
イノヴェーションにまつわる話を読んだ。とても興味深い。
Techbookでも、「イノヴェーションを生み出すには混沌(カオス)が必要か?」とか、「イノヴェーションを生み出すにはセレンディピティが必要か?」とか、小さな(拙い?)思考実験を繰り返しているが、こうした諸々から学ぶことは多い。
さてイノヴェーションにまつわる話の中でも、なぜか目に留まったのはこの箇所だった。
(イノヴェーションは)最初に発見されてから市場に影響を及ぼすまでに、平均30年前後の時間がかかる。つまり、これから巨大な機会を生み出す「次のトレンド」、あるいは自社ビジネスを破壊してしまうような「次のトレンド」は、29年前から存在しているかもしれないわけだ。
イノベーションとは、たったひとつの出来事を指すのではない。発見し、手を加え、変化させるプロセス全体を指す。
極端に言うと、イノヴェーションは天才による閃きが、一瞬でゲームチェンジをもたらすもの・・・そんなイメージを抱く人もいるかもしれない。
しかし、一押しでゲームチェンジをもたらす「神様のスウィッチ」は無いのだ、きっと。
ミドリムシといえばバイオベンチャー企業のユーグレナだが、ユーグレナの創業者である出雲 充 氏は創業からの2年半で500社を訪問して、ミドリムシを買ってくれる会社には、結局出会えなかった。
そこで諦めていたら、当然イノヴェーションは起きず、今のユーグレナもなかったはずだ。
イノヴェーションはたった一つの出来事ではなく、プロセス全体を指す・・・のであれば、成功するかも失敗するかもわからない旅路を、苦しみながら進んでいく精神力が必要なのは言うまでもない。
イノヴェーションは、天才が起こすものだろうか?
そうかもしれないが、共通しているのは彼らが「諦めなかった奴」だったことだろう。
文/テックブック清水拓也
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