
括弧は、記事を執筆する際によく使用しますね。一口に括弧といっても、「」『』()【】[]≪≫<>など、かなりの種類があります。
これらはそれぞれ使い方が決められているのをご存知でしたか?今回は、特に頻繁に使う()「」『』の3つの正しい使い方をご紹介します。
Contents
カッコ
マルカッコ
パーレン
()(カッコ)は、単語の読み方、引用の出典、注記など、補足をする時に使う記号です。
賽子(さいころ)が転がった。
フォトジェニック(写真写りが良い)な絶景を探す。
「カツ丼は(ダイエット中なら)食べるべきではない」と発言した。
あと20~30字という文字量の微調整は、「同じ意味の単語に置き換える」か「語尾の言い回しで増減させる」という方法があります。(西村 2009-124)
西村(2009)によれば、あと20~30字という文字量の微調整は……
カギカッコ
カギ
一重(いちじゅう)カギカッコ
など
「」(カギカッコ)は、発言等短い文の引用や、論文・書籍などのタイトル、強調したい文などをくくる記号です。
上司は「早く帰りたい気持ちは分かるが、まずは仕事ができるようになれ」と僕に言った。
「論理的な文章を書く基本とコツ(西村 2009)」には、以下のように書いてある。
私がそれを「必要」と思った経緯について紹介する。
二重(にじゅう)カギカッコ
二重(にじゅう)カギ
フタエカギ
など
『』(二重カギカッコ)は、「」(カギカッコ)と同じく、強調や論文・書籍のタイトルに使用する他、「」(カギカッコ)の中にさらに引用が出てくる場合にも使用します。
志賀直哉の「城の崎にて」は、『白樺』から発表された。
※作品名は「」(カギカッコ)、雑誌名は『』(二重カギカッコ)など、分けて使うことで見やすくなります
夫は、「息子が『今日のテストで100点をとった』と言っていた」と教えてくれた。
彼の発言には決定的な『矛盾』が含まれていた。
1.「子どもの成長がすこぶる早い。」と言っていた。
2.「子どもの成長がすこぶる早い」と言っていた。
上記の例は、2の方が正しいとよく言われます。これは出版業界全体が2で統一しているためです。商業文章に関わるwebライターさんも、2を使った方が良いでしょう。
ただ、「日本語的にどうか」と考えると、どちらも間違いではありません。
文化庁ホームページに掲載されている『国語シリーズ』「くぎり符号の使ひ方」で、句点の使い方の項目には以下の記載があります。
二、 「」(カギ)の中でも文の終止にはう つ(例4)。
出典:くりぎ符号の使ひ方|文化庁ホームページ
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/sanko/pdf/kugiri.pdf
こちらも「」(カギカッコ)と同じで、出版業界では()(カッコ)内に句点を打たないのが普通となっています。
ただ、先程紹介した「くりぎ符号の使ひ方」には以下のように書かれているため、こちらも()(カッコ)内に句点を打っても、日本語的には間違いではないようです。
六、附記的な一節を全部カッコでかこむ 場合には、もちろんその中にマルが入 る(例8)
出典:くりぎ符号の使ひ方|文化庁ホームページ
()(カッコ)が文末にくる場合、句点の内側に入れる場合と外側に出す場合があります。
最近子どもの間で流行しているのがSNSだ(スマホをもつ子どもに限る)。
平成25年に行われた調査によれば、高校生のスマホ所有率は82.8%に上る。(内閣府)
上記のように、補足説明を文末でする場合は句点の内側に、出典元を記載する場合には句点の外側に()(カッコ)を置くのが正しい用法です。
いかがでしたか?今回は、()「」『』の使い方、ルールに関してご紹介しました。少し面倒に感じるかもしれませんが、書き手と読み手に共通のルールがあると、文章はより分かりやすいものになります。
今後()「」『』以外にも記号を使う場合には、ぜひ正しい意味を調べてから使ってくださいね。記号はまだまだたくさんいます↓
記号たちに見つめられているような気がしてなりません。
記事作成のコツやレギュレーションは以下にまとめました。「もっといい文章を書きたい」とお考えのライターさんはぜひ以下の記事もご覧ください。
※引用文献
「論理的な文章を書くコツ」(2009・学習研究社) 西村克己/著
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