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COLUMN

- 2021.01.23 - SEO

SEOとリスティング広告の違いは?併用して相乗効果を生み出すTips

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ライター:安藤悟

株式会社エストリンクス代表取締役。2012年、htmlコーダーや業界紙の新聞記者を経てWEBライティング専門の記事作成代行・エストリンクスを創業。クラウドワークス様でのウェビナーなど、SEOやコンテンツマーケティングに関する講演実績多数の上級ウェブ解析士。


GoogleやYahoo!の検索画面は、自然検索枠と広告枠があります。自然検索枠での上位表示を目指すSEOは時間や手間がかかりますが、広告枠は基本的に費用を払えば誰でも上位表示できることが特徴です。

一部の事業会社様にとって、SEOと広告(リスティング広告/検索連動型広告)は「どちらも上位表示できるから違いがわからない」と感じるかもしれません。しかし、即効性やユーザーターゲットの精度、かかる広告費など、大きな違いがあります。

この記事では、

これらを紹介します。


自然検索の上位表示(SEO)と広告枠の違いについて、消費者へのアンケート調査や各種データを交えながら比較しました。記事を読んだあと、リスティング広告とSEOの善し悪しを比較できるようにするのが狙いです。

リスティング広告に関する消費者の意識調査

念のため、SEOとリスティングの違いについて検索画面をご覧ください。

 SEOとリスティング広告

今回リスティング広告について、インターネット上で無作為に抽出した384名を対象にアンケート調査を行いました。


クラウドソーシングに登録している方なので、多少インターネットに使い慣れている人を対象にしたアンケート調査と言えます。しかし、多くの方がリスティング広告で表示されたWEBサイトを見ているのが現状です。

SEOによる流入調査

全年代を対象に調査した結果、検索結果に「広告」と表示されたページを「見る」と答えた人が384人中35人(9%)、「興味があれば見る」と答えた人は384人中194人(50.5%)でした

「そもそも『広告』と表示されていると知らなかった」と答えた人は384人中8人(2%)います。普段の検索時に検索サイトに広告枠が存在していることを意識していない人もいるようです。


体感ですが、世間話をしているときには「必ず広告は読み飛ばして自然検索のWEBサイトを見る」と答える人が多いです。ただし、現実にはSEOかリスティング広告かはそこまで重要ではなく「興味があるページなら見る」というユーザーが多いと考えられます。

また、同じ方たちを対象にGoogleやYahoo!の利用頻度を尋ねました。クラウドソーシングのアンケート結果という前置きはありますが、ほとんどの方が「ほとんど毎日使う」という結果が出ています。

検索エンジンの利用頻度


一人だけ月1回から週1回未満のペースでしか検索エンジンを利用しない方がいましたが、この方は20代の女性でした。あくまで仮説にすぎませんが、SNS利用が中心の世代かもしれません。

調査日

2021年1月23日

調査場所

クラウドソーシング

調査対象者

10代から70代以上の384名

(男性153名・女性228名・その他・無回答3名)

SEOとリスティング広告の違いの比較

 

SEO

リスティング広告

即効性

×

クリック率

×

広告費

×

ターゲティング精度

×

消費者の信頼度

SEOとリスティング広告について簡単に比較表をまとめました。

即効性やターゲティング精度はリスティング広告に分がありますが、一般的にSEOのほうがクリック率は高く、長期的に見たときの費用対効果は高いです


かかる広告費について、リスティング広告はクリックされるたびに都度費用が発生するのに対し、SEOは一度上位表示されたら費用が発生しません。ただし、SEOは上位表示させるまでに時間と手間を要するのが一般的です。

即効性

即効性で分があるのはリスティング広告です。

SEOは上位表示まで4ヶ月から12か月かかるのが一般的であるのに対し、リスティング広告では配信設定および審査が完了したら即日広告表示されます

すぐにキャンペーンを始めたいときはSEOよりリスティング広告を選びましょう。


エストリンクスでもリスティング広告について多くのご依頼をいただいています。『リスティング広告とは?仕組み・費用・運用についてわかりやすく解説』の記事で初心者向けに解説しましたのでぜひご覧ください。

