桃子(浜松市出身)」「新間いずみ(静岡市出身)」「佐佐木一心(静岡市出身)」「久松由依(沼津市出身)」「齋藤ザーラチャヒヨニ(沼津市出身)」「木村日音(御殿場市出身)」
ヤマモト:もともと静岡は、刺激が少なくてつまらないと上京しました。でもfishbowlを立ち上げるころに、あらためて静岡について考えて始めたら、好きになる魅力が本当にたくさんあるなと気づいて。
吉松:わかります。自分は島根県の松江市で育って、当時は何もなくて面白くないと思っていました。でも進学で静岡に来たとき、初めて地元って良いところで好きだなと気づいたので。
ショウ:好きっていろんなレイヤーがあるんですよね。今なら静岡が大好きですって僕は言えます。でも、好きに気づいていなかったり、好きだけど何が好きかわからなかったり、どう関わっていいかわからなかったり。僕がそうでしたけど、それは好きではないのではなく、知らなかったんだなと思って。
左からエストリンクスの吉松、安藤、ヤマモトショウさん
安藤:そうですね。自分とかずっと静岡に住んでいて。今までって気候がいい、人がいい、過ごしやすいとか、そりゃそうだよねみたいな理由で、静岡が好きと思っていたんですけど。20代後半ごろから県外の人と会えば会うほど「静岡ってここ良いよね」と聞いて、だんだん発見していくみたいになってきています。
ヤマモト:だから好きになるきっかけが、もっといろんなところにあっていいんじゃないかなと思って。しかもfishbowlという静岡の県内外で、目立ち始めた存在がいる。じゃあ、そこを軸にしてそういう場所をつくってみようと。それがしずおか大好きまつりのきっかけですね。
安藤:能動的に地元のことを知る機会ってあんまりないから、まつりってフィルターを通じて静岡の東部、中部、西部を知るきっかけをつくれたら嬉しいですよね。
アイドルフェスでなく地元のお祭りの意義
吉松:fishbowlやショウさんの活動を考えると、静岡を好きになるきっかけづくりとして、以前開催したアイドルフェスの手段もありますよね。開催も県内外問わずに。
2023年4月16日(日)に静岡県掛川市のつま恋で開催した「静岡アイドルフェスティバル」終演後のX投稿
ヤマモト:fishbowlを含めたアイドルによって、静岡のアイドルシーンを盛り上げることはできると思います。実際にfishbowlの存在によって前より盛り上がっているね、とウォッチしてくれている人は感じてくれていると思う。
でも静岡のアイドルに関心のない人にとってはそうではなくて。fishbowlはもちろんいるけれど、もっと枠を広げて「エンタメの何か」で、静岡を盛り上げていくほうが意義はあるんじゃないかと。
吉松:fishbowlの活動としずおか大好きまつりのそれは、つながるしつなげるべきだけど、また別ってことですね。
ヤマモト:そもそもの志として、地元を盛り上げるというものがあって。自分はエンタメを使えるので、それを主軸に人を集めますということですね。
安藤:なんか1個ハードル立てないと楽しくないって、ショウさんの根底にある気がしていて。楽曲もそうですけど、想像力がめちゃくちゃある人だから、制限されているほうがある種、楽なんじゃないか。静岡でやるという縛りプレイというか。
ヤマモト:いやいや笑 でも、これが一番難しいかもしれない。ローカルアイドルもフェスもいっぱいあるんですよ。そのうえで、地元の人が関心を寄せてもらえるものをやっていきたいと、僕は思います。
吉松:というと?
ヤマモト:正直、しずおか大好きまつりが、地元の皆さんから自分たちのまつりだと思ってもらえるかというと、1回目からそんなわけない。祭りって伝統があるから祭りであって、レガシーが大事な分野だと思っています。だからこそ意義があるというか。
安藤:有名で人気なアイドルを呼んで、その日10,000人が集まるよりも、祭りに向かって3,000人頑張っているほうがいいみたいな。
ヤマモト:そう。そうなんです。もちろんその日に10,000人が集まる瞬間は必要だと思いますし、今後もやるつもりではあります。でもあくまで僕はですが、それが目的にはならない。安藤さんが言ったように、その日の10,000人が来ることよりも、100人でもいいんですよ。みんなで盛り上げたというのが、いずれ1,000人、10,000人になっていくと思うし、そのほうが僕は価値があって、来年、再来年やっていく意義があると考えています。
参加の仕方を広げるクラウドファンディング
吉松:みんなで盛り上げるためのきっかけづくりとして、今回クラウドファンディングに取り組んでいますね。
安藤:クラファンは状況の厳しいものを好転させるものが多いと思いますが、その意味で例えば、会場の静岡市の商店街はシャッター街のような、そういう危機のある状況ではないですよね。
ヤマモト:ですね、全く。
安藤:ショウさんもどちらかというとうまくいってる側ですし、取り組む意味として、あらためてどこに目的を置いているんですか?