関連記事:SEOのメリットとデメリットは?対策の必要性や効果がある事業者

クリック率

ユーザーのクリック率はSEOに分があります。


2021年現在、当社のデータを見ると、リスティング広告は15%前後、SEOでは70%前後がクリックしていると考えられます。SISTRIX社が発表した2020年のクリック率調査によると、SEOを利用して88%のユーザーが検索しているようです。

参考に当社運用サイトのデータを一部公開します。

SEOによる検索流入の割合

上記は極端な例ですが、1位を獲得しているキーワードでは30~50%程度のクリック率を獲得しています


Googleは強調スニペット(キーワードによって、検索結果の最上部に表示される情報)の表示などにより0クリックで検索を完了させようとする動きがあります。しかし、強調スニペットが表示されていても30~50%のユーザーがクリックしているため、意外と影響は少ないかもしれません。

ちなみに、WEB担当者フォーラムに掲載されている2012年のデータだと、リスティング広告全体のクリック率が13%であるのに対し、SEOは52.5%というデータが出ていました。当時から広告を飛ばして自然検索のページをクリックするユーザー層は多かったようです。

当社の少ないデータですが、意外と「Googleをどう使うか?」というユーザーの感覚は昔から変わっていないのかもしれません。


上記はデータの母数や検索キーワードにより大きく変化するポイントです。当社がSEO・リスティング広告を扱うお客様の場合、静岡県内の会社様の案件が多いという偏りもあると考えられます。ジャンルや地域、あるいは競合サイトでクリック率が大きく変わる点はご容赦ください。

引用:検索順位ごとのクリック率データ最新版 など10+2記事(海外&国内SEO情報)

引用:SISTRIX|Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid(海外サイト)

広告費

SEOとリスティングの広告費の比較は非常に難しいです。


対策難易度が高いキーワードでSEOをするために1億円以上かける企業がある一方、月3万円程度のリスティング広告出稿で高い広告効果を得ている個人商店もあります。目的に応じて最適な手法が異なるというのが率直な見解です。

一般論ですが、SEOで上位獲得した場合、リスティング広告の出稿費用を1年半から2年程度で回収できると言われています

リスティング広告と違い、SEOで上位表示した場合はクリックされても費用が掛かりません。また、先に述べた通り、自然検索からの流入はリスティング広告より最大4倍の流入が見込めるため、集客効果も高いです。


SEOで上位表示するまでの費用や期間、上位表示できた場合の事業へのインパクトを考えながらSEOとリスティング広告を比較しましょう。当社では、SEOとリスティング広告の効果シミュレーションを提示できるのでお気軽にご相談ください。

効果シミュレーションの見積りをする(無料)

ターゲティング精度

ユーザーのターゲティング精度はリスティング広告に分があります。

リスティング広告は、ユーザーの年齢・性別や広告を表示する地域など、Googleに集まっているデータを使って細かく設定できます。「近くのランチ」や「おすすめの工務店」など、どの地域のどんなユーザーが検索しているかわからない検索クエリでも、地域や属性を絞って配信できるのが特徴です。

Google広告の地域絞り込み

一方、SEOはリスティング広告ほどの精度ではありません。Googleの進化により検索クエリに応じてローカライズや男女比を推測して検索結果を表示していますが、ユーザーの属性までコントロールするのは難しいと覚えておきましょう。


前提ですが、SEOはターゲティングを絞り込む広告施策ではありません。届けたいユーザー像が明確ならリスティング広告を使うようにしてください。

消費者の信頼度

消費者の信頼度について、先述したクリック率を見る限りはSEOに分があるようです。一方、リスティング広告を見て意思決定しているユーザーがいることから、広告も信頼されています。

ただし、こうした信頼を逆手に取り、悪質な水道工事業者が検索サイトの広告枠を買い付け、問い合わせをした消費者に高額請求をして苦情が多発していることがニュースになりました。

>>読売新聞|「リスティング広告」知らず、高額請求の被害…消費者の弱みつく方法との声も

緊急性が高く、かつ日頃利用する機会がない水道工事は、「急いで相談したいけど誰に聞けばいいかわからない」代表的なサービスです。検索サイトを電話帳代わりに利用するユーザーに対し、リスティング広告を悪用する業者がいることが上記ニュースの問題点だと言えます。