ヤマモト:クラファンは支援という形で、お祭りの参加者を増やすことが目的です。自分も支援する側になることも多々あるんですが、やんなきゃなとなりますし。本来のファンディングは、参加するということではないかなと思うんです。
吉松:支援のときは、一緒にその物事に参加していく気持ちになりますね。
ヤマモト:まあ、資金がないと成り立たない部分は少なからずありますけど、でも参加の仕方はいろいろあって。出店するのもそうですし、お店で何かを買うのもそうですし、行ってみて次はこういうことやりたいなと思うのもそう。参加の仕方を増やしておきたいという意味で、自分の意図に合ってるやり方です。
安藤:そういうことですね。
吉松:その意味で、リターンの「お祭りで来年も使える商品券」はわかりやすいですね。静岡の魅力を少しでも多く体験いただきたいのはもちろん、来年以降も参加いただくというお祭りの趣旨を体現している形で。
商品券のリターン例。お祭りの出店ブースで使えるものになっています
ヤマモト:そうなんですよね。ただのプロモーションでいいってわけではなくて、お祭り以外のところまで広がっていくといいんでしょうけどね。こちらでもぜひ参加いただきたいです。
自分の好きがつながっていくお祭りに
安藤:今回、しずおか大好きまつり自体が、自分は新たな挑戦だと思っているんですけど。例えば、アイドルの力だけで静岡を盛り上げるのではなくて、静岡そのものを盛り上げるという。ショウさんも、エンタメやほかのものも裾野を広げていく挑戦をしたいのかなって。
ヤマモト:そうですね、僕の挑戦でもあります。自分の好きがつながっていく。そういうきっかけをいっぱい残していきたい。「そういうのやりたいんですけどって言ってみよう!」と。やったほうがよくないですか? fishbowlをやっているんだから。
安藤:fishbowlを通じて、静岡にいろんなものを静岡に残していくのかもしれないし、いろんなものをつなげていくってことですね。
ヤマモト:アイドルとしてのfishbowlはハブにはなるけど、fishbowlの僕らだけが盛り上がるのがいいわけではない。みんな元気になってくれたほうが、シンプルに僕らは得だと思っています。僕らは人を集めるエンタメをやっているから、まずは我々がやるって言います。あとはみんなでやりましょうという感じです。
吉松:いいですね。まずは場所をつくるし、楽しいものを提供して、周りまわって得になるという。
ヤマモト:だからあらためてですが、一人でも多くの方にお祭りに参加いただきたいなと思っています。そのうえで今回限りでなくて、徐々にこういうことがあったから、と仲間が増えていくのが理想です。仲間が増えれば、お客さんが当然増える。今回の第1回は、そういう次につなげていくという気持ちが僕としては強いですね。
吉松:今回、出演や出店にあたって、普段からfishbowlを応援してくれている皆さんはもちろん、そうでない皆さんともご一緒する機会をつくれました。このつながりを増やしながら、つながり同士のコラボも増やしていきたいなと考えています。
ヤマモト:いいですね。fishbowlを飛び越えてコラボしてほしいですよ。そういうシナジーが生まれたら、数字にできないパワーになっていくと思います。そういうことを起こしたほうが、アイドルグループをプロデュースすることに意義があると、少なくともいまは思っています。
安藤:うちとしても社名がエストリンクス(最上級のつながり)っていうくらいですし、いろんなものがつながったり、つなげたりするのは楽しいです。今回のお祭りがいいきっかけになるなと思っています。
しずおか大好きまつりの開催まであと1週間。2024年10月6日(日)11:00〜18:00です。
静岡にゆかりのあるタレントやミュージシャン、アーティスト、静岡を拠点に活動する企業、静岡県の西部、中部、東部の魅力が詰まった飲食店など。静岡の好きのきっかけを散りばめました。
しずおか大好きまつりの公式X・Instagramやクラウドファンディングページに、詳しい内容を発信していますので、ぜひチェックして参加してほしいです。よろしくお願いします!