ちなみに、384人を対象に「検索サイトで広告と表示されていないページは信頼できますか?」と尋ねたところ、254人(66.2%)が「信頼できない」と回答しました。SEOによる上位表示であっても、信頼できない人が過半数を超えているようです。体感ですが、こんな背景からユーザーや企業がSNSへシフトしているようにも感じます。

関連記事:SNSマーケティングとは?特徴・やり方・効果を徹底的に解説

リスティング広告とSEOの相乗効果

リスティング広告とSEOは、組み合わせて使えば相乗効果で大きな事業成果を上げられます。この2つは対立する施策ではなく、併用すべき施策からです。SEOとリスティング広告を併用するときの活用事例について紹介します。

リスティング広告でSEOの対策キーワードを選定

リスティング広告を使い、「どのキーワードがコンバージョン獲得につながるか?」を調査し、SEOで対策すべきキーワードの選定を考える方法は有効です。

多くの企業様にとって、SEOを実施する目的は事業成果を出すための集客だと思います。もし、事業成果を見込んだキーワードで上位表示できても見当はずれだった場合、SEOに費やした時間や手間、費用は水の泡です。

事前に、リスティング広告でコンバージョンが獲得しやすいキーワードを調査し、SEOでも獲得すべき選定キーワードを決めましょう。事業成果に対するSEOの施策効率が高くなり、相乗効果が生まれます。


何らかの理由でリスティング広告を出稿できない場合、競合調査を行い、コンバージョンが獲得しやすいキーワードを予測することは可能です。詳しくは、『SEOのキーワード選定方法のコツとは?初心者でも上位表示を目指せるキーワードの選び方』のページをご覧ください。

リスティングとSEOで面展開

リスティング広告をクリックする13%のユーザーと、自然検索結果をクリックする52%のユーザーに対し、どちらも自社のWEBサイトを表示させる手法は非常に効果的です

クリック率は低いですが、確実にリスティング広告をクリックするユーザーはいます。一方、自然検索のページでないと読みたくないユーザーも多いです。

リスティング広告とSEOの面展開

リスティング広告とSEOの両者を組み合わせて相乗効果を生み、集客に向けて効果を最大化させましょう。


リスティング広告の枠と自然検索枠は、それぞれ別のユーザー層が訪れると考えられます。リスティング広告なら、訴求ポイントをわかりやすく伝えるランディングページを表示できるので、広告をクリックするユーザー層へ訴求力が高いページを作りましょう。

検索意図からユーザーニーズを調査

SEOでよく行われる方法ですが、キーワードに対する検索意図を調べてユーザーニーズを考える手法は、リスティング広告の出稿時にも効果的です。

「このキーワードで検索するユーザーはどんな心理状態か?」を考え、Googleは検索順位を決定しています。検索順位の指標にはユーザー行動やユーザー満足度も入っていると考えられていますが、購買行動もそのひとつです。

SEOの知識を活かしてリスティング広告の成果を上げる意味で、こちらも相乗効果と考えてもよいかもしれません。


検索意図を考えたリスティング広告の出稿は、そうでない広告出稿に比べてコンバージョン率をアップさせる可能性が高いです。ユーザーの検索意図について、詳しくは『検索意図とは?考え方・調べ方・ズレが出ないSEO記事作成の方法を解説』の記事をご覧ください。

まとめ

SEOとリスティング広告の違いについて説明しました。
結論、「どちらの施策のほうが費用対効果がよい」と断言できるものではありません。自社の事業内容や目指すべき成果から、より適切な施策を比較、理想は併用しながら施策に取り組みましょう。


当社は、リスティング広告での運用事例も多数ありますが、コンテンツ制作や適切な外部リンク獲得、SNS活用によるSEOを得意とするWEBマーケティング会社です。どんな施策に取り組んでいるか、『SEOとは?初心者にわかりやすく対策方法と仕組みを説明』のページもご覧ください。

※本記事はValupressさんにプレスリリース掲載しました

